パナソニック 汐留ミュージアムにて、
3月25日まで開催されているのが、 “今和次郎 採集講義 展” 。
“・・・今和次郎?誰??
いまわ じろう?こん わじろう??”
まず今和次郎なる人物が、何者なのかわからない。
そもそも、名字と名前とを、どこで区切るのかもわからない。
それにくわえて、
“採集講義?最終講義じゃなくて??”
展覧会のタイトルも、意味がわからない。
その結果、必然的に導き出された結論は、
「この展覧会は、パス!」
というものでした。
ところが、アートテラー・とに~という男は、現金なものでして。
“今和次郎 採集講義 展” の招待券を貰えたため、足を運ぶことに (笑)
展覧会の冒頭に展示されていたのは、
今和次郎 (結局、 「こん わじろう」 という名前だと判明!) が描いた日本各地の民家のスケッチ。
今和次郎の民家研究の分野における活躍が紹介されています。
展示されているスケッチは、数十点にも及びます。
スケッチの絵は、それなりに味があるのですが、
たくさんの点数を見ているうちに、素朴な疑問が。
“・・・この展覧会、楽しいのか?”
さて、展覧会では、続いて、関東大震災後の今の取り組みについて紹介されていました。
関東大震災、街中には多数のバラック建築が登場します。
それを、民家と同じくスケッチする今。
さらには、味気ないバラック建築を装飾しようと、
「バラック建築社」 なる活動を、仲間と始める今。
さらにさらに、今の観察対象は、バラック建築から復興していく “東京” そのものへ。
街を行き交う人々の生活や風俗に、興味津々。
銀座のカフェで働く女性の制服をスケッチしたり、
街行く女性の髪型をスケッチしたり。
考古学が、昔の風俗を探求する学問ならば、
現代の風俗を探求する学問は、 “考現学” であると、今和次郎は、新たな学問を誕生させたのです。
この今和次郎の考現学研究が、めちゃめちゃ面白い!
「そんなことまで、調べなくてもwww」
という笑いを堪えるのに、会場で必死でした。
一例を挙げますと、
・今が街を2時間歩いた時に出会った犬の数とその色についての報告 (68匹。うちアカブチが27匹)
・中学生男子の学生服の破れ方
・労働者の昼寝のポーズあれこれ
…などなど。
極めつけは、今がよく通う食堂で出される茶碗が、
毎度毎度、ヒビが入っていたので、それらをスケッチしたもの。
その研究成果を、
新宿の紀伊國屋書店2階ギャラリで開催された “しらべもの(考現学)展覧会” にて、
発表したところ、食堂の茶碗はすべて新しいものに変えられてしまったそうです。
考現学を確立した後、建築家やデザイナーとして活動したり、
日本女子大学や早稲田大学で教鞭をとったり、生活学や服飾研究の分野を開拓したり…と、
多方面にわたって活動を続けていたそうです。
今和次郎という人物を知ることが出来て、よかったです。
というか、 “この展覧会をスルーしなくてよかったぁ・・・” と安堵しています (笑)
招待券、本当にありがとうございました!
(↑この場を借りて)
最後に。
個人的に、一番気に入ったスケッチを。
《新時代の生活方向 家庭の各員の生活マヂノ線を防備しませう②主人》
こちらは、出費に対する防衛 (?) を、
マジノ線 (=フランス軍がドイツ軍を防ぐために建設した要塞線) になぞらえて図示したもの。
例えば、 「弁当代」 という出費に対しては、 「自宅より持参」 で防ぎます。
「ポマード類」 に対しての防衛方法が秀逸でした。
その防衛方法とは・・・
「可及的断髪にす」
確かにwww
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3月25日まで開催されているのが、 “今和次郎 採集講義 展” 。
“・・・今和次郎?誰??
いまわ じろう?こん わじろう??”
まず今和次郎なる人物が、何者なのかわからない。
そもそも、名字と名前とを、どこで区切るのかもわからない。
それにくわえて、
“採集講義?最終講義じゃなくて??”
展覧会のタイトルも、意味がわからない。
その結果、必然的に導き出された結論は、
「この展覧会は、パス!」
というものでした。
ところが、アートテラー・とに~という男は、現金なものでして。
“今和次郎 採集講義 展” の招待券を貰えたため、足を運ぶことに (笑)
展覧会の冒頭に展示されていたのは、
今和次郎 (結局、 「こん わじろう」 という名前だと判明!) が描いた日本各地の民家のスケッチ。
今和次郎の民家研究の分野における活躍が紹介されています。
展示されているスケッチは、数十点にも及びます。
スケッチの絵は、それなりに味があるのですが、
たくさんの点数を見ているうちに、素朴な疑問が。
“・・・この展覧会、楽しいのか?”
さて、展覧会では、続いて、関東大震災後の今の取り組みについて紹介されていました。
関東大震災、街中には多数のバラック建築が登場します。
それを、民家と同じくスケッチする今。
さらには、味気ないバラック建築を装飾しようと、
「バラック建築社」 なる活動を、仲間と始める今。
さらにさらに、今の観察対象は、バラック建築から復興していく “東京” そのものへ。
街を行き交う人々の生活や風俗に、興味津々。
銀座のカフェで働く女性の制服をスケッチしたり、
街行く女性の髪型をスケッチしたり。
考古学が、昔の風俗を探求する学問ならば、
現代の風俗を探求する学問は、 “考現学” であると、今和次郎は、新たな学問を誕生させたのです。
この今和次郎の考現学研究が、めちゃめちゃ面白い!
「そんなことまで、調べなくてもwww」
という笑いを堪えるのに、会場で必死でした。
一例を挙げますと、
・今が街を2時間歩いた時に出会った犬の数とその色についての報告 (68匹。うちアカブチが27匹)
・中学生男子の学生服の破れ方
・労働者の昼寝のポーズあれこれ
…などなど。
極めつけは、今がよく通う食堂で出される茶碗が、
毎度毎度、ヒビが入っていたので、それらをスケッチしたもの。
その研究成果を、
新宿の紀伊國屋書店2階ギャラリで開催された “しらべもの(考現学)展覧会” にて、
発表したところ、食堂の茶碗はすべて新しいものに変えられてしまったそうです。
考現学を確立した後、建築家やデザイナーとして活動したり、
日本女子大学や早稲田大学で教鞭をとったり、生活学や服飾研究の分野を開拓したり…と、
多方面にわたって活動を続けていたそうです。
今和次郎という人物を知ることが出来て、よかったです。
というか、 “この展覧会をスルーしなくてよかったぁ・・・” と安堵しています (笑)
招待券、本当にありがとうございました!
(↑この場を借りて)
最後に。
個人的に、一番気に入ったスケッチを。
《新時代の生活方向 家庭の各員の生活マヂノ線を防備しませう②主人》
こちらは、出費に対する防衛 (?) を、
マジノ線 (=フランス軍がドイツ軍を防ぐために建設した要塞線) になぞらえて図示したもの。
例えば、 「弁当代」 という出費に対しては、 「自宅より持参」 で防ぎます。
「ポマード類」 に対しての防衛方法が秀逸でした。
その防衛方法とは・・・
「可及的断髪にす」
確かにwww
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