本日は、町田市立博物館へ。
小田急線玉川学園前駅から歩くこと約20分。
ようやく建物が見えてきました。
「町田市立国際版画美術館といい、町田市立博物館といい、
どうして町田市立のミュージアムは駅から離れた場所にあるのか!?」
と、ちょっとだけ機嫌が斜めに傾いていましたが・・・
なんかイイ感じの建物だったので、機嫌は回復。
調べてみると、日本の近代建築運動のリーダーの一人・山口文象による設計であることが判明しました。
不思議な勾配の屋根に、不思議な煙突に、なんかイイ感じの建物です。
さてさて、今回、思い切って町田市立博物館まで足を運んだのは、
現在開催中の “博物画の鬼才 小林重三の世界 ―鳥学と歩んだ画家―” という展覧会が気になったから。
僕の持論に、こんなものがあります。
「タイトルに 『鬼才』 と入っている展覧会にハズレなし!」
そんな自分の経験則だけを信じて、
小林重三というよく知らない画家の展覧会に足を運んでみたのです。
そして、その結果、自分のことを嫌いにならないで済みました。
確かに、小林重三は鬼才だったのです。
この画家を知れて良かった。
心からそう思える展覧会でした。
では、小林重三とは、一体何者なのか。
簡単に、ご紹介いたしましょう。
小林重三 (しげかず) (1887~1975) は、大正から昭和の戦前・戦後にかけて、
専門書をはじめ教科書や図鑑などにたくさんの動物や鳥の絵を描いた日本の博物画におけるパイオニアです。
特に鳥類については、数え切れないほど多くの絵を残しており、
日本の鳥類三大図鑑 (※) のすべてに関わって鳥の絵を描いているそうです。
(※『鳥類原色大図説』・『日本の鳥類と其生態』・『日本鳥類大図鑑』)
今回の展覧会では、その貴重な 『日本鳥類大図鑑』 の原画や、
学術報告書のために小林重三が描いた鳥の絵の原画などが
中心に展示されていました。
ただ単に図鑑のために描いた、もっと博物画のような絵を予想していたのですが、
基本的にどの絵も、ちゃんと背景が描き込まれていたことに、新鮮な驚きがありました。
博物画というよりは、リアルな鳥が描かれた風景画といった印象です。
小林重三自身は、鳥専門の博物画家ではなく、
あくまで画家であろうとした人物だったのではないかという気がしました。
ちなみに、そんな小林重三本人の自画像も出品されていました。
いかにも鳥が好きそうな純朴な人物という予想に反して、
タバコをくわえたドラクロワ似のダンディな人物でした。
※画像はイメージです。
鳥に詳しい人が観れば、もっともっと楽しいのでしょうが。
そこまで鳥に詳しくないので、小林重三の描いた鳥の絵が、どこまで正確なのかはわからず。
ただ、 「本物そっくりなんだろうなぁ」 というくらいにしか思えませんでした。
そんな僕でも、
こちらの 《ドバト》 の絵に関しては、本物そっくりだと感じられました。
羽根の質感まで伝わってくるようです。
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博物画の鬼才 小林重三の世界 ―鳥学と歩んだ画家―
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