東陽町駅から歩くこと3分。
何となく気になる建物が見えてきます。
実は、こちらは、竹中工務店東京本店のビル。
入り口には、よくわからないアート作品がありました (いや、もはやアート作品がどうかも疑わしいw)
ちなみに。
たまたまなのか、狙ったのか。
本社ビルの脇には、竹が植えられており、
まるで、竹の中にビルが佇んでいるような印象を受けました。
それはさておきまして。
こちらの竹中工務店東京本店ビルの1階には、
“建築・愉しむ” をテーマに掲げたギャラリーがあります。
その名も、GALLERY A4。(「エークワッド」 と読みます)
正しい表記は、 「A」 の4乗で、
A4 = A3 (建築 Architecture) × A (空気、雰囲気 Atmosphere)
A (楽しみ、娯楽 Amusement)
というような意味が込められているのだとか。
そんなGALLERY A4で現在開催されているのが、
“トーヴェ・ヤンソンの夏の家 ―ムーミン物語とクルーヴ島の暮らし―” という展覧会。
『ムーミン』 の作者としてお馴染みのトーヴェ・ヤンソン。
彼女の生き方にスポットを当てた、ちょっと珍しい切り口の展覧会です。
『ムーミン』 のほんわかとしたイメージから、
勝手に作者のトーヴェ・ヤンソンも、ほんわかした女性を想像していましたが。
意外にも、ワイルドな部分の多い女性でした (笑)
パネルで紹介されていた若い時の自画像は、タバコを咥えていましたし、
風刺雑誌 『GARM』の挿絵画家として活動していた時代に、ヒトラーやスターリンをこきおろしていたり。
余談ですが。
上で紹介した1944年10月10日号の 『GARM』 の “M” の字にご注目。
小さくムーミントロールの姿が、描かれています。
このように、たびたび彼女は、ムーミントロールを挿絵に描いていたそうで。
のちに、このキャラクターを基に、小説や絵本で 『ムーミン』 シリーズを発表していくのです。
と、ここまででは、あまり・・・というか、全く “建築・愉しむ” がテーマの展覧会ではない気がします。
皆様、ご心配なく。
今回の展覧会のメインで紹介されているのは、
トーヴェ・ヤンソンが約30年間にわたって、毎夏を過ごしたとされる小屋。
その小屋を原寸大で再現したものが、会場で紹介されていました。
(ちゃんと建築の展覧会でしたね)
なんと、この小屋は、トーヴェ・ヤンソンの手作り。 (注:もちろん実物の方です)
しかも、建てられている場所は、フィンランド湾に浮かぶクルーヴ島という岩の孤島。
そんな場所で暮らしていたというだけでも、十分すぎるほどワイルドですが。
その孤島で毎年夏を過ごしていた期間というのが、
彼女が51歳から77歳までの時だったというから、さらに驚かされます。
なんともワイルドなミセスです (笑)
さて、完全再現された小屋の中を見渡してみると、いたるところにムーミングッズが。
ちゃんと女性らしい部分もありました (←失礼!)
ん?天井からぶら下がるコレは何でしょう??
無難に、物干し竿をかけるためのものかと思ったのですが。
一応、係員さんに、 「あれは何ですか?」 と尋ねてみました。
すると、衝撃的な回答が。
「これは、体力が衰えないように、と、
トーヴェ・ヤンソンさんが懸垂するために使っていたものです」
どんだけワイルドなミセスなんだ (笑) !
ちなみに、展覧会場は写真撮影禁止ですが、夏の家再現コーナーは、写真撮影可。
さらに、こちらのキッズルームも写真撮影可能です。
こちらの壁に大きく掛けられたムーミン柄のテキスタイル。
なんともキュートな柄で、男の自分から見ても惹かれるものがありましたが。
実は、こちらの元となった実物のテキスタイルが、会場に展示されていまして。 (実物は小さいです)
なんと1960年代に発表されたものだというからビックリです。
50年も前に、こんな可愛いムーミングッズがあっただなんて!
無料で楽しめて、ムーミン好きにはたまらない展覧会だと思います。
日曜休館なので、ご注意のほどを。
5位以内を目指して、ランキングに挑戦中!(現在11位です)
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トーヴェ・ヤンソンの夏の家
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