今回は、荒川ふるさと文化館へ。
こちらでは、3月11日まで・・・
“絵解き あらかわの浮世絵” という浮世絵展が開催中。
荒川ふるさと文化館所蔵の作品だけでなく、
荒川区民・寺院・神社が所蔵する浮世絵コレクションの中から、
荒川の風景を描いた浮世絵を一挙に公開する浮世絵展です。
ちなみに、嬉しいことに、入館料は、たったの100円!
しかも、荒川区民で中学生以下、もしくは65歳以上ならば、無料。
まさに、
荒川区の荒川区による荒川区のための浮世絵展
と言えましょう。
それはそうと。。。
荒川区に関しては、ほとんど足を踏み入れたことが無い地域。
それゆえ、 “荒川の風景を描いた浮世絵” と言われても、一つもピンと来ません。
“う~ん、荒川の名所・・・??”
思い浮かぶのは、荒川のアンダーザブリッジくらいなものです。
荒川区に、観光名所ってありましたっけ??
(↑荒川区の皆様、ゴメンナサイ!)
しかし、それは、杞憂に終わりました。
ちゃんと展覧会が成立するくらいに、
荒川区には、浮世絵の舞台になる名所が多数ありました。
例えば、一番メジャーなところで言えば、
千住大橋です。
江戸時代、隅田川に架けられた最初の橋。
日光街道を通すためには、どうしても不可欠な橋だったそうです。
そのため、 「千住大橋=日光街道」 というイメージが強く、
《千住の大はし》 の左上にも、バッチリ日光山が描かれています。
さて、千住大橋以外にも、荒川には見どころがいっぱい。
まずは、こちら↓
歌川広重の 《名所江戸百景 真崎辺より水神の森内川関屋の里を見る図》 です。
(↑タイトル長っ!名所江戸百景の中でも一番最長のタイトルだとか)
料亭の窓から見える手前岸が、真崎稲荷。
向こう岸に見えるのが、水神の森だそうです。
この辺りは、田楽を売りにする料亭が、たくさんあったのだとか。
また、こちらは、同じく名所江戸百景より、《簔輪金杉三河しま》
三河島という地名は、いまだ駅名として健在ですが。
実は、昔は、タンチョウがやってくる地域だったそうです。
この浮世絵の奥に描かれている人は、
(おそらく)タンチョウを餌付けする人とのこと。
なぜ、タンチョウを餌付けするのかと言えば、
ここに、将軍様が鷹狩りを楽しみに来るそうで。
将軍様が気持ちよくタンチョウを狩れるよう、餌付けしているのだとか。
知らぬはタンチョウばかりなり。
この他にも、日くらしの里と言われた日暮里や、
花見寺として賑わった修性院、秋には虫の音色が楽しめる (虫聴き) 道灌山などなど、
さまざまな江戸の行楽スポットが紹介されていました。
暖かくなったら、紹介されていた荒川の見どころを巡ってみたいものです。
ちなみに、画像では、広重の作品しか紹介していませんが。
歌川芳虎、歌川豊国、小林清親、井上安治など、
江戸の浮世絵師から大正の新版画画家までの作品が展示されています。
(ただ、実際、全体の割合としては、広重作品が圧倒的に多い)
おまけ。
ポストカード (5枚組) が売られていたのですが、その値段を見てビックリ!
なんと、5枚で60円!!
これは、買うでしょ♪
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絵解き あらかわの浮世絵
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