Quantcast
Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
Viewing all articles
Browse latest Browse all 5005

-生命の讃歌- 絹谷幸二展

$
0
0

今回は、伊東にやってきました。

伊東


と言っても、ハトヤに来たわけではありません。




都内から伊東までも、なかなかに距離がありましたが。
ここから、さらにバスで30分。
今回の目的地である池田20世紀美術館に到着しました。

池田


さすがに移動疲れで、若干テンションが下がっていたのですが。
ステンレススチールに覆われた異様な (?) 建築を目にして、疲れが吹き飛びました。

外観  外観


なにやらスゴそうな気がします!

伊東まで来た甲斐があったというものです。

何を隠そう、こちらの池田20世紀美術館は、20世紀美術に焦点を当てた日本初の美術館。
つまりは、日本初の本格的な現代美術館なのです。
コレクション数は、実に約1400点。
その大半と池田20世紀美術館の建物を寄贈したのが、
道路に欠かせない舗装材料のトップシェアメーカーであるニチレキ株式会社の創設者・故池田英一氏です。
なるほど。それで、池田20世紀美術館なのですね。


そんな池田20世紀美術館は、今年で開館40周年。
それを記念して、来年1月12日まで、“-生命の讃歌- 絹谷幸二展” が開催されています。

絹谷幸二


こちらは、1974年当時史上最年少で、“画壇の芥川賞” と呼ばれる安井賞を受賞し、
現在までトップランナーを走り続ける日本洋画界のスーパースター・絹谷幸二さんの大々的な回顧展です。

まずは、若き日の 《自画像》 や、

自画像


イタリア留学時の作品など、絹谷さんの貴重な初期作品が紹介されています。

留学


今の絹谷幸二さんの作品のイメージとは対照的に、大人しくクラシックな作風でした。
若い時に派手で、歳を経ると地味に・・・というのが、一般的な気がしますが。
絹谷幸二さんは、その真逆を突き進む人物。

けばけば


歳を重ねれば重ねるだけ、作風がカラフルでポップになっていくのです。

けばけば  けばけば


いい意味で、けばけばしています。
けばけば、と言っても、大阪のおばちゃんのようなけばけばしさではなく。
忌野清志郎を彷彿とさせるけばけばしさ。
ポジティブでパワフルでキッチュなけばけばしさです。

風神雷神


今回出展されていた作品の中で、もっともインパクトがあったのは、《波乗り七福神》

波乗り七福神


どこから、この発想が生まれたのか。
この作品を通じて、何を伝えたいのか。
いろいろと想像してみましたが、ついにはわからず (笑)
なんともカオスな一枚です。


ちなみに、一番惹かれた作品は、《蒼穹夢譚》 でした。

蒼穹夢譚


さすが、日本藝術院賞受賞をした代表作だけはあります。
京都三十三間堂の風神雷神に、砂漠に、ニュースを伝える (?) テレビに。
カオスはカオスなのですが、何か考えさせられるものはありました。
星


さてさて、池田20世紀美術館の常設作品も紹介しようと思ったのですが。
ここまでで、だいぶ記事が長くなってしまいました。
ということで、この続きはまた明日。




1位を目指して、ランキングに挑戦中!(現在7位ですアップ
下のボタンをポチッと押して頂けると嬉しいです!

Blogランキングへ  にほんブログ村 美術ブログへ


Viewing all articles
Browse latest Browse all 5005

Trending Articles