~前回までのあらすじ~
日本全国に散らばる1082件すべての国宝を観るまで、終われま1082。
そんなタカアンドトシもビックリな企画に一人挑むことになった国宝ハンター。
名古屋に行ったり、埼玉に行ったり、と、国宝の旅は、大忙し。
今回は、一体、どの街へ?
・・・と思いきや、都内から出ないご様子。
はてさて、その真意とは?
ここ数回、国宝を求めては、都内を飛び出していましたが。
『国宝は寝て待て』 ということわざがあるように (←あったか??)
東京で、ドーンと待ち構えていれば、国宝は向こうからやってくるものだったりするのです。
というわけで、ここ1ヶ月、都内でハンティングした国宝をご紹介。
まず出光美術館でハンティングしたのは、
“古筆手鑑 ―国宝『見努世友』と『藻塩草』” という展覧会タイトルからもわかるように。
《手鑑「見ぬ世の友」(二百二十九葉)》 (ジャンル:書跡・典籍)
《手鑑「藻塩草」(二百四十二葉)》 (ジャンル:書跡・典籍)
・・・の2つ。
第十四話で紹介した 《手鑑「翰墨城」(三百十一葉)》 と併せて、
俗に 『国宝三大手鑑』 と呼ばれる手鑑を、すべてゲット!
『三大○○』 というのは、リアルにお宝な感じがします (笑)
続いて、三井記念美術館でゲットしたのは、
《志野茶碗〈銘卯花墻/〉》 (ジャンル:工芸品)
国宝の日本製お茶碗は、実は、たったの2件だけ。
そのうちの1つが、この志野茶碗。
歪んでるし、ゴツゴツとした表面だし・・・でも、調和の美を感じる。
不思議な魅力に惹きこまれました。
最後に訪れたのは、お馴染みのトーハク。
例によって、大量の国宝をゲットです。
・《黒漆七絃琴〈/(法隆寺献納)〉》 (ジャンル:工芸品)
こちらは、国宝の琴。
楽器の国宝は、初めて目にしました。
“七絃” とありますが、現在は、弦は張られていません。
ところどころに見える白い丸 (=螺鈿) は、指を押さえるガイドラインだそうです。
・《細字法華経(一部七巻)》 (ジャンル:書跡・典籍)
法華経とそれを納める筒状の経箱で1セットの国宝。
ちなみに、経箱は香木製。
嗅げば、きっとイイ匂いがするはず。
・《白氏詩巻〈藤原行成筆/保延六年十月廿二日定信奥書〉》 (ジャンル:書跡・典籍)
唐の白居易の詩文集 『白氏文集』 巻第65のうちの8篇の詩を、
平安時代を代表する能書家・藤原行成が揮毫したもの。
海外の名曲を、日本人がカバーしたような感じでしょうか。
『GOLDFINGER '99』 のように?
・《金銀鍍透彫華籠》 (ジャンル:工芸品)
滋賀県の神照寺より寄託されていた工芸品。
世の中にいろんな籠があれど、こんなにも美しい籠はないでしょう!
展示は2枚のみでしたが、実際には、16枚あるそうです。
(写真撮影は不可でした)
・《中尊寺経蔵堂内具》 (ジャンル:工芸品)
《金光明最勝王経》 (ジャンル:書跡・典籍)
《中尊寺経蔵堂内具》 の中の一つ・螺鈿平塵燈台と、
《金光明最勝王経》 を入れる箱 (月輪牡丹蒔絵経箱) が並んでいました。
岩手と奈良の国宝を、まとめてゲット。
ちょっとした物産展のようです。
・《太刀〈銘吉房/〉》 (ジャンル:工芸品)
・《刀〈無銘貞宗(名物亀甲貞宗)/〉》 (ジャンル:工芸品)
・《短刀〈銘来国俊/正和五年十一月日〉》 (ジャンル:工芸品)
名古屋まで足を運んで、あまり国宝の刀をゲット出来なかったのに。
東京にいながらして (?) 、3本の国宝刀をハンティング。
しかも、3本目の来国俊の刀は、熱田神宮の所蔵する刀。
先日の名古屋の仇を、見事、都内で迎え撃ちました。
今現在の国宝ハンティング数 147/1082
国宝ハンターは、ランキングにも挑戦中
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第十九話 国宝ハンター、迎え撃つ!
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