前回に引き続き、今回も、新宿を舞台にした建築ツアー。
新宿には、まだまだ魅力的な建築があるのです。
今回は、お花見シーズンには賑わう新宿御苑の中からスタートです。
01 台湾閣(旧御涼亭)/森山松之助
東京都新宿区内藤町11新宿御苑内
ここに注目!
○本格的なビンナン建築様式 (清朝中期以降の台湾で用いられた建築様式) の建物
○「水の上に建つ御休息所」 「夏の御散策の際に涼をとる建物」 という意図で設計されている
[とに~の呟き]
「こんな台湾風の建物が、新宿御苑内にあったとは!
ディスニーランドののアドベンチャーランドゾーンにあっても違和感のない建物でした (←?)」
02 伊勢丹百貨店本店/清水組設計部
東京都新宿区新宿3-14-1
ここに注目!
○ゴシックの特徴である垂直性を強調した外観
○アールデコ調の装飾が細部にまで施されている
[とに~の呟き]
「何となく、古き良きアメリカのようなイメージ。
ただ、『ISETAN』 と書かれた看板は余計です」
03 紀伊国屋ビル/前川國男
東京都新宿区新宿3-17-7
ここに注目!
○劇場ホールや画廊を兼ね備えた当時 (1964) としては画期的な建築
○やきもののようなタイルを用いた外壁とバルコニーが特徴
○正面玄関のスペースから延びる1階通路を進めば、反対側に通り抜けることが出来る
[とに~の呟き]
「平面スペースを、わざわざ削ってまで、ビルの裏手へと向かう通路を確保してくれた紀伊国屋。
その心意気に、拍手。」
04 西新宿ホテル/竹山聖
東京都新宿区西新宿7-14-14
ここに注目!
○客室スペースと下2階分のプロポーションの対比
○竹山聖らしいディテールの細かさが随所にちりばめられている
○円形のレストラン部分が、はみ出しているという遊び心
[とに~の呟き]
「随所に、いろいろと手が加えられていて、観ていて飽きない建築。
ビジネスホテルとして、もちろん利用は可能とのこと。
いつか泊ってみたい」
05 新宿駅西口広場/坂倉準三
東京都新宿区西新宿
(説明は、 【新宿編 vol.1】 にて)
06 東京都新都庁舎/丹下健三
東京都新宿区西新宿2-8-1
(説明は、 【新宿編 vol.1】 にて)
07 新宿パークタワー/丹下健三
東京都新宿区西新宿3-7-1
ここに注目!
○段違いの三連のビル
○この建物が、新都庁のすぐ近くに建ったことで、 “新宿=丹下タウン” というイメージが決定づいた
○建築・インテリア系のショールームがテナントに入っているため、外装よりも内装にお金がかけられている
[とに~の呟き]
「新都庁の第2庁舎のパクリじゃん!
・・・と思ってしまいましたが、自分で自分をパクっただけですね。
セルフパロディ?」
08 新国立劇場/柳澤孝彦
東京都渋谷区本町1-1-1
ここに注目!
○世界各国から注目を浴びた “二国コンペ(第二国立劇場コンペ)” の一等作
○複雑な裏方の導線を見事に解決している
○前面の白い威圧的な壁は、甲州街道の騒音を軽減する目的のもの
[とに~の呟き]
「取り立てて面白みがあるわけではないですが、きっちりと仕事はこなすタイプの建築。」
台湾風の建築から、ゴシック建築、モダニズム建築、ポストモダン建築、現代建築。
様々な建築が、混在する街・新宿。
人も建築も、ごちゃごちゃしているのですね。
興味深い建築ツアーでした。
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建築も眠らない街 ~新宿編vol.2~
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