国宝2件、重要文化財51件を含む1万件 (!) の美術品を所蔵している出光美術館。
そのコレクションの記念すべき第1号となったのが・・・
あ、間違えました。
『恋のマイアヒ』 ではなく、仙厓の 《指月布袋画賛》 です。
出光興産の創業者、出光佐三は 《指月布袋画賛》 以外にも、
仙厓の作品を集めに集め、最終的には約1000点、国内最大の仙厓コレクションを形成しました。
(仙厓がどんな人物なのか詳しく知りたい方は、こちらのblog記事に)
そんな出光美術館の仙厓コレクションを中心に、
仙厓ゆかりの博多にある福岡市美術館と九州大学文学部の仙厓コレクションを合わせて紹介する、
“大仙厓展― 禅の心、ここに集う” が、11月13日まで開催されています。
会場には、《□△○》 や 《老人六歌仙画賛》 といった仙厓の代表作、
《とど画賛》 や 《紙袋と猫》 といった僕個人のお気に入りの作品が一堂に会していました!
さらには、東京初公開となる仙厓唯一の着色画 《章魚図》 も。
まさしく、“大仙厓展” の名の通り、仙厓の展覧会の決定版といった印象でした。
仙厓の絵はゆるいですが、内容はゆるくない。
実に密度の濃ゆい展覧会です。
見どころがいっぱいありすぎて、
むしろ見どころでないところを紹介したほうが早い気がするくらいですが (←?)。
特にオススメなのは、出光美術館所蔵の 《座禅蛙画賛》 と、
九州大学文学部所蔵の 《群蛙図》 の競演です。
(注:展示は10月16日まで)
ゆるい姿の蛙が並ぶ光景はシュールもシュール。
ゲロゲーロ。
また、僕のお気に入りの 《狗子画賛》 には、
強力なライバルが出現!!
福岡市美術館が所蔵する 《犬図》 です。
《狗子画賛》 のほうには、「きゃんきゃん」 という鳴き声が添えられていますが。
《犬図》 のほうには、「きゃふんきゃふん」 という鳴き声が添えられていました。
何、その鳴き方 (笑)
ちなみに、ゆるキャラを量産してばかりなので、
「江戸時代の田辺誠一」 みたいな人物をイメージされてしまったかもしれませんが。
仙厓さんは、ちゃんと描くこともできるのです。
《布袋画賛》
やればできる画僧。
略して、YDG。
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大仙厓展― 禅の心、ここに集う
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