この夏、渋谷区立松濤美術館で開催されているのは、
“畠中光享コレクション インドに咲く染と織の華” という展覧会。
こちらは、特にインドの美術や文化に造詣の深い日本画家・畠中光享さんが、
これまでに蒐集したインド染織コレクションから、選りすぐりの布をまとめて公開する展覧会です。
現代では、カラフルな木綿の布は目新しくもなんでもないですが。
実は近世まで、日本で布と言えば、麻か絹。
木綿もあることにはありましたが、木綿を染色する方法はほとんど編み出されておらず。
墨か藍で染めるくらいしかできなかったのだそうです。
しかし、インドでは早いうちから、手書きやプリントで木綿に染色する技術を確立。
そんなメイド・イン・インドのカラフルな木綿は、
高級品として日本に輸入され、「更紗」 と呼ばれて、特に茶の湯の世界で珍重されました。
ちなみに、日本と同じく、当時のヨーロッパの諸国も、
木綿をカラフルに染色する技術がなく、インドの木綿布に強い憧れを抱いていたのだそうです。
このことが、大航海時代に、こぞってインドを目指した大きな要因になったのだとか。
そういうことを知ってから観てみると、途端にありがたいものに感じてきました。
会場に入った瞬間に、“なんか日暮里っぽい・・・” と思ってしまったのは、ここだけの話です。
ただ、そんな貴重な布だけに、
何の変哲もない普通の洗濯ばさみで留められているのが、妙に気になりました (笑)
まぁ、布を固定するには、洗濯ばさみが最も効果的なのは、日常生活で実感していますが・・・。
さてさて、どちらかと言えば、布のあまり興味が無いほうなのですが。
さすがに、200点以上 (!) の布が展示されていれば、気になる布も多々ありました。
北欧っぽいデザインの布に、
フリーハンド感がエグい布に、
コメリみたいな柄の布に。
さらには、こんな変わった布も。
なんと布に小さな鏡がたくさん縫い付けられているのです。
さすがキラキラしたものが好きなインド。
お国柄がよく現れている布です。
ちなみに、今回の展覧会は全館で写真撮影が可能となっています。
きっとオシャレな布はインスタ映えすることでしょう。
オススメ撮影ポイントは、約6.5mの天井高をフルに活用した展示光景です。
天井から無数に吊るされているのは、なんとターバン。
ターバンって、こんなに長かったのですね!
そして、こんなにカラフルだったのですね!
薄さといい、柄といい、思わずマスキングテープを連想してしまいました。
何はともあれ、改めて、インドの文化の奥深さに気づかされる展覧会です。
インド人にビックリ。
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畠中光享コレクション インドに咲く染と織の華
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