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Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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太古の哺乳類展 -日本の化石でたどる進化と絶滅-

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毎年、この季節になると、どこかしらで大恐竜展が開催されているものですが。
今年は、どうやら大恐竜展の開催は無し。
その代り (?) 、国立科学博物館にて・・・

ポスター


“太古の哺乳類展 -日本の化石でたどる進化と絶滅-” が開催されています。
会期は10月5日まで。

こちらは、太古の哺乳類、それも日本の太古の哺乳類をテーマにした初の大々的な展覧会で、
日本各地約20か所の博物館・研究機関などから集められた貴重な絶滅哺乳類が一挙に公開されています。
その総展示点数は、実に約170点!
まさに日本の自然史系博物館が総力を挙げて開催した展覧会です。
これは期待が高まります。

さてさて、展覧会は、まずは恐竜とともに生きた哺乳類の紹介から始まりました。

小さい  小さい


恐竜の影に隠れて生活をしていたので、基本的にどの哺乳類も小さいです。
小さいからカワイイのかと思いきや、展示されているのは、それらの哺乳類の歯やアゴの部分。
特に可愛くはありません (笑)

と、その後も、しばらく歯とアゴの展示が続きました。。。

歯  歯


「えっ、このまま歯とアゴばかり (汗) ??」

と不安になった次の瞬間に、いよいよ大物が登場。

アショロア  アショロア


アショロアというそうです。
特にネーミングの由来は書かれていませんでしたが、
北海道足寄町が産地となっていたので、まず間違いなく、それが由来かと思われます。
アショロアは、円柱 (スチルス) を束ねた (デスモス) ような形の臼歯を持つデスモスチルス類に属する哺乳類。
このデスモスチルス類は、日本各地で全身骨格が見つかっていることから、
専門家の間では、世界に誇る日本を代表する化石哺乳類と位置づけられているそうです。
日本人ですが、全く知りませんでした。
これからは、デスモスチルス類が発見される国に住んでいることを誇りたいと思います (←?)

もちろんアショロア以外にも、デスモスチルス類の化石が紹介されています。
その中でも特に貴重なのが、こちらのパレオパラドキシア (ラテン語で、 「古い、不思議な生きもの」 の意) なのだそうです。

デスモスチルス類


確かに化石だと迫力があって、貴重な化石なのであろうオーラをひしひしと感じるのですが。
復元イラストを見るに、、、

パレオパラドキシア


何とも地味な哺乳類です。
パレオパラドキシアたちが海を泳ぎ回る太古の日本の光景を想像してみましたが、画的にも地味。
もし絶滅せずに現在まで生き続けていたとしても、動物園では人気が出そうにありません。


デスモスチルス類のコーナーの後は、この展覧会の最大の見せ場であるゾウ類のコーナーです。
特に必見なのは、家族に見立てて一緒に展示された3体のナウマンゾウの全身復元骨格です。

ナウマンゾウ  ナウマンゾウ


1体でも迫力がありますが、3体並ぶと、ド迫力。
興奮して、いろんな角度からナウマンゾウの家族写真を撮ってしまいました (本当は家族ではないですがw)


迫力があったと言えば、ヤベオオツノジカも。

ヤベオオツノジカ  ヤベオオツノジカ


その大きさは、想像以上。
もはや鹿というレベルではなく (←?) 、ちょっとしたキリンでした (←??)
こんなにも大きな鹿が、普通に日本に生息していたのかと思うと、古代ロマンを掻き立てられました。

また、その昔は、日本にもニッポンサイというサイが生息していたそうです。

ニッポンサイ


産地は、栃木県佐野市とのこと。
サイが生息しているのは、アフリカだけではなかったのですね。
わりとカルチャーショックです。


ちなみに。
今回紹介されていた太古の哺乳類の中で、
ビジュアル的に一番印象に残ったのが、ミヤコノロジカ。

ミヤコノロジカ  ミヤコノロジカ


ツノに違和感が。。。
ツノだけ別売りのキットを買って取り付けたわけじゃないですよね??


ともあれ。
小さい哺乳類から、大きい哺乳類まで。
有名どころの哺乳類から、物珍しい哺乳類まで。
実に幅広く紹介されています。
“「古代の動物園」 出現!” というコピーは、ダテじゃありませんでした。
星星


と、是非、一人でも多くの人に足を運んで頂きたいので、
7月26日に化石にまつわるアートツアーを開催いたします♪
詳細は、こちらに↓
7月開催予定のアートツアー




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