銀座メゾンエルメス フォーラムで開催中の “「ミクロ・イヴェント」 谷内恒子展” に行ってきました。
谷内恒子さんは、パリを拠点に活動するアーティストです。
これまでに、パリのポンピドゥー・センター、グラン・パレを始め、
フランス国内外で多数のパフォーマンスや展覧会を行ってきたようです。
今回の展覧会を通じて、初めて谷内恒子さんの存在を知ったのですが。
作品を観たその率直なリアクションとしては・・・
“こんなヘンなアーティストが、まだ世の中にいたとは!!”
と、大きな衝撃 (笑撃?) が走りました。
谷内恒子さん、かなりヘンです。
いや、すこぶるヘンです。
谷内恒子さんは、1995年以来、一貫して 《ミクロ・イヴェント》 というパフォーマンス活動を続けているそうです。
社会的な大きな出来事 (=マクロ・イヴェント) に対し、
《ミクロ・イヴェント》 は、日々起こっている、個人レベルでのある種の社会的文化的な事柄のこと。
それをパフォーマンス活動にするとは、どういうことなのでしょうか?
例えば、ある時は、バニーガールに扮して、自らをVIPと名乗る人物のみにドリンクをサーブしてみたり。
またある時は、スーパーで、 「ひったくりにあった!」 という偽りの叫び声を上げてみたり。
そして、またある時には、男女問わず、公募で集まった方と結婚してみたり。
《ミクロ・イヴェント /結婚記念式 | Micro-Event /Weddings Anniversary》
2010 photo: Maria Tomé ©Tsuneko Taniuchi Adagp, Paris 2014.
ちなみに、こちらの結婚してしまうパフォーマンスは、
2002年より継続されているシリーズで、すでに約250件の結婚が成立しているそうです。
そして、今回の銀座メゾンエルメス フォーラムでの展覧会でも、
会期中の8月3日に、初の東京ver.が開催され、めでたく (?) 20組の方と結婚されたとのこと。
ご結婚おめでとうございます (?) 。
さて、今回の谷内恒子展の最大のポイントは、
会期中毎日、谷内さんが会場に来て、パフォーマンス活動をしているということ。
言うなれば、 “会いに行けるアーティスト” 状態なのです。
今回、谷内さんが挑むパフォーマンスは、
《ミクロ・イヴェントn°45 /六人の女性のキャラクター + 一人の女性 / 七日間》 というもの。
谷内さんが日替わりで、現代社会における様々な女性像6人を演じるというパフォーマンスです。
毎週月曜日はウエイトレス、毎週火曜日はボクサーといった具合に。
《ミクロ・イヴェントn°45 /6人の女性のキャラクター + 1人の女性 / 7日間
| Micro-Event n°45 /Six Female Characters + A Woman / Seven Days | 2014》
(c) Tsuneko Taniuchi Adagp, Paris 2014. photo: Volker Renner
僕が訪れたのは、金曜日。
この日は、ガングロの日でした (笑)
17時になると、どこからともなく谷内さんが現れて、
銀座メゾンエルメス フォーラムの会場内で、ガングロメイクに扮し始めます。
観客がいることを全く意識せず、実にナチュラルにガングロメイクに取り掛かっていました (笑)
そのシュールさは、鳥肌が立つくらいにスゴかったです。
しかも、このシュールなターンを毎日続けているのかと思うと、さらに鳥肌モノです。
他の曜日のパフォーマンスも観たくなりました。
ちなみに、これらのパフォーマンスは、17~19時に行われるので、その時間帯に行かれることをオススメします。
もしくは、日曜日の14~16時もオススメです。
この日は、谷内恒子さんは谷内恒子として、 『トロック』 という参加型パフォーマンスを開催しているのだとか。
《ミクロ・イヴェント n°11 /恒子のトロック | Micro-Event n°11 /Tsuneko Troc | 2001》
© Tsuneko Taniuchi Adagp, Paris 2014. Photo: Amiel Grumberg
月曜から土曜までのパフォーマンスでクリエイトした 「モノ」 と、
来場者が持参した特別な意味のある 「モノ」(経済的な価値ではなく) を交換するのだそうです。
会いに行けるアーティストの握手会ならぬ交換会。
是非、このチャンスに、何かを交換されてみてはいかがでしょうか。
会期終了まで、あと約1ヶ月。
谷内さん、頑張ってください。
10位以内キープを目指して、ランキングに挑戦中!(現在3位)
皆様、下のボタンをポチッと押して頂けると嬉しいです!
↧
「ミクロ・イヴェント」 谷内恒子展
↧