先日は、山種美術館で開催中の展覧会、
“【山種美術館開館50周年記念特別展】日本画の教科書 京都編 ―栖鳳、松園から竹喬、平八郎へ―” へ。
こちらは、山種美術館が所蔵する日本画コレクションの中から、
近代日本美術史を語るうえで欠かせない名画ばかりを厳選して紹介したもので、
まさに、日本画の教科書を現実化 (?) させたような展覧会です。
ちなみに、現在開催されているのは、その京都編。
上村松園や、
上村松園 《牡丹雪》 1944(昭和19)年 絹本・彩色 山種美術館
小野竹喬といった、
小野竹喬 《沖の灯》 1977(昭和52)年 紙本・彩色 山種美術館
京都画壇を代表する面々の作品がイッキ見できます。
こちらの京都編が終わった後、2月16日からは東京編が始まるとのこと。
東西、併せて楽しみたい展覧会です。
さて、今回のお目当ては何と言っても、重要文化財に指定されている竹内栖鳳の 《班猫》。
【重要文化財】 竹内栖鳳 《班猫》 1924(大正13)年 絹本・彩色 山種美術館
ある日、沼津の町を歩いていた竹内栖鳳 (60歳) は、
八百屋の前に置かれた荷車の上で寝ていた猫の姿に一目ぼれしたそうです。
どうしても、この猫を譲ってほしいと八百屋に頼み込む栖鳳。
しかし、当たり前ですが、可愛がっている飼い猫だからと断られます。
それでも諦めきれなかった栖鳳 (←八百屋からしたら、面倒くさい人が来たと思ったことでしょう)。
粘りに粘って、自分の絵と猫を交換してもらったのだとか。
その猫をモデルに描いたのが、《班猫》 です。
さて、猫にこの絵のポーズを取ってもらいたかった栖鳳。
その秘策として猫の背中に蜂蜜を塗ったのだそうです。(←猫も、面倒くさい人と思ったはず)
ちなみに、最終的には、この猫は行方不明になってしまったとのこと。
蜂蜜を塗られたのが、よっぽどイヤだったのかもしれません。
重要文化財といえば、村上華岳の 《裸婦図》 も展示されていました。
【重要文化財】 村上華岳 《裸婦図》 1920(大正9)年 絹本・彩色 山種美術館
日本画でありながら、どこかインド的。
そして、それ以上に、どこか西洋的。
作者の村上華岳は、おそらくダ・ヴィンチの 《モナ・リザ》 を意識して描いているとのこと。
確かに、微笑みを浮かべた表情も、背景の感じも、《モナ・リザ》 っぽいです。
顔そのものも 《モナ・リザ》 に似ているといえば似ていますが。
もっとしっくりくる人がいるような・・・?
しばらく眺めたのちに、自分なりの正解が出ました。
長澤まさみに、似ている気がします。
最後に。
意外と動物を描いた絵が多かったのですが、その中でも特に印象的だった一枚をご紹介。
橋本関雪の 《霜の朝》 です。
橋本関雪 《霜の朝》 1935-44年頃(昭和10年代) 絹本・彩色 山種美術館
テンかオコジョか、もしくは、フェレットか。
と思っていたら、その正体は、白いリスとのこと。
なんとなく、魔法使いのペットっぽい。
┃会期:2016年12月10日(土)~2017年2月5日(日)
┃休館日:月曜日 (但し、1/9は開館、1/10は休館、12/29~1/2は年末年始休館)
┃会場:山種美術館
┃http://www.yamatane-museum.jp/
~読者の皆様へのプレゼント~
こちらの “日本画の教科書 京都編” のペアチケットを、5組10名様にプレゼントいたします。
住所・氏名・電話番号を添えて、以下のメールフォームより応募くださいませ。
https://ws.formzu.net/fgen/S98375463/
(〆切は、1月5日。当選は発送をもって代えさせていただきます)
1位を目指して、ランキングに挑戦中!(現在7位です)
下のボタンをポチッと押して頂けると嬉しいです!
↧
日本画の教科書 京都編 ―栖鳳、松園から竹喬、平八郎へ―
↧