日本民藝館で開催中の “スリップウェアと西洋工芸” へ行ってきました。
こちらは、日本民藝館が所蔵するスリップウェアにスポットを当てた展覧会。
スリップウェアと聞いて、何となく、
「ユニクロが新発売した部屋着??」
と予想してみたのですが、全然違いました。
まぁ、日本民藝館に、ユニクロは無いですよね。
冷静に考えれば、わかる話です。
スリップウェアとは・・・
18世紀中頃から19世紀末に実用品として作られたイギリスの陶器で、
素地に化粧土を用いて、縞模様や抽象文、鳥文などを装飾した軟陶の器
とのこと。
・・・と、文字で説明しても、
よくイメージが出来ないでしょうから、具体的にご紹介いたしましょう。
例えば、こちらは、 《スリップウェア花喰鳥文角鉢》
イギリスという感じが、全くしませんね (笑)
むしろ、どこか日本的なような。
ちなみに、このスリップウェアが特別ヘタウマなわけではなく、
今回紹介されていたスリップウェアは、すべて、このような色合いとタッチです。
ただ、この鳥文のように、具体的な何かを描いているスリップウェアは、少数。
(鳥にしては下手過ぎるだろ!というツッコミは、置いといて)
その多くは、抽象的な文様が描かれたスリップウェアでした。
僕は、それらを勝手に、2パターンに分類。
一つは、こちらのスリップウェアのような・・・
カプチーノタイプ。
(カプチーノの泡に、文様を描いたようなスタイルから命名)
カプチーノタイプのスリップウェアは、飾って楽しむタイプではなかろうか。
対して、こちらのようなスリップウェアは・・・
お好み焼きタイプ。
(ソースたっぷりのお好み焼きの上に、マヨネーズをかけたようなスタイルから命名)
お好み焼きタイプのスリップウェアは、料理を盛り付けて楽しむタイプではなかろうか。
ちなみに、上で紹介しているお好み焼きタイプのスリップウェアは、かなりマシな方 (←?)
もっとマヨネーズのかけ方が、雑なスリップウェアが、多数展示されていました (笑)
あまりに、雑すぎて、心配になってしまったほどです。
(もはや味というレベルではなかった)
こちらのスリップウェアの角皿は、
珍しい、カプチーノとお好み焼きタイプの合わせ技。
2つのイイところが合わさって、さらにイイものに・・・なっているのか?!
う~ん、スリップウェアの魅力は、ついぞわからず。。。
さてさて、この展覧会では、
スリップウェア以外にも、他の西洋陶器や木工・絵画も紹介されていました。
会場のあちこちに設置されていた、こちらのイス。
これらは、イギリス製の 《コムバック・ウィンザーチェア》 という展示品。
座っちゃダメです (笑)
会場では、他にも、木製のベンチやテーブルなどが、展示品として紹介されています。
トラップだらけですので、要注意。
数多く紹介されていた西洋陶器 (スリップウェア以外で) の中で、
一番印象的だったのが、スペイン製の 《藍絵紋章図皿》
お皿に対して、絵の位置が上すぎない??
絵に書かれた “FRANCO” の文字が右に寄りすぎてない??
いろいろと、しっくり来ない陶器です (笑)
最後に。
こちらの展覧会とは直接関係ないですが、
常設展で展示されていた衝撃的に下手っぴな朝鮮時代の絵画をご紹介。
《山神図》
耳も変だし、手も変だし、足も変。
ただ、それよりも何よりも・・・
この山神と虎は、どんな位置関係にあるんだ?!
いろいろとツッコミを入れざるを得ない。
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スリップウェアと西洋工芸
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