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Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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美の祝典Ⅲ 江戸絵画の華やぎ

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今年2016年は、出光美術館が、めでたく開館50周年を迎えました。
それを記念して、1万件を超える出光美術館コレクションから、
国宝や重要文化財といった名品の数々を紹介する展覧会 “美の祝典” が3部構成で開催中です。
そのフィナーレを飾るのが、“美の祝典Ⅲ 江戸絵画の華やぎ”

重要文化財の喜多川歌麿の 《更衣美人図》 や、

更衣美人図


同じく重要文化財の英一蝶の 《四季日待図巻》

四季日待図巻


酒井抱一の 《風神雷神図屏風》 などなど、

風神雷神図屏風



出光美術館が所蔵する江戸絵画のスタメンたちが、出し惜しみされることなく展示された展覧会です。
二軍の作品 (?) は、一つもありませんでした。
どれもこれも一級品。
良い江戸絵画、100%の展覧会です。
星星星
これらすべてが、出光美術館のコレクションとは、ただただ驚くのみ。
出光美術館のポテンシャルの高さを改めて感じる展覧会でした。


今回の出展作品の中で一番のお気に入りは、酒井抱一の 《八ッ橋図屏風》 です。

酒井抱一


個人的には、元ネタである尾形光琳の国宝 《燕子花図屏風》 よりも、好きかもしれません。
上の画像は、屏風が折られていない状態なので、伝わりづらいでしょうが。
折られることで、八ッ橋の立体感・奥行きが、より強調されていました。
もちろん、それは酒井抱一の狙い通り。
2.5次元絵画といった感じです。


さてさて、良い江戸絵画ばかり、とは言いましたが。
あえてツッコむならば、《南蛮屏風》 だけは、なかなかユルかったです。

難波


外国人の表現だけでなく、犬や鳥の表現も、いちいちヘンテコ。
そして、ちょっと雑でした (笑)
そういう意味では、隅々まで必見の作品です。


ちなみに。
江戸絵画がテーマの展覧会ではありますが、
今回が10年ぶりの公開という国宝の 《伴大納言絵巻》 は、引き続き展示されていました。
現在公開されているのは、下巻部分。

下巻


どう見ても、車輪が楕円形。
どう考えても、回転する気がしません。




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