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Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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活動のデザイン展

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21_21 DESIGN SIGHTで開催中の “活動のデザイン展” に行ってきました。

活動のデザイン展


タイトルの 『活動のデザイン』 というフレーズが、具体的にどういうものなのか、いまいちピンと来ず。。。
公式HPの企画概要を読んでみても、
「20世紀後半の情報革命以降、世界の距離はますます短くなりうんぬん」 やら、
「社会が抱える課題を読み解き、問題を解決しようとする意志や活動うんぬん」 やら、
「時にポジティブに、時に詩的な彼らの活動は、ものづくりという枠組みうんぬん」 やら、
やっぱり具体的にどういうものなのか、いまいちピンと来ませんでした。。。

“まぁ、行ってみれば、なんとかなるか♪”

と楽観的に構えて展覧会を鑑賞しましたが、
結局のところ、 『活動のデザイン』 が具体的にどういうものなのか、いまいちピンと来ませんでした。
“活動のデザイン展” そのものが、デザインされていなかったような印象です。
星


とは言え。
展示されているもの1つ1つを取り上げてみれば、面白い作品が多々ありました。
例えば、こちら↓

セーター

セーター  セーター


一見すると、何の変哲もない単なるセーター。
普通のセーターに見せかけて、実はスゴいアート作品・・・と見せかけて、普通のセーターです (笑)
これらのセーターは、オランダに暮らすロースさんが、人知れず編み続けていたセーターの一部。
ロースさんは、60年間で500枚以上ものセーターを編んでいたそうです。
誰にも着られることがなかった、それらのセーターに光を当てたのが、
地元のデザインプロジェクトであるDNAシャロアーとデザイナーのクリスティン・メンデルツマ。
彼らの呼びかけで集まった人たちがロースさんのセーターを着て、
ロースさんの目の前で踊ったフラッシュモブの活動が紹介されていました。
なんとも素敵な活動です。





また、素敵な活動と言えば、こちらも↓

マイン・カフォン


なんだか 『GANTZ』 に登場しそうな怪しげな物体ですが、
《マイン・カフォン》 、直訳すると 「地雷を爆発させろ」 となる地雷撤去ボールなのだそうです。
地雷がいまだに埋まる立ち入り禁止エリアに、
風で転がる 《マイン・カフォン》 を突入させれば、地雷を次々に踏んでくれるのだとか。
アナログで廉価な材料で、多くの地雷を撤去できてしまうだなんて。
人道的で素晴らしい発明品です。


ちなみに、 『GANTZ』 に登場しそうなヤツが、会場にもう一つ。

望遠鏡のおばけ


その名も、 《望遠鏡のおばけ》 です。
こちらは、若手建築家の大西麻貴さんと百田有希さんによるもので、
それぞれの望遠鏡を覗くと、会場内の他の作品が、肉眼とは違った姿で見えるという作品です。



最後に紹介したいのは、今回の展覧会でのイチオシ作品。
ヒューマンズ シンス 1982という2人組による 《ア・ミリオン・タイムズ》 です。

ア・ミリオン・タイムズ


壁一面に並べられたアナログ時計。
その数、384個!
それらすべてが精密にプログラミングされており、
幾何学的なパターンや有機的な模様を作り出すという作品です。

ア・ミリオン・タイムズ


しかも、時計なので、一定時間が経過すると、ちゃんと時を教えてくれるのです。

ア・ミリオン・タイムズ


アナログ時計?
デジタル時計??




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