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Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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絵画の在りか

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東京オペラシティ アートギャラリーで開催中の “絵画の在りか” に行ってきました。
こちらは、2000年以降に活躍する24名の画家の近作・新作約120点の絵画作品を紹介する美術展です。

“・・・・・・・・・それって、普通の現代絵画展じゃん。”

と、思った方も少なくないでしょう。
そうです。
普通の現代絵画展です。

が!!

意外にも、過去10年間に国内の美術館で企画された本格的な現代絵画展は、
2007年の “「森」としての絵画:「絵」のなかで考える” @岡崎市美術博物館、
2010年の “絵画の庭:ゼロ年代日本の地平から” @国立国際美術館、
2012年の “現代絵画のいま:キュレーターからのメッセージ2012” @兵庫県立美術館・・・と、
数えるほどしかないのだとか。

確かに、思い返してみれば、現代絵画に特化した美術展を観賞した経験は無いような。
普通の現代絵画展が開催されるのは、実は意外と普通ではなかったのですね。


さてさて。
今回の展覧会で展示されていたのは、1977年~1989年生まれの超若手の作家ばかり。
名前をどこかのギャラリーでお見かけしたような、
いや、していないような・・・くらいの作家がほとんどでした。
そういう意味では、超最新の絵画事情が垣間見れる貴重な機会であった気がします。
星

当然、24人の作家それぞれに個性があり、一つとして同じような作風のものはありませんでした。
唯一24人の作家に共通して言えるのは、良くも悪くも、作品が若いとうこと。
これから、まだまだ成長していきそうな気配がプンプンする、ういういしい印象がありました。
きっと、この24人の中に未来の巨匠がいるはず。
その美術館デビューに立ち会えたと考えると、なんだかゾクゾクします。


ちなみに、今回の出展作家の中で、
僕が、 「この人は将来人気作家になるのでは?」 と予想したのは、次の3人。

・大野智史さん (1980年生まれ)
 
大野智史  《PRISM Bye Bye Sunset》 
油彩、アクリル絵具、キャンバス、パネル
300.5×728.5cm 2013年 高橋コレクション蔵 © the artist Courtesy of Tomio Koyama Gallery



・今井俊介さん (1978年生まれ)

今井俊介  《untitled》 
アクリル絵具、キャンバス 51.5×45.0cm 2013年 白木聡氏・鎌田道世氏蔵 © the artist Courtesy of HAGIWARA PROJECTS


・五月女哲平さん (1980年生まれ)

Saturn  《Saturn》 
アクリル絵具、キャンバス 116.5×116.5cm 2011年 個人蔵 © the artist Courtesy of Aoyama Meguro


僕の予想に、 「乗った!」 という方は、
是非、まだお求めやすい価格のうちに、彼らの作品を購入してみてはいかがでしょう?
ただし、保証は出来ません (笑)
(注:美術館では作品の販売はしていません)


最後に。
今回の出展作家の中で最もインパクトのある絵画を発表していた高橋大輔さんをご紹介いたします。

マドンナ  《無題(マドンナ)》 油彩、ボード 25.0×26.0cm 2012-13年 


これでもかというくらいに、絵の具が塗り重ねられている超こってり系絵画。
ラーメンで言えば (?) 、二郎系です。
ここまで厚塗りされていると、絵画作品というよりも彫刻作品に近い気がします。
絵画としてアリか?




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