1980~90年代を代表するマンガ家・岡崎京子さんの初の大規模な展覧会、
“岡崎京子展 戦場のガールズ・ライフ” が、3月31日まで世田谷文学館にて開催されています。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております)
正直に白状しますと、僕が岡崎京子さんに関して知っていたのは、
沢尻エリカが主演して話題となった映画 『ヘルタースケーター』 の原作者ということだけ。
そのため、世田谷文学館で展覧会が開催されると聞いた時は、
「えっ?そんなスゴいマンガ家なの?しかも、文学館で??」
と、驚きを隠せなかったほどです。
しかし、今回の展覧会に展示されていた 『へルタースケルター』 や、
『へルタースケルター』扉原画 ©岡崎京子/祥伝社フィールコミックス
『リバーズ・エッジ』 をはじめとする彼女の代表作の原画の数々を目の当たりにし、
『リバーズ・エッジ』カバー原画 ©岡崎京子/宝島社
「これは、展覧会で紹介されるべき作家だ!」 と、強く実感。
世田谷文学館さんの判断は、間違ってなかったです (←当たり前ですが)
岡崎さんの画風は、よく言えば1980年~90年代当時の空気が感じられる、悪く言えば一時代前の画風でした。
しかし、その奥に宿る本質は、全く古びておらず、今なお “輝き” を放っていたのが何よりも印象的でした。
また肝心のストーリー展開ですが、男である自分は、そこまで共感できませんでしたが。
それでも、 「きっと現代の女性が読んでも共感するのだろうなぁ」 ということは強く感じました。
どこか私小説的とでもいいましょうか。
漫画の原画を鑑賞しているはずなのに、文学を読んでいるような印象を受けました。
世田谷文学館で展覧会が開催されたのも納得です。
また、原画が放つ輝きに頼るのでなく (ただ並べて展示するだけでなく)、
岡崎京子作品の魅力を、丹念に伝えようという展示にも好印象を抱きました。
世代も違う、性別も違う僕でさえ、没頭してしまったほどなので。
岡崎京子漫画に親しんだ世代の皆様、女性の皆様には、是非足を運んで頂きたい展覧会です。
ちなみに。
展覧会のラストには、1996年に交通事故に遭って以来、
療養を余儀なくされ活動を休止している岡崎京子さんが来場者へあてたメッセージが紹介されています。
そのシンプルで、強いメッセージに、思わずジーンと来てしまいました。
ファン歴、たかだか1時間の僕ですら感動したくらいなので (笑)
岡崎京子ファンでしたら、そのメッセージを読むためだけにでも訪れる価値はあるはずです。
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岡崎京子展 戦場のガールズ・ライフ
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