先日は、DIC川村記念美術館で開催中の “五木田 智央 TOMOO GOKITA THE GREAT CIRCUS” へ。
こちらは、現在アメリカで注目を集めるアーティスト・五木田智央さんの日本初個展です。
その作風は、具象画のようであり抽象画のようであり、やっぱり具象画のようであり。
一言では決して言い表せない独特すぎるテイストが特徴的なアーティストです。
五木田さんが描く顔のない人物画は、
パッと見は、ショッキングな印象なのですが。
実際、絵を前にしてみると、不思議と気味の悪さは感じません。
むしろ、目を背けたくなるどころか、いつまでも見ていたくなる中毒性があります。
その中毒性は、人物画以外でも引き起こされるようで、
こちらの 《不吉誇張人》 という作品に関しては、禁断症状が出るほどでした (←?) 。
この何とも言えない独特なウエット感 (ヌメッと感?) が、どうしても忘れられず。
美術展を観賞中、何度もこの絵の前に舞い戻ってしまいました。
そして、この記事を書いている今も、もう一度、この絵の前に立ちたくて仕方がありません。
今回の五木田智央展には、このような五木田テイスト全開 (?) な作品だけでなく、
五木田さんの初期の素描シリーズや、
2009年にロサンゼルスの画廊で発表した青い抽象のシリーズ、
本人曰く、大不評だったというステンシルのシリーズなども紹介されています。
(でも、本人は、お気に入りとのことw)
また、この展覧会のために描いたという新作も展示されています。
下書きなし。
上下左右を決めず、くるくると回しながら描いたという自由すぎる作品群です。
その自由さは、タイトルにも遺憾なく発揮されており、
例えば、こちらの作品には、 《やさしい妖怪》 というタイトルが、
こちらの作品にいたっては、
《串焼き同窓会》 というタイトルが付けられていました (笑)
自由すぎると言えば、ライフワークのように彼が描き続けているという小品も、かなりフリーダムです。
五木田さんはプロレスがお好きなようで、
アントニオ猪木やらブッチャーやら、ところどころにプロレスラーの姿が。
そして、なぜか藤山直美の姿も (笑)
個人的には、心行くまで五木田ワールドを堪能しましたが。
万人受けするかどうかは、若干不安なところです。
キャプションが極端に少なかったので、
五木田ワールドにフィーリングでハマれない人は、ハマれないまま終わってしまうかも。
そういう意味では、当たればホームラン、はずれれば空振りの三振、
フルスイング真っ向勝負の美術展といった印象でした。(←潔い!)
まぁ、DIC川村記念美術館は常設展が充実しているので、行って損するということは決してありませんが。
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五木田 智央 TOMOO GOKITA THE GREAT CIRCUS
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