個人的に大注目しているアーティスト・鈴木康広さんの大々的な個展が開催されていると聞いて・・・
水戸芸術館にやってきました。
東京から水戸までは、なかなか距離があるので、
正直なところ、 “展覧会が、イマイチだったらどうしよう。。。” という不安も若干あったのですが。
全然、行って良かったです!!
なんなら10月19日の会期終了までに、もう1回行きたいくらいです。
鈴木康広ワールドを存分に堪能できる展覧会でした。
文句なしの3ツ星です。
“鈴木康広展「近所の地球」” と題された今回の展覧会は、
ご近所感 (?) 満載のブロック塀をモチーフにした作品から始まります。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております)
こちらは、 《無限の回廊》 と名付けられた新作。
よく観ると、透かしブロックが∞の形になっており、中には映像が見られる透かしブロックも。
そんな 《無限の回廊》 を抜けると、目の前に、夜の公園のような光景が現れました。
センターに設置されているのは、鈴木康広さんの出世作 《遊具の透視法》 。
公園でよく見かける “くるくる回る遊具” (←正式名を知りませんw) 越しに、プロジェクターで映像を投影する。
発想はシンプルで、モチーフもありきたりのもののはずなのに、
今までに見たことのない世界観を生み出してしまうのが、鈴木康広マジックです。
その才能は、 《無限の回廊》 や 《遊具の透視法》 のようなインスタレーション作品でも発揮されますが。
個人的には、鈴木さんがアイテムを制作するときに、もっとも発揮されているような気がします。
例えば、こちらの水に浮かんだ日本列島。
なんと方位磁針になっており、水に浮かべると、常に北を向くようになっているのです。
その名も、 《日本列島の方位磁針》 。
そんな 《日本列島の方位磁針》 が浮かべられたコップも、実は作品です。
《地球の中心を指すコップ》 なのだそうで、
グラスの横のラインを下にず~っと伸ばしていくと、地球の中心に辿り着くのだとか。
どこから、こんな発想が生まれてくるのでしょう?!
また、水戸芸術館ならではの新作が、こちらの日時計↓
その名も、 《アートタワーの日時計》 です。
ちなみに、この日時計越しに、水戸芸術館のシンボルであるタワーも望めます。
小憎い演出です。
これら以外にも、 《水平線を描く鉛筆》 や、 《時間を測るスプーン》 、 《偶然を測る天秤》 など、
ユニークでオリジナリティ溢れる素敵なアイテムが続々登場します。
まるで、ドラえもんのひみつ道具のよう。
鈴木康広さんは、いずれ 「平成の藤子・F・不二雄」 と呼ばれることでしょう。
また、展覧会としては、実際に体験出来る作品が多いのも特徴です。
一番印象に残ったのは、 《足元の展望台》 という作品。
遠くを眺めるための展望台ではなく、足元を見るための展望台なのだそうです。
「何だそりゃ (笑)?」 と思いながら登って、足元を見つめてみたのですが。
何とも言葉にしづらい感情がふつふつとわいてきました。
結論としては、自分の足元を見つめてみるのも、意外と悪くなかったです (笑)
それと、以前より鈴木康広さんに注目してきた身として、
一番テンションが上がったのが、研究室のコーナーです。
鈴木さんの溢れる発想は、このような部屋から生まれていたのですね。
巨大なおもちゃ箱のような空間の隅々まで食い入るように眺めてしまいました。
ちなみに。
水戸芸術館の会場だけでも、存分に鈴木康広ワールドを堪能できるのですが。
なんと、水戸駅と水戸芸術館を結ぶエリア内にも、彼の作品が設置されているのです。
《パラパラマンガ商店街 in 水戸》 と題し、全部で24のお店にパラパラマンガが設置されていました。
時間に余裕がある方は、是非、全作品をチェック!
鈴木康広先生のパラパラマンガが読めるのは水戸の商店街だけ。
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鈴木康広展「近所の地球」
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