岡山市で3年ごとに開催される芸術祭、岡山芸術交流。
2回目となる “岡山芸術交流2019” に行ってきました。
岡山芸術交流は、岡山市内中心部を舞台にした芸術祭。
烏城の異名を持つ岡山城や、
後楽園と川を挟んだ位置にある岡山神社など、
岡山市を代表するような場所も、その会場となっています。
また、基本的にはすべて徒歩で移動が可能です。
それだけに、お散歩気分で巡れる楽しい芸術祭なのかと思いきや、
岡山芸術交流は、ゴリゴリのコンセプチュアルアートに特化した異色の芸術祭。
基本的には、出展されている作品はすべて、
「私にゃあそういう難しいことはよくわからないのですが・・・」 と言いたくなるものばかりです。
例えば、旧内山下小学校の校庭にポツンと置かれていたのは・・・
エティエンヌ・シャンボーの 《微積分/石》 という作品 (←タイトルからしてムズい・・・)。
こちらは、ロダンの 《考える人》 の台座部分とのこと。
なぜ、台座だけ置かれているのか?
校庭と 《考える人》 の関係性は??
いろいろと謎ですが、作品は何も語ってくれません。
キャプション (解説) も特にありません。
どういう作品なのか?
強制的に 「考える人」 にならざるを得ない作品でした。
また、岡山市内のシンボル的な建物である旧福岡醤油建物。
その地下空間で展示されていたのは、
ベルギーのエヴァ・ロエストの 《自動制御下》 なるVR作品です。
映し出されるのは、太平洋を横断する飛行機内の映像。
右を見ても、左を見ても、乗客たちが眠りについています。
ただ、それだけ。
そんな文字通り眠くなる映像が10分も続きます。
僕は岡山まで来て何を見させられているのか?
軽く拷問のような作品でした。
・・・・・と、これはほんの一例。
このようなテイストの作品が、続々登場します。
なお、今回の岡山芸術交流のテーマは、『IF THE SNAKE もし蛇が』 とのこと。
もし蛇が・・・・・なんだというのでしょう??
テーマからして、クセがすごい。
それが岡山芸術交流です。
ちなみに。
岡山市内のさまざまな場所に、コンセプチュアルな作品が設置されているため、
しばらくすると、あらゆるものがアートに見えてくるという症状が発生してしまいました。
『出会頭』 とだけ道路に書かれた注意書。
本気で、これもアート作品なのかと思ってしまったほどです (笑)
さてさて、今回特に印象に残ったのは、林原美術館での一連。
普段、林原美術館は、刀剣や絵画などの収蔵品を中心に、
渋めの日本美術の展覧会を開催していますが、岡山芸術交流の期間中は、その会場の一つに。
展示室を広々と贅沢に使って、現代アート作品、それも4点だけを展示しています。
こちらは、ピエール・ユイグの 《2分、時を離れて》 という映像作品。
例によって、内容はムズかしいので、ざっくりとした紹介しませんが。
このアン・リーという女の子のキャラの権利をピエール・ユイグらが購入し、
映像作品として命を吹き込み、その権利をアン・リー本人に譲渡したのだそうです。
キャラクター自身が、自分の権利を持つということはどういうことなのか?
いろいろと考えさせられる作品です。
それは、置いておきまして。
会場では、この映像作品が再生し終わるタイミングで、
展示ケースの前のスペースに、一人の女のコが現れます。
アン・リーが実体化した・・・という設定の女のコです。
こちらは、ティノ・セーガルによる 《アン・リー》 という作品。
《2分、時を離れて》 から派生したパフォーマンス作品です。
演劇部の子なのか、はたまた劇団の子なのか。
何はともあれ、歳は18歳頃の美しい少女による一人芝居が始まりました。
しばらく見入っていると、いきなりアン・リー役の子から観客に対して、
「忙しすぎるのと、忙しくなさすぎるのと、どっちを選ぶ」 という質問が投げかけられます。
僕ではない他の観客が回答していましたが、
こういう風にパフォーマンスに参加させられるパターンもあるのかと、急に冷や汗が。
(↑意外に思われるのですが、実は人見知りなものでして)
“どうか僕に質問が来ませんように!” と内心で必死に祈り、なんとか事なきを得ました。
さて、そんな 《アン・リー》 を鑑賞後、他の作品も鑑賞し、何気なく会場を回遊していたところ、
タイミング悪く、《アン・リー》 の次回公演 (?) が始まってしまいました。
気付けば、その会場にいたのは僕一人です。
アン・リーを真剣に演じてる女のコの手前、逃げるに逃げられません (汗)。
アン・リーvs僕。
マンツーマンの気まずい公演が強制的にスタートします
しばらくすると、例の質問が飛び出しました。
「え、え~っと、忙しすぎるほうがいいですかね・・・」 と、無難に回答。
どうにか危機を回避できたと思った次の瞬間、
先ほど観た際にはなかった質問が、アン・リーから浴びせられたのです。
「最後にあなたに質問してもいい?記号と憂欝の関係って何?」
“え~~~~~~っっ!!!
何その激ムズな質問!!!!!”
記号??憂鬱??関係性???
想定外の角度からの質問に、完全にパニック状態に。
口をパクパクさせていると、アン・リーは、
「さようなら・・・」
と一言だけ言い残して、去って行ってしまいました。
・・・・・・・・・・・。
アン・リーに失望され、心はズタズタになりました。
何で岡山県まで来て、こんな目に遭わなくちゃならないんだ。
1位を目指して、ランキングに挑戦中。
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2回目となる “岡山芸術交流2019” に行ってきました。
岡山芸術交流は、岡山市内中心部を舞台にした芸術祭。
烏城の異名を持つ岡山城や、
後楽園と川を挟んだ位置にある岡山神社など、
岡山市を代表するような場所も、その会場となっています。
また、基本的にはすべて徒歩で移動が可能です。
それだけに、お散歩気分で巡れる楽しい芸術祭なのかと思いきや、
岡山芸術交流は、ゴリゴリのコンセプチュアルアートに特化した異色の芸術祭。
基本的には、出展されている作品はすべて、
「私にゃあそういう難しいことはよくわからないのですが・・・」 と言いたくなるものばかりです。
例えば、旧内山下小学校の校庭にポツンと置かれていたのは・・・
エティエンヌ・シャンボーの 《微積分/石》 という作品 (←タイトルからしてムズい・・・)。
こちらは、ロダンの 《考える人》 の台座部分とのこと。
なぜ、台座だけ置かれているのか?
校庭と 《考える人》 の関係性は??
いろいろと謎ですが、作品は何も語ってくれません。
キャプション (解説) も特にありません。
どういう作品なのか?
強制的に 「考える人」 にならざるを得ない作品でした。
また、岡山市内のシンボル的な建物である旧福岡醤油建物。
その地下空間で展示されていたのは、
ベルギーのエヴァ・ロエストの 《自動制御下》 なるVR作品です。
映し出されるのは、太平洋を横断する飛行機内の映像。
右を見ても、左を見ても、乗客たちが眠りについています。
ただ、それだけ。
そんな文字通り眠くなる映像が10分も続きます。
僕は岡山まで来て何を見させられているのか?
軽く拷問のような作品でした。
・・・・・と、これはほんの一例。
このようなテイストの作品が、続々登場します。
なお、今回の岡山芸術交流のテーマは、『IF THE SNAKE もし蛇が』 とのこと。
もし蛇が・・・・・なんだというのでしょう??
テーマからして、クセがすごい。
それが岡山芸術交流です。
ちなみに。
岡山市内のさまざまな場所に、コンセプチュアルな作品が設置されているため、
しばらくすると、あらゆるものがアートに見えてくるという症状が発生してしまいました。
『出会頭』 とだけ道路に書かれた注意書。
本気で、これもアート作品なのかと思ってしまったほどです (笑)
さてさて、今回特に印象に残ったのは、林原美術館での一連。
普段、林原美術館は、刀剣や絵画などの収蔵品を中心に、
渋めの日本美術の展覧会を開催していますが、岡山芸術交流の期間中は、その会場の一つに。
展示室を広々と贅沢に使って、現代アート作品、それも4点だけを展示しています。
こちらは、ピエール・ユイグの 《2分、時を離れて》 という映像作品。
例によって、内容はムズかしいので、ざっくりとした紹介しませんが。
このアン・リーという女の子のキャラの権利をピエール・ユイグらが購入し、
映像作品として命を吹き込み、その権利をアン・リー本人に譲渡したのだそうです。
キャラクター自身が、自分の権利を持つということはどういうことなのか?
いろいろと考えさせられる作品です。
それは、置いておきまして。
会場では、この映像作品が再生し終わるタイミングで、
展示ケースの前のスペースに、一人の女のコが現れます。
アン・リーが実体化した・・・という設定の女のコです。
こちらは、ティノ・セーガルによる 《アン・リー》 という作品。
《2分、時を離れて》 から派生したパフォーマンス作品です。
演劇部の子なのか、はたまた劇団の子なのか。
何はともあれ、歳は18歳頃の美しい少女による一人芝居が始まりました。
しばらく見入っていると、いきなりアン・リー役の子から観客に対して、
「忙しすぎるのと、忙しくなさすぎるのと、どっちを選ぶ」 という質問が投げかけられます。
僕ではない他の観客が回答していましたが、
こういう風にパフォーマンスに参加させられるパターンもあるのかと、急に冷や汗が。
(↑意外に思われるのですが、実は人見知りなものでして)
“どうか僕に質問が来ませんように!” と内心で必死に祈り、なんとか事なきを得ました。
さて、そんな 《アン・リー》 を鑑賞後、他の作品も鑑賞し、何気なく会場を回遊していたところ、
タイミング悪く、《アン・リー》 の次回公演 (?) が始まってしまいました。
気付けば、その会場にいたのは僕一人です。
アン・リーを真剣に演じてる女のコの手前、逃げるに逃げられません (汗)。
アン・リーvs僕。
マンツーマンの気まずい公演が強制的にスタートします
しばらくすると、例の質問が飛び出しました。
「え、え~っと、忙しすぎるほうがいいですかね・・・」 と、無難に回答。
どうにか危機を回避できたと思った次の瞬間、
先ほど観た際にはなかった質問が、アン・リーから浴びせられたのです。
「最後にあなたに質問してもいい?記号と憂欝の関係って何?」
“え~~~~~~っっ!!!
何その激ムズな質問!!!!!”
記号??憂鬱??関係性???
想定外の角度からの質問に、完全にパニック状態に。
口をパクパクさせていると、アン・リーは、
「さようなら・・・」
と一言だけ言い残して、去って行ってしまいました。
・・・・・・・・・・・。
アン・リーに失望され、心はズタズタになりました。
何で岡山県まで来て、こんな目に遭わなくちゃならないんだ。
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