俺は、今、モーレツに腹が立っている!
美術展の期間に合わせてレストランが提供する限定メニューってあるだろ?
あれは、何で、フレンチだとか、スイーツだとか、
女が喜ぶメニューばっかりなんだ?!
漢 [おとこ] が、そんなこじゃれたものを、食ってられるか!
漢なら、ガッツリと丼が食いたいんだ。
展覧会の期間に合わせて、アートな丼を誰か作ってくれ!
何、作らないだと?
なら、俺が作るしかないじゃないかっ!
そう。これが、漢のアート丼だ!
先日7月7日は、“色彩の魔術師” ことマルク・シャガールの誕生日。
それを祝して、今回は、シャガールをイメージした丼を作ってみたいと思います。
まずは、メインとなる食材を決めます。
シャガールと言ったら、もちろんアレしかないでしょう。
美の20世紀〈2〉シャガール (美の20世紀 2)/二玄社
そう。彼の絵にたびたび登場するニワトリです。
ニワトリと同じくらいに、
ポスター マルク シャガール 私と村 額装品 ウッドベーシックフレーム(レッド)/マルク シャガール
ロバも、たびたびシャガールの絵に登場していますが。
食べれる気がしないので、ロバは却下です。
さて、シャガール丼を作るうえで、重要視したいキーワードが 「浮遊感」。
シャガール:Birthday ポスター/MoMA STORE
『「浮遊感」 がなければシャガール丼じゃないじゃん!』 と言っても過言ではありません。
浮遊感→ふわふわ。
そして、鶏肉。
考えた末、すりおろした山芋をたっぷり入れた鶏つくねを作ることに。
ふわっふわ過ぎて、焼くのに一苦労しましたが。
なんとか、浮遊感溢れる鶏つくねが完成いたしました!
続いては、ソース作り。
かつてJITTERIN'JINNも、「シャガールみたいな青い夜」 と歌っていたように、
やはり多くの人がイメージするのは、“シャガール=青” でしょう。
ならば、ソースは青であるべき。
そこで、肉料理に合うブルーベリーソースを作ってみます。
材料は、ブルーベリージャムと赤ワインビネガー (バルサミコ酢でも) と醤油。
それらを混ぜたものを、先ほど鶏つくねを焼いたフライパンで煮詰めて完成です。
(肉汁も混ぜるので、鶏つくねを焼いたあとのフライパンにダイレクトで入れます)
さて、ブルーベリーを味見してみましたが。
味と匂いは申し分なし。
しかし、このソースは・・・・・
僕がイメージするシャガールの青ではありません!!
作る前から、薄々感じてはいましたが。
青ではなく、紫。
白ご飯に鶏つくねを乗せ、このソースをかけたところで、果たして、それはシャガール丼なのか。
ただのちょっとオシャレな家庭料理ではないのか。
こうなったら、もう奥の手です。
ご飯を青くするより他にありません。
そこで、製菓材料専門店で、青の食用色素を調達!
ご飯に青色を混ぜます。
よーく混ぜると、この通り。
見た目は、アレですが。
色合いは、まぎれもなくシャガール。
シャガールみたいな青い飯です。
さて、食用色素そのものは無味無臭。
味は普通のご飯と一緒のはずなのですが。
どうにも食欲が湧きません。。。
ここに美味しいものを混ぜ込んでみたら、美味しそうになるのでは?
シャガールの父親はニシン漁師。
ということで、ニシンの子であるカズノコを混ぜ込んでみました。
あぁ、よりおかしな方向に進んでしまった気が。。。
青に黄色を混ぜると、とんでもないことになる。
ある意味、僕も、色彩の魔術師です。
気を取り直して、盛り付けていきましょう。
シャガールをイメージしたご飯に、
浮遊感たっぷりの鶏つくねを乗せ、青いソースをかけます。
色彩の魔術師として、赤も足しましょう。
これでシャガール丼の完成です!
・・・・・・・・・・。
この丼を目にした誰もが、“不味そう!” と思っていることでしょう。
作った張本人の僕が一番 “不味そう!” と思っています。
実は毒舌家であったシャガールばりに、「宇宙の料理かよ!」 と毒づいたほどです。
とはいえ、作ったからには食べねば。
恐る恐る口に運びます。
・・・・・ん?あれっ?えっ、食べれる!!
ふわっふわの鶏つくねとブルーベリーソース、
さらにはカズノコの塩気が、奇跡的にマッチング。
味も食感も悪くないです。
いや、むしろ美味しいかも。
不思議と、箸が進む味でした。
・・・・・色さえ、見なければ。
1位を目指して、ランキングに挑戦中!(現在7位です)
下のボタンをポチッと押して頂けると嬉しいです!
↧
11杯目 これが、シャガール丼だ!
↧