「やぁ、みんな、お久しぶり!
アポロンです。太陽神です。
それだけでも忙しいのに、他には、
予言と牧羊と数学と音楽と弓矢と芸術と疫病の神様もしてるんだよね。
・・・・・・・・・えっ、違う違う!
確かに、僕は疫病をもたらす神様もしてるけど (汗)
今回のウイルスは、僕は全然関係ないからね!
えっ?コロナウイルスの 「コロナ」 って、
ウイルスの形が、太陽の周りの光の輪に似てることに由来してるの?
いや、だから、本当に僕は何も関係ないんだって!!
僕は、医療を司る神様でもあるから、
むしろ早く収束するように頑張ってるんだよ。
ところで、この 『はじめまして、かみたまです。』 って企画、みんなは覚えてるかな?
アートテラーのとに~ってヤツのブログで、
だいだい10年前くらいに不定期に発信されてた企画だよ。
ギリシャや日本、エジプトとかの神様が、毎回登場して自己紹介するの。
イラストレーターのyukimoneさんのイラストが可愛くて、
それなりにファンも多かった企画らしいんだけど、準備がわりと大変らしくて、
連載を15回続けたあたりで、力とネタが尽きちゃったんだって (笑)
まったく情けないヤツだよね。
で、あれから約10年経ったわけだけど。
まぁ、今、人間界が大変なことになってるから、
とに~ってヤツも家での時間がたっぷりできたみたいんだってさ。
それで、yukimoneさんに連絡を入れて、
「『はじめまして、かみたまです。』 を再始動させませんか?」 と提案してみたんだって。
そしたら、yukimoneさんも、こういう状況だからって快諾してくれたみたい。
再びタッグを組んで、これから、読者のみんなに楽しい記事を届けていくそうだよ。
ただね。新キャラが登場する前に、
どうしても、もう一回僕は登場しておきたかったわけ!
というのも・・・・・
『第1柱 はじめまして、アポロンです。』
↑これは、僕が初登場した回ね。
何か最終的にストーカーみたいなイメージになってない?
残念イケメンみたいな感じになっちゃってるじゃん。
だから、今日は10年越しのリベンジ!
イメージを変えてもらうために、
みんなに、僕の別の恋バナを披露しちゃうよ。
キュンとすること間違いなしだからね。
じゃあ、まずはヒュアキントスとの話をしようかな。
僕もだいぶイケメンだけど、
ヒュアキントスはそれに匹敵するくらいイケメンだったよ。
ん?僕は神様だから、性別なんて小さなことに気にしないの。
女性でも男性でも気にせず愛しちゃうんだよね。
ヒュアキントスとは、漁をしたり、狩りをしたり、
あと、山に登ったり、いろんなデートをしたっけなぁ。
特に僕らはスポーツが好きでさ。
あの日は、2人で円盤投げして遊んでたんだよね。
僕が円盤をエイッて投げて。
ヒュアキントスが円盤をエイッて投げて。
そんなことを何回も繰り返してたんだけど、
僕が何回目かに、円盤をエイッて投げたらね。
ヒュアキントスが、その円盤に向かって走っていったわけ。
何だろう?我慢できなかったのかな。
「アハハハ。ヒュアキントスは犬みたいだなぁ」
なんて笑っていたら、向こうのほうでゴンって鈍い音がしたんだ。
何か嫌な予感がしてね、近づいてみたら・・・・・
ジャン・ブロック 《ヒュアキントスの死》
地面に跳ね返った円盤が、ヒュアキントスの額を直撃しちゃってたの。
慌てて介抱したんだけど、時すでに遅しでね。
どうやら打ち所が悪かったみたいなんだ。
だから、僕はその死を悼んで、
ヒュアキントスを花の姿に変えてあげることにしたんだ。
そうそう、彼の名前にちなんで、その花をヒヤシンスと呼ぶことにしたんだよ。
あー、思い出すだけで、悲しくなってきたよ。
どう?泣ける話でしょ?
・・・・・・・・・あれっ?キュンとしてなくない?
というか、犯人は僕じゃないかって?
いやいや、あれは事故だから (汗)!
あー、それにそれに、僕ら2人の仲を嫉妬した西風の神ゼピュロスの仕業って噂もあるし。
きっと、そう!そうに違いない!
アイツが口から風をピューって吹いて、それで円盤がヒュアキントスの額にゴンって。
あ、じゃあねじゃあね!キュパリッソスとの話をするね。
キュパリッソスってのは、黒い瞳が印象的イケメンでね。
彼とも、いろんなデートをしたっけなぁ。
あの日は、2人で槍投げして遊んでたんだよね。
僕が槍をヒュッて投げて。
キュパリッソスが槍をヒュッて投げて。
そんなことを何回も繰り返してたんだけど・・・・・・ん?
デジャヴ?また嫌な予感がする?
あのね。さすがに、そんなわけないでしょ。
僕がキュパリッソスを槍で殺しちゃったとか、そんなことないから!
あのね。むしろその逆だよ。
キュパリッソスが間違って、彼が大事にしている鹿を殺しちゃったの。
キュパリッソスが槍をヒュッて投げたら、
たまたま、その先にいた彼の鹿に命中しちゃったんだよ。
そしたら、キュパリッソスはもうワンワン泣き始めて。
挙句の果てには、鹿に申し訳ないから、
永遠に嘆き悲しんでいたいとか言い出したわけ。
クロード・マリー・ポール・デュビュフ 《アポロとキュパリッソス》
いつまで経っても泣き止まず、どんどん憔悴していったの。
だから、僕はね。
しょうがないから、姿を糸杉に変えてあげたんだよ。
ほら、糸杉って、よく西洋の墓場に植えられてるでしょ。死の象徴だしね。
僕の優しさが滲み出るエピソードだよね。
・・・・・・・・・えっ?あれっ?またキュンとしてなくない?
ん?ダフネの時もそうだったけど、
何で毎回毎回、植物に姿を変えたがるのかって?
いや、正確にはダフネは父親によって姿を変えられたんだけど・・・。
あ、でも、そういえば、海の精のクリュティエは、最終的にヒマワリに姿を変えたし、
僕が告ったら爪で引っ掻いてきたアカンサスって子を、アカンサスの花に変えたこともあったなぁ。
ねぇねぇ、ちょっと待って待って!何で離れるの?!
別に僕は近づくものすべてを、植物に変えるような神じゃないから!
本当だって!そういうフェチでもなんでもないし!!
ストーカーよりも、イメージ悪くなっちゃったじゃん!!」
~過去のシリーズは、こちらから読めます~
・第1柱 はじめまして、アポロンです。
・第2柱 はじめまして、アルテミスです。
・第3柱 はじめまして、アヌビスです。
・第4柱 はじめまして、ヘルメスです。
・第5柱 はじめまして、阿修羅です。
・第6柱 はじめまして、デメテルです。
・第7柱 はじめまして、風神です。
・第8柱 はじめまして、雷神です。
・第9柱 はじめまして、ガネーシャです。
・第10柱 はじめまして、ゼウスです。
・第11柱 はじめまして、ヘラです。
・第12柱 はじめまして、ヘベです。
・第13柱 はじめまして、アテナです。
・第14柱 はじめまして、イザナギです。
・第15柱 はじめまして、アプロディーテです。
「あ、最後に、僕アポロンからのお願い。
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