~前回までのあらすじ~
誰が全ての国宝を観ても一緒や、誰が全ての国宝を観ても・・・
ずっと国宝ハンターしてきたんですわ!命がけで!
この日本にある国宝を!すべて観たい!その一心で!!
縁もゆかりもない鶴岡市で、やっと594件目の国宝を観たんですぅ!!!
(注:国宝ハンターは、本当に出張しております)
国宝ハンターを始めてから、丸3年。
いよいよ4年目に突入しました。
折り返し地点は過ぎたとは言え、このペースでは、あと3年はかかりそうです。
まだまだゴールは遠いです。
少なくとも月に1件は観ておかないと・・・というわけで。
最寄駅から普通列車に揺られること2時間半。
宇都宮にやってきました。
しかし、ここでは下車せず (餃子も食べず) 、さらに北上して、那須塩原駅へ。
で、ここから大田原市営バスに乗って、黒羽という地区まで。
さらにさらに、黒羽のバス停から、一回り小さな大田原市営バスに乗り換えて、
ようやく今回の目的地に到着。
片道約5時間という長い長い道のりでした。
こちらは、笠石神社。
神社なのに、何やら厳重体制が敷かれています。
と言いますのも、なんと、こちらの笠石神社の御神体が国宝なのです。
御神体 (=国宝) を拝観希望する方は、社務所まで。
ということで、社務所へ。
と、そこには、謎の光景が広がっていました!!
なぜか、病院の待合室みたいになっています。
戸惑いながらも、拝観したい旨を告げて、拝観料の500円を収めました。
すると、宮司さんから、
「帰りは何時のバスに乗るの?」
と、いきなりの質問。
バスが一日に4本しかないのは、バス停を降りた時に調べておいたので、
「1時間半後のバスに乗って帰ります」
と答えました。
「じゃあ、長くならないように済ますね」
「???」
これから、一体何が始まるのか。
立ち尽くしていると、椅子に座るよう勧められました。
そして、 「暑いし、蚊がいるから」 とうちわを手渡されました。
で、始まったのです。
宮司さんによる国宝の講義が。
聴講すること、約20分
今回の国宝についていろいろなことがわかりました。 (まだ実物は観ていないのに)
まとめると、以下の通りです。
・那須国造であった那須直韋提 (なすのあたいいで) の遺徳を讃えるために建立された石碑
・多賀城碑、多胡碑と並ぶ日本三大古碑の1つである
・700年に建立されて以来、ずっとこの地に野ざらしで置かれていた
・この石碑の重要性を知った水戸光圀が佐々木三郎宗淳 (助さん) に命じてお堂を作らせた
⇒石碑を御神体とする笠石神社の起源
・書道史上最重要とされる国宝の一つであり、かつ歴史資料としても一級品
⇒国宝史上唯一 (?) 、書跡・典籍から古文書へとジャンルチェンジ
・全152文字の中で歴史資料として最も大切な一字は、 『評』
では、よ~~~く国宝について学んだところで、
いよいよ 《那須国造碑》(ジャンル:古文書) とご対面。
御神体だけあって、写真撮影は禁止でした。
しかし、禁止されずとも、写真撮影を自粛させるような神々しいオーラが出ていました。
さすが御神体。
とにかく、1300年以上前に石に刻まれた文字とは思えないくらいに、凛とした文字でした。
書道史上最重要とされる文字というのも納得です。
いやぁ、片道5時間かけて観に来た甲斐がありました♪
しかし、その後、当然のことながら、片道5時間かけて帰ることになりました。
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