日本初の公立現代美術館として知られる広島市現代美術館を初訪問してきました。
最寄りの比治山下という路面電車の駅からすぐの位置に美術館があるのかと思いきや・・・
駅から歩くこと、約500メートル。
それも、美術館が位置するのは山の上。
ずっと上り坂です。
“・・・はっ!美術館のロゴマーク、そういう意味だったんだ!!”
ちゃんと警告 (?) してくれていたのですね。
さてさて、そんな広島市現代美術館にて開催されていたのが、
“コレクション・ハイライト+特集「みみをすます」” という2本立てのコレクション展です。
前半の “コレクション・ハイライト” には、まさにタイトル通り、
広島市現代美術館コレクション約1600点の中から選りすぐりの作品の数々が展示されていました。
アンディ・ウォーホルや奈良美智さん、
草間彌生さん、やなぎみわさん、
さらには、フランシス・ベーコンの作品も。
20世紀美術、現代美術のいいところだけをギュッと凝縮したかのよう。
オタフクソースくらいに濃厚な展覧会でした。
対照的に、後半の “特集「みみをすます」” は、あっさり味。
耳をすますように作品と向き合ってみようという展覧会です。
例えば、日高理恵子さんの 《空との距離Ⅰ》 の前で耳をすましてみたら、
木の枝がそよ風に揺られるような音が聞こえてきました。
デイヴィット・ナッシュの 《黒い光、白い影―魂たちの流れ》 の前で耳をすましてみたら、
かすかに汽笛が聞こえてきました。
世界地図にダーツを投げ、刺さった地点の地表を完コピ再現するという、
アーティスト一家ボイル・ファミリーの作品の前で耳をすましてみたら、
もちろんあのBGMが聴こえてきましたし、
岡崎乾二郎さんの異様に長いタイトルの2作品の前で耳をすましてみたら、
(《枝の振動が伝わり、幹の裂ける音が聞こえ、木と木の間を軽々と、煙と炎が進んできたとしても、植物に逃げる足はなく、微塵のように灰が降っても、防ぐ手だてもありません。きっと肚にすえかねることだってあるでしょう。ためしに聴診器を幹にあててみれば、ごとごと、ごうごう空おそろしい騒音が響いている。森全体が怒っている。正直な気持ち》
《木という木がいま、自分の話に耳を傾けているような錯覚がします。ひとたび地表に根を下ろせば、植物は一生、住む土地を変えられないから、もっと安全な場所を見つけようなんて考えも浮かばないのです。だから羊歯の大きな葉と葉が揺れ、その間から物音が聞こえてきたとき、みんなも草の中に身をすくませたのです。木が生きている、その通りに》 )
B'z のあの名曲が聴こえてきました。
たまには、作品の前で耳をすましてみるものですね。
ちなみに、展覧会には、好きなアーティストの一人・福田繁雄の大型作品も出展されていました。
一見しただけでは、何やらよくわからない謎の物体。
しかし、鏡に映し、ある一点から見ると・・・
ちゃんとピアノに見えるのです!
ちゃんとピアノに見えた瞬間、テンションが上がってしまい、脳内ではこの音楽が流れ出しました。
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コレクション・ハイライト+特集「みみをすます」
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