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Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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歌川国貞 ~和の暮らし、和の着こなし。

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現在、渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムでは、
“ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳 わたしの国貞” が絶賛開催ですが。
原宿の浮世絵専門の美術館である太田記念美術館では、
それに乗っかる形で (?)、“歌川国貞 ~和の暮らし、和の着こなし。” が開催されています。
こちらは、幕末の浮世絵界のトップランナー・歌川国貞の作品を通じて、
メイクやファッション、レジャーといった江戸のライフスタイルを紹介する展覧会です。

チラシ


ポスターは 『Oggi』 とか 『with』 とか、
女性ファッション雑誌の表紙のイメージに、完全に乗っかっていますね (笑)


現代人の目から見てもオシャレに感じる傘があったり、

今世斗計十二時 巳の刻  《今世斗計十二時 巳の刻》


実は、江戸時代の人々も舌ケアをしていたり、

舌  《当世三十弐相 世事がよさ相》


実は、江戸時代にもウィッグがあったり、

ウィッグ  《江戸名所百人美女 大音寺まへ》


歌川国貞の浮世絵を通じて、江戸を生きた人々の普通の生活を垣間見ることが出来ました。
よくよく考えてみれば、江戸時代の何気ない生活のシーン、
こうしてビジュアルで残されているというのは、かなり奇跡的なことではなかろうか。
普通の画家だったら、あまりに何気ない光景すぎて、わざわざ描かないことでしょう。
浮世絵のメディアとしての側面を実感する展覧会でした。
星


出展されていた作品の中で特に印象的だったのは、
《江戸名所百人美女 白髭明神》 という一枚です。

江戸名所百人美女 白髭明神


この時代から、パーティーグッズ的なお面があったのですね。
東急ハンズなみの品揃えです。
当時の忘年会で使われていたのでしょうか。


それから、《二五五四好今様美人 踊り好》 も印象的な一枚。

踊り


「踊り好」 だけあって、実にダンサブル。
観た瞬間に、頭の中でテイラー・スウィフトの 『Shake It Off』 が流れました (笑)






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