中村屋サロン美術館で開催中の “中村不折の魅力展” に行ってきました。
こちらは、中村屋と非常に関わりの深い中村不折にスポットを当てた展覧会です。
どちらも、ともに “中村” だから、関わりが深いということではなく、
今ではすっかりお馴染みとなっている中村屋のロゴを揮毫したのが、何を隠そう、中村不折なのです。
今回の展覧会にも、その元となった看板が展示されていました。
中村不折 中村屋(看板) 制作年不詳 株式会社中村屋
ちなみに、今回の展覧会には出展されていませんが、
清酒 「真澄」 や 「日本盛」 のラベル、「信州一味噌」 も、中村不折が揮毫したものです。
また、台東区にある書道博物館の創設者でもある中村不折。
それだけに、すっかり書をメインに活動した人物なのだと思って疑わなかったのですが。
初期から晩年までの絵画作品が集められた今回の展覧会を通じて、
書も嗜むけど、本職は洋画家であった中村不折の魅力に気づかされることとなりました。
実は、黒田清輝と同じく、今年生誕150周年を迎え、
実は、黒田清輝と同じく、フランス留学経験があり、
実は、黒田清輝と同じく、ラファエル・コランに師事した中村不折。
(コランの後、ジャン=ポール・ローランスのもとで学びました)
ジャン=ポール・ローランス 《オフィーリア》
1888年 サトエ記念21世紀美術館
それだけ境遇が似ているからでしょうか、黒田清輝と同じく、裸体画を多く描いていました。
中村不折 《眺望》 1942年 台東区立書道博物館
ただ、黒田清輝とは違って、男性の裸体画も多く残しています。
会場には、すっぽんぽんの男性 (の絵画) がちらほら。
目のやり場に困る展覧会でした (笑)
中村不折 《老人坐像》 1903-05年 台東区立書道博物館
個人的に一番印象に残ったのが、《憐れむべし自宅の写生》 という一枚。
中村不折 《哀れむべし自宅の写生》 1893年 台東区立書道博物館
明かりが少ないから、憐れむべしなのか。
とっ散らかっているから、憐れむべしなのか。
憐れむ理由は定かではありませんが。
絵の才能は、憐れむものでは決してありませんでした。
目を見張るべし、です。
ちなみに。
今回の展覧会のチラシに、
「海内無双美男子 (ムルイのイケメン)、筆をとる!」
というキャッチフレーズを発見。
どれだけイケメンなのかと、疑いのこもった目で写真を見てみたのですが・・・
確かに、まぁ、イケメンでした。
自画像も、まぁ、イケメン。
中村不折 《自画像》 1891年 台東区立書道博物館
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中村不折の魅力展
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