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Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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新・無料で観れる 美術百選 《小田急線下北沢駅(東京都世田谷区)》

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今年3月。
ずーっと長いこと続いていた下北沢駅の改修工事が終わり、新駅舎が完成しました。




それを記念して、改札内に設置されたあるアート作品が、
今、インターネットやSNS上を、“ざわざわ” とさせています。
こちらが、その話題となった巨大な陶板レリーフ作品です。




「この壁のレリーフにソ連みを感じてしまった」
「女性のスカーフがさらにソ連みを醸し出している」
「ソ連の地下鉄じゃないの?」

などなど。
新しくなった下北沢駅で、旧ソ連を感じる人が続出中なのだとか。
確かに言われてみれば、中央の男女や、




画面右のロシアアヴァンギャルド的な何やらに、




ソ連みを感じずにはいられません。
でも、小田急が誇るロマンスカーも、ちゃんと登場しているので・・・




ソ連みだけでなく、“箱根み” も感じましたし、
その下にいる女性には、“秋田み” を感じました。
こちらのロマンスカーにいたっては、




軽く “タモリみ” を感じました (←んなこたない)


・・・・・それはともかく。
こちらのヤバみな陶板レリーフ作品の原画を描いたのは、宮永岳彦 (1919~1987)
皇太子時代の若き日の上皇ご夫妻を描いたことでも知られる洋画家です。
実は、宮永岳彦は、特急ロマンスカーのカラーデザインや内装を手掛けたことも。
特急ロマンスカーといえば、バーミリオンオレンジ。
今なお新型車両にも引き継がれるイメージを生み出したその張本人なのです。




新・無料で観れる 美術百選 087  宮永岳彦 《出会いそして旅立ち》


ちなみに。
宮永岳彦の名前にピンと来ていないという人でも、
彼が描いた男の子と女の子の絵は、人生の中で何度も目にしているはず。
それは・・・




ぺんてるくれよんのパッケージで、向かい合いながら写生する男の子と女の子。
ぺぺ&ルルです。
僕が見慣れている2人の姿は、上のような感じですが。
誕生時はもっと幼い姿で描かれていたようです。




・・・・・ん?2人が成長しているということは、もしかして?!




陶板に描かれた2人は、
20年後のぺぺ&ルルなのかもしれません。

「・・・・・ルル?」
「えっ・・・あなた、ペペなの?!」
「全然変わってないなぁ」
「あら、ペペだって、ちっとも変わってないわよ」
再会から始まる恋の予感。
北川悦吏子み。


<無料で観れる美術 データ>

小田急線下北沢駅

住所:東京都世田谷区北沢2-24-2




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