今年2013年は、日本美術院の中核として活躍した日本画家・小林古径 (1883~1957) の生誕130年の節目の年。
それを記念して、現在、山種美術館では、小林古径と、
その兄弟弟子にあたる奥村土牛の作品を比較展示する美術展、
“小林古径生誕130年記念 古径と土牛” が開催されています。
12月23日まで。
小林古径と言えば、その線描の美しさに定評のある日本画家。
今回の美術展にも、その線描の魅力が十二分に発揮された作品が数多く出展されています。
《闘草》
《鉢花》
今回のもう一人の主役・奥村土牛の作品と見比べてみると、
小林古径の作品における線描の魅力が、より際立つことでしょう。
小林古径は、線で絵を描いているのに対し、奥村土牛は、面で絵を描いている気がします。
兄弟弟子でありながら、絵のスタイルは、対照的な二人です。
《城》
さてさて、基本的に、どの小林古径作品も、線が美しく、気品が漂っていたのですが。
中には、 「ん?!」 という作品も。
個人的には、そのようなどこか隙のある小林古径作品の方が好きでした。
例えば、 《猫》 という作品。
確かに、線は美しいです。
美しいですが、そこにこだわった分 (?) 、
全体としては、あまり猫としては、可愛くなくなってしまったように思えます。
生き物の猫といよりも、劇団四季の 『キャッツ』 の猫に近いものを感じます。
むしろ、 《猫》 よりも、どういうわけか可愛かったのが、富士山を描いた 《不尽》 という作品。
なんで、こんなにもツルンヌルンとしているのでしょうか。
とりあえず、ぬいぐるみ化希望です (笑)
また、 《蛍》 も、よくよく見ると気になる一枚でした。
蛍、多すぎ!!
1匹2匹なら、風流ですが。
これだけ大量発生していると、風流の欠片もありません。
即ベープマット。
計算なのか。それとも天然なのか。
小林古径が時折見せる (?) 隙が、自分的にはツボでした。
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小林古径生誕130年記念 古径と土牛
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