東京国立博物館表慶館にて、6月19日まで開催中の・・・
特別展 “黄金のアフガニスタン-守りぬかれたシルクロードの秘宝-” に行ってきました。
こちらは、2006年にフランスのギメ国立東洋美術館で開催されて以来、
ワシントンナショナルギャラリーや、メトロポリタン美術館、大英博物館など、
世界10ヶ国の有名ミュージアムで開催されてきた国際巡回展です。
車に乗る女神の姿を表した 《キュベーレ女神円盤》 や、
前3世紀 アイ・ハヌム出土 銀・鍍金
アフガニスタン国立博物館蔵 ©NMA / Thierry Ollivier
奈良県の藤ノ木古墳で発見されたものと様式が似ているとされる 《冠》 など、
1世紀 ティリヤ・テペ出土 金・トルコ石
アフガニスタン国立博物館蔵 ©NMA / Thierry Ollivier
『文明の十字路』 として栄えたアフガニスタンならではの貴重な文化財の数々が紹介されています。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております。)
アフガニスタンといえば、バーミヤンの巨大な石仏のイメージが強く、
よく言えばダイナミックな、悪く言えば大味な印象を勝手に描いていたのですが。
今回の展覧会を通じて、アフガニスタンに対するイメージはガラッと変わりました。
アフガニスタン北部にあるティリヤ・テペ遺跡内の6つの墓室から、
手つかずの状態で発見されたという黄金製品の数々は、二度見必至!
細かすぎて (この記事では) 伝わらないほどに、一つ一つが実に精巧に作られています。
これらの黄金製品は、1世紀のものと考えられているのだとか。
アフガニスタンで、これだけ精巧な黄金製品が作られているというのに、
日本では、のんきに (?) 稲を作ったり、のっぺりした弥生土器を作っていたのですね。
文明の差を感じずにはいられません。
ティリヤ・テペの出土品の中で、特に感銘を受けたのが、こちらの 《牡羊像》。
1世紀 ティリヤ・テペ出土 金
アフガニスタン国立博物館蔵 ©NMA / Thierry Ollivier
毛並みはもちろん、2つに分かれた蹄の表現に至るまで精巧に作られています。
海洋堂のフィギュアを彷彿とさせるクオリティでした。
しかも、純金。
惚れ惚れする逸品です。
・・・・・と。
アフガニスタンの至宝の数々に、大きく感銘を受けたわけですが。
それ以上に感銘を受けたのは、これらアフガニスタンの至宝を命がけで守った人々の想いでした。
時は1979年。
ソ連の軍事介入とそれに続く内戦などによって、アフガニスタン国立博物館は甚大な被害を受けます。
当然、貴重な収蔵品の数々も戦火で失われてしまいました・・・・・と思われていたのですが。
実は、国の宝を守ろうとした博物館スタッフの勇気ある行動によって、
貴重な文化財の数々は、大統領府地下の金庫などに秘密裏に運び出されていたのです。
そして、内戦が終結した後、ついにその金庫の扉が開かれました。
14年もの間、大切に秘密にされてきた秘宝が、再びその姿を現したのです。
「秘宝が金庫から出された瞬間」 2004年 ©Kenneth Garrett
まるでドラマや映画の話のようですが、本当のお話。
命がけで守りぬかれた文化財の数々を、
こうして日本で目にしているのは、なんと奇跡的なことなのでしょうか。
胸アツな展覧会です。
1位を目指して、ランキングに挑戦中!(現在7位です)
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特別展 “黄金のアフガニスタン-守りぬかれたシルクロードの秘宝-” に行ってきました。
こちらは、2006年にフランスのギメ国立東洋美術館で開催されて以来、
ワシントンナショナルギャラリーや、メトロポリタン美術館、大英博物館など、
世界10ヶ国の有名ミュージアムで開催されてきた国際巡回展です。
車に乗る女神の姿を表した 《キュベーレ女神円盤》 や、
前3世紀 アイ・ハヌム出土 銀・鍍金
アフガニスタン国立博物館蔵 ©NMA / Thierry Ollivier
奈良県の藤ノ木古墳で発見されたものと様式が似ているとされる 《冠》 など、
1世紀 ティリヤ・テペ出土 金・トルコ石
アフガニスタン国立博物館蔵 ©NMA / Thierry Ollivier
『文明の十字路』 として栄えたアフガニスタンならではの貴重な文化財の数々が紹介されています。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております。)
アフガニスタンといえば、バーミヤンの巨大な石仏のイメージが強く、
よく言えばダイナミックな、悪く言えば大味な印象を勝手に描いていたのですが。
今回の展覧会を通じて、アフガニスタンに対するイメージはガラッと変わりました。
アフガニスタン北部にあるティリヤ・テペ遺跡内の6つの墓室から、
手つかずの状態で発見されたという黄金製品の数々は、二度見必至!
細かすぎて (この記事では) 伝わらないほどに、一つ一つが実に精巧に作られています。
これらの黄金製品は、1世紀のものと考えられているのだとか。
アフガニスタンで、これだけ精巧な黄金製品が作られているというのに、
日本では、のんきに (?) 稲を作ったり、のっぺりした弥生土器を作っていたのですね。
文明の差を感じずにはいられません。
ティリヤ・テペの出土品の中で、特に感銘を受けたのが、こちらの 《牡羊像》。
1世紀 ティリヤ・テペ出土 金
アフガニスタン国立博物館蔵 ©NMA / Thierry Ollivier
毛並みはもちろん、2つに分かれた蹄の表現に至るまで精巧に作られています。
海洋堂のフィギュアを彷彿とさせるクオリティでした。
しかも、純金。
惚れ惚れする逸品です。
・・・・・と。
アフガニスタンの至宝の数々に、大きく感銘を受けたわけですが。
それ以上に感銘を受けたのは、これらアフガニスタンの至宝を命がけで守った人々の想いでした。
時は1979年。
ソ連の軍事介入とそれに続く内戦などによって、アフガニスタン国立博物館は甚大な被害を受けます。
当然、貴重な収蔵品の数々も戦火で失われてしまいました・・・・・と思われていたのですが。
実は、国の宝を守ろうとした博物館スタッフの勇気ある行動によって、
貴重な文化財の数々は、大統領府地下の金庫などに秘密裏に運び出されていたのです。
そして、内戦が終結した後、ついにその金庫の扉が開かれました。
14年もの間、大切に秘密にされてきた秘宝が、再びその姿を現したのです。
「秘宝が金庫から出された瞬間」 2004年 ©Kenneth Garrett
まるでドラマや映画の話のようですが、本当のお話。
命がけで守りぬかれた文化財の数々を、
こうして日本で目にしているのは、なんと奇跡的なことなのでしょうか。
胸アツな展覧会です。
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