今年2015年に開館25周年を迎えるDIC川村記念美術館では、
美術館全体を使って、“絵の住処-作品が暮らす11の部屋-” という展覧会が開催されています。
展覧会の主役は作品ではなく、DIC川村記念美術館の11の展示室というユニークな展覧会です。
もし、『TVチャンピオン』 でDIC川村記念美術館王選手権が開催されたら、
優勝できる自信があるほどに、DIC川村記念美術館ファンを自認している僕。
おそらく30回以上は訪れているのではないでしょうか。
・・・・・・・なのですが。
恥ずかしながら、今回の展覧会を通じて初めて知りました。
DIC川村記念美術館にある11の展示室は、
展示される作品に合わせて、大きさや意匠を変えて設計されていたということを。
例えば、印象派をはじめとするヨーロッパ近代絵画が展示される最初の展示室は、
居間のように親しみのある空間を意識し、床はカーペット敷きに、天井はアーチ型で設計されています。
撮影:小川重雄
(注:この記事に使用している写真は、特別にDIC川村記念美術館さんより提供頂いたものです)
他にも、日本美術を展示するための和をイメージした展示室や、
20世紀初頭の抽象絵画を展示するための白い壁のモダンな展示室など、実にバリエーションは豊かです。
DIC川村記念美術館の売りの一つであるロスコ・ルームもその一つ。
マーク・ロスコの7点の絵画を常設展示するために、変形七角形に設計されています。
撮影:小川重雄
改めて、DIC川村記念美術館の最大のコレクション作品が、
DIC川村記念美術館の建物そのものであったことに気づかされました。
そういう意味でも、DIC川村記念美術館のファンならば、是非訪れておきたい美術展です。
また、 “DIC川村記念美術館は遠いからなァ・・・” と二の足を踏んでいた方にも、
コレクションも美術館の建物そのものも同時に楽しめるこの機会に、是非訪れて頂きたい美術展です。
スベるのを覚悟で、言わせて頂きます。
いつDIC川村記念美術館に行くか? 今でしょ!
さてさて、展示室がメインとは言え、もちろんコレクションも見逃せません。
なかには、久しぶりに出展されているコレクションも。
僕が好きな “箱のアーティスト” ジョセフ・コーネルに関しては、
今回は特別展ゆえ、いつもより多めに、美術館が所蔵する全コーネル作品が出展されていました。
撮影:小川重雄
また、25年目にして初披露されるという作品もありました。
最後の展示室のスペースを大きく占拠していたパナマレンコの 《人力飛行機》 です。
パナマレンコは、20世紀ベルギーを代表するアーティストの一人。
空を飛ぶということに強い憧れがあり、
空飛ぶリュックサックや空飛ぶ自動車など次々とユニークな作品を発表していった人物です。
ちなみに、こちらの 《人力飛行機》 は、これだけ巨大ながら、全く飛べないとのこと (笑)
鳥人間コンテストに出演する学生たちを見習ってほしいものです (←?)。
そうそう。
DIC川村記念美術館のマスターピースとも言うべきレンブラントの 《広つば帽を被った男》 。
こちらの作品が1点だけ展示されている贅沢な空間は、
今回の展示に合わせて、白い壁から暖色系の壁にビフォーアフター。
まぁ、なんということでしょう。
撮影:小川重雄
1位を目指して、ランキングに挑戦中!(現在7位です)
下のボタンをポチッと押して頂けると嬉しいです!
↧
絵の住処-作品が暮らす11の部屋-
↧