JRが、まだJRではなく、日本国有鉄道という名であった1970年に、
日本人の旅の概念を大きく変えた画期的なキャンペーンが展開されました。
それが、ディスカバー・ジャパン。
そんなディスカバー・ジャパンを取り上げた日本初の展覧会が、
JR東京駅構内にある東京ステーションギャラリーにて開催されています。
“ディスカバー、ディスカバー・ジャパン 「遠く」へ行きたい” は、11月9日まで。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております)
展示のメインは何と言っても、ディスカバー・ジャパンのポスターです。
それまでの観光地のポスターと言えば、
メインビジュアルは、金閣寺であったり、鎌倉の大仏であったり、
観光地がどこかはっきりしているのが当たり前でした。
しかし、ディスカバー・ジャパンのポスターに使われている写真は、場所がどこなのかはっきりしていません。
それどころか、写真もぶれています。
このような写真を、あえてメインビジュアルにすることで、
「美しい日本と私」 というテーマを人の心に直接呼びかけることに成功。
結果として、個人旅行者や女性旅行者の拡大に繋がったのだそうです。
さらに、日本国有鉄道は、約1400の駅にスタンプ台を設置。
それらのスタンプが押せるスタンプノートを無料配布したことで、鉄道旅行者は大きく増えたのだそうです。
さてさて、会場を訪れる前に、何よりも気になっていたのは、
“ディスカバー・ジャパンだけで、展覧会が成立するのか?!”
ということ。
もちろんディスカバー・ジャパン関連資料は、かなりの数が紹介されていましたが。
それだけではなく、ディスカバー・ジャパンの前段階 (?) に当たる富士ゼロックスのCMキャンペーンや、
(「モーレツからビューティフルへ」)
ディスカバー・ジャパンとともに女性旅行者の拡大に一役買った 『アン・アン』 、
さらには、ディスカバー・ジャパンのキャンペーンの一環として、
1970年に放送が開始された 『遠くへ行きたい』 も紹介されていました。
ちなみに、今回の展覧会では、
『遠くへ行きたい』 の伝説の回 「第124回 伊丹十三の天が近い村」 が、まるまる上映されています。
今の 『遠くへ行きたい』 しか知らない自分にとっては、この回の内容は、かなり衝撃的!
『遠くへ行きたい』 が、こんなにも前衛的で攻めている番組だったとは。
30分まるまる観賞されることをオススメいたします。
(毎時0分、30分から上映スタートです)
面白いか面白くないか、で言えば、面白かった (=興味深かった) ですが。
テーマがテーマだけに、展覧会として心にグッと来たか来なかったか、で言えば、グッと来なかったです (笑)
ディスカバー・ジャパンを知っている世代には懐かしく、
ディスカバー・ジャパンを知らない世代 (=僕) には新鮮に映るのは確か。
「こんな時代があったんだ~」 というのを、文字通りディスカバーした展覧会でした。
そうそう。
展覧会の最後に展示されていたのは・・・
「行くぜ、東北。」 のキャンペーンポスターでした。
宣伝 (笑) ?
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ディスカバー、ディスカバー・ジャパン 「遠く」へ行きたい
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