東京から電車で約1時間。
千葉県佐倉市にある国立歴史民俗博物館で開催中の展覧会 “弥生ってなに?!” に行ってきました。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております)
こちらの展覧会は、ズバリ「弥生ってなに?!」 という問いがテーマになっています。
展覧会のプロローグとして展示されていたのが・・・
弥生時代を代表する出土品の銅鐸と銅矛と、 《弥生人が見た前一世紀の銅矛 復原複製》
国立歴史民俗博物館蔵 《弥生人が見た前3世紀の銅鐸 復原複製》
国立歴史民俗博物館蔵
そして、 『ウルトラセブン』 に登場するギエロン星獣みたいな土偶。 《青森県砂沢遺跡 土偶》 前4世紀 弘前市教育委員会蔵
ギエロン星獣に似ている似ていないは、脇に置いておきまして。
こちらの土偶も弥生時代の出土品。
“あれっ、土偶は縄文時代の出土品では??”
と思った方は、ちゃんと歴史の授業を真面目に受けていた方です。
そう。歴史の教科書では、弥生時代に土偶はなかったはずでした。
しかし、ここ最近の研究結果によると、
弥生時代にも土偶は祭祀の道具として使用されていたり、
弥生時代の途中で、水田稲作をやめ元の採集狩猟生活へ戻った地域があったことも判明しているそうです。
つまり、研究者にとっても、 「弥生ってなに?!」 という感じなのです。
展覧会場では、そんな最新弥生時代事情が次々と明らかになります。
弥生って何なのか理解できる展覧会というよりも、
ますます 「弥生ってなに?!」 と謎が深まる展覧会でした (笑)
さらに、国立歴史民俗博物館の藤尾慎一郎教授と東京大学の設楽博己教授、
2人の教授が考える弥生時代、その見解の違いをあえて紹介するコーナーも。
関東より西の弥生文化に関しては見解が一致していた両教授ですが。
東北北部の文化に関しては、従来通り弥生文化と考える設楽教授と、
縄文でも弥生でもない別の文化だと主張する藤尾教授で、意見は真っ二つ。
その論争は、まだ決着がついていないようです。
ちなみに、両教授の考えを見知った上での僕個人的の見解は、
「どっちでもいいよ (笑)」
です。 (←元も子もない意見)
ただ、 “弥生ってなに?!” ということを真剣に考えたことが、31年の人生の中で1度もなかったので。
少しでも “弥生ってなに?!” ということを考えた今日は、僕の中で弥生記念日となりました (←?) 。
ちなみに、会場には、珍しい弥生遺跡の出土品がちらほら。
勉強系の展覧会としてだけでなく、純粋に造形美を愛でる展覧会としても楽しめます。
例えば、こちらは重要文化財の 《鹿児島県広田遺跡 貝製装飾品》 。
貝殻の光沢は今見ても美しかったです。
また、弥生の美と対比させるように縄文の美を紹介するコーナーもありました。
その中で僕のお気に入りは、こいつ↓
ちょっと笑福亭笑瓶。
ちょっとEXILEのUSA。
最後に、今回の展覧会の目玉をご紹介。
等身大の弥生時代の女性像“弥生ちゃん(仮)” です。
弥生ちゃんは、山口県土井ヶ浜で発見された実物の頭蓋骨をもとに顔を復元されています。
身に付けているのは、当時の高貴な女性が身に着けていた衣裳を忠実に再現したもの。
存在感がありすぎて、少し怖かったです。
閉館後、きっと動き始めるに違いない。
10位以内キープを目指して、ランキングに挑戦中!(現在3位)
皆様、下のボタンをポチッと押して頂けると嬉しいです!
↧
弥生ってなに?!
↧