府中市美術館で、開催中の…
“石子順造的世界 美術発・マンガ経由・キッチュ行” に、
西大井発・府中本町経由・東府中行で行ってまいりました。
(↑電車の乗り継ぎは、どうでもいい!)
こちらは、美術評論を中心に、
独自の視点で昭和40年代に活躍した異色の評論家・石子順造にスポットを当てた展覧会。
美術家ではなく、美術評論家の展覧会というのは、これまでにないパターンです。
何やら楽しそうな予感♪
美術展の会場前には、なぜか花輪。
そして、最初の展示品は、なぜか石子さんの表札 (←ホンモノ!)
さらに、何やら楽しそうな予感♪
さて、最初の展示スペースは、 「美術」 がテーマ。
石子順造が美術評論家として論じた作家や、
石子順造が企画に携わった美術展の一部が再現されていました。
まぁ、こちらは、普通の (?) 美術展といった感じ。
赤瀬川源平さんや横尾忠則さんの作品、
彼が携わった “トリックス・アンド・ヴィジョン展” に関して、だまし絵的な作品の数々も楽しめます。
続いて、 「マンガ」 がテーマのコーナーへ。
実は、石子順造は、漫画を批評の対象にした元祖とも言える評論家。
会場では、石子が評論した漫画家として、
水木しげるや白戸三平、谷岡ヤスジなどの漫画本が展示されていました。
(ちゃんと手にとって読むことが出来ます)
そして、こちらの展示コーナーの目玉は、コレ!
つげ義春の代表作 『ねじ式』 の原画一話分が、まるまる展示されています。
これは、つげ義春ファンには、たまらない展示に違いありません!!
(残念なことに、僕は、つげ義春に馴染みがない)
「美術」 、 「マンガ」 と来て、
ラストに待ち受けているのが、もっとも石子らしい 「キッチュ」 のコーナー。
キッチュとは、松尾貴史のことではありません。
キッチュとは、 “まがいもの”、 “通俗物” のこと。
「美術とは掛け離れたような大衆的でありふれたモノも、
ひょっとするとひょっとしたで、一つの美術の概念で語れるのでは?」 という石子論が、展開されています。
そんな石子ワールドが、会場では爆発!
もはやカオス!!
(注:こちらのコーナーだけ写真撮影が可能です)
ここにあるのは、すべてキッチュ。
…と言っても、よくわからない (笑)
石子の手にかかれば、ペナントもキッチュ。
のし袋もキッチュ。
なんちゃって紙幣グッズもキッチュ。
一応、それぞれのキャプションに、
それらのキッチュなものに対しての石子論が紹介されているのですが。
これが、またよくわからない… (笑)
展覧会自体は、終始面白そうな感じがしていたのに。
肝心の石子順造の思想が、最終的に、よくわかりづらい展覧会。
キッチュな展示を狙うあまりに、
思想が伝わりづらかったのは、残念。
ただ、面白さやインパクトは十分。
《モナリザ》 は名画なのに、
なぜ、モナリザをモチーフにしたものは、美術的でないのか。
その一角に、あのモナリザを発見 (笑)
アッと驚いたのは、こっちです。
また賞状もキッチュと紹介されていましたが、
その一角に、あいつを発見 (笑)
ぱれたんは、確かにキッチュ!
(ぱれたんを知らない方は、こちらをチェック)
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石子順造的世界 美術発・マンガ経由・キッチュ行
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