現在、東京藝術大学大学美術館では、
“特別展「日本美術をひも解く―皇室、美の玉手箱」”が開催されています。
こちらは、宮内庁三の丸尚蔵館が収蔵する皇室の名品と、
東京藝術大学のコレクションを通じて、日本美術の美に迫る展覧会です。
(注:展示室内の写真撮影は、特別に許可を得ております。)
展覧会の見どころは何と言っても、
2021年に、宮内庁三の丸尚蔵館の収蔵品として、
初めて国宝に指定された5件の全展示でしょう。
その5件の中には、狩野永徳の《唐獅子図屏風》や、
《蒙古襲来絵詞》といった教科書でお馴染みの作品が含まれています。
ちなみに。
8月30日から始まる後期では、満を持して、
伊藤若冲の《動植綵絵》も出展される予定です。
全30幅のうち出展されるのは、10幅ではありますが。
国宝に指定されてから、まとめて公開されるのは今回が初めて。
若冲の最高傑作を堪能できる久しぶりの機会となっています。
また、国宝以外にも日本美術界の名品が続々登場!
彦摩呂さんならずとも思わず、
「美の玉手箱や~」と口走ってしまうこと必至の展覧会です。
ただ、この記事を読まれている方の中には、
日本美術にそこまで興味がない人もいらっしゃることでしょう。
日本美術よりも、西洋美術。
日本美術よりも、現代アート。
そういう方々にとっては、日本美術の楽しみ方はピンと来ないはず。
そもそも、日本美術の用語自体、ピンと来ないことでしょう。
しかし、この展覧会は、
日本美術ビギナーの方でも楽しめるよう、
随所に日本美術の鑑賞のヒントが用意されています。
この展覧会を機に、夏休みデビュー、
日本美術デビューをしてみてはいかがでしょうか。
また、個人的にオススメしたいのが、
「生き物わくわく」と銘打たれたコーナーです。
こちらには、応挙門下の絵師によるモフモフの犬や、
「猿の狙仙」の異名を持つ森狙仙によるモフモフの猿など、
上野動物園にも負けず劣らずの、
可愛らしい動物たちが大集合しています。
中でもとりわけ可愛らしかったのが、
作者不詳の《羽箒と子犬》という牙彫作品。
若干、マラソンの増田明美さんに似ていますが。
羽箒の取っ手の紐を加えた姿が、実にキュートです。
その可愛さのせいで、スルーしそうになりましたが、
よくよく冷静に考えてみると、いくらなんでも子犬が小さすぎるような。
羽箒のサイズをリアルに思い浮かべてみると、子犬の小ささがより際立ちます。
ガチャガチャくらいのサイズしかありません。
なお、こちらのコーナーには、
葛飾北斎の《西瓜図》と高橋由一の《鮭》も展示されていました。
・・・・・西瓜は生き物なのか?
まぁ、果汁の表現が瑞々しいので、
まるで生きているみたいといえば生きているかのようですが。
(↑自分で言ってても苦しい)
ちなみに。
こちらの《鮭》に関連して、お土産コーナーにて、
サンリオの隠れた人気キャラ「KIRIMIちゃん.」とのコラボグッズが爆誕していました。
「KIRIMIちゃん.」と「ZENMIちゃん.」の夢のコラボです(←?)。
また、鮭繋がりでこんなグッズも販売されていました。
鮭だったら何でもいいのか?!
┃会期:2022年8月6日(土)~9月25日(日)
┃会場:東京藝術大学大学美術館
┃https://www.ntv.co.jp/boston2022/
~読者の皆様へのプレゼント~
“美の玉手箱展”の無料鑑賞券を、5組10名様にプレゼントいたします。
住所・氏名・電話番号を添えて、以下のメールフォームより応募くださいませ。
https://ws.formzu.net/fgen/S98375463/
なお、〆切は、9月5日です。当選は発送をもって代えさせていただきます。