2017年の大本命。
空前絶後のォォ超絶怒涛のォォミュシャの展覧会が、いよいよ始まりました!
イェェェエエエーーーーーイッ!!
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております。)
今回の展覧会の目玉は、《スラヴ叙事詩》 。
《スラヴ叙事詩》 とは、人気ポスター作家という地位を捨て、
フランスから祖国チェコに戻ったミュシャが、まさに人生をかけて制作した全20点からなる連作です。
制作年数は、実に約16年。
祖国愛が強かったミュシャが、故郷チェコのために描いたもので、
古代から近代に至るスラヴ民族の苦難と栄光の歴史がモチーフとなっています。
《スラヴ叙事詩「原故郷のスラヴ民族」》 1912年 プラハ市立美術館 ©Prague City Gallery
驚くべきは、そのサイズ。
《スラヴ叙事詩「原故郷のスラヴ民族」》 1912年 プラハ市立美術館 ©Prague City Gallery
最大のものでは、なんと縦6m×横8mもあります。
実物は大きいと何度も聞いていたので、
その大きさを事前にイメトレしてから、展覧会の会場に入ったのですが。
それでも、《スラヴ叙事詩》 と初対面を果たした瞬間、
「うわっ、大きい!」 という声が自然と漏れてしまいました。
それが、ファーストインパクトです。
そして、ただ大きいだけの絵ではないところが、《スラヴ叙事詩》 のスゴイところ。
例えば、上の 《スラヴ叙事詩「原故郷のスラヴ民族」》 に関しては、
登場人物の衣装や装身具、羊の群れ、星空に輝く星の一つ一つまでが丁寧に描かれています。
巨大な画面の隅から隅まで、実に丁寧に描きこまれているのです。
《スラヴ叙事詩「ロシアの農奴制の廃止」》(部分) 1912年 プラハ市立美術館 ©Prague City Gallery
それが、セカンドインパクト。
しかし、今回の展覧会のディープインパクトは何と言っても、
そんな 《スラヴ叙事詩》 全20点が、一挙に展示されているということ。
1点が来日するだけでも奇跡的なことなのに。
全20点。奇跡×20。
ちなみに、全20点がチェコ国外に貸し出しされるのは、今回の日本が初めてとのこと。
「日本に生まれてよかった!」 と心から思いました。
とにもかくにも、《スラヴ叙事詩》 全20点が展示された贅沢な空間は、圧巻も圧巻。
あまりにも素晴らしくて、いつまでも浸っていたく、何度も会場内を行ったり来たり。
この空間から出られる気がしませんでした。
国際問題になるのは重々承知ですが、
チェコに返さないで、このまま日本にこの空間を残しておきたいくらいです (笑)
もちろん残しておくのは絶対に無理なので、なんとか脳裏に焼き付けて残してみましたが。
全20点の中で特に脳裏に焼き付いているのが、
《スラヴ叙事詩「東ローマ皇帝として戴冠するセルビア皇帝ステファン・ドゥシャン」》 です。
《スラヴ叙事詩「東ローマ皇帝として戴冠するセルビア皇帝ステファン・ドゥシャン」》 1923年 プラハ市立美術館 ©Prague City Gallery
《スラヴ叙事詩》 に描かれている人物は、こっちを観がち (←《スラヴ叙事詩》 あるある)。
とりわけ、こっちを観ている人が多かったのが、この一枚です。
視線がグサグサ刺さります。
思わず後ずさってしまうほどの迫力でした。
さて、ミュシャといえば、ポスター。
今回の展覧会でも、ミュシャのポスター作品は展示されていましたが。
《四つの花「ユリ」》 1897年 堺市
《スラヴ叙事詩》 のあとに登場するので・・・
正直なところ、蛇足に感じてしまいました (笑)。
これまで何度かミュシャの展覧会を鑑賞していますが、
まさかミュシャ展で、ミュシャのポスターに心が動かないことがあろうとは。
初体験です。
どうやら今回の展覧会を通じて、ミュシャ=ポスター作家というイメージは吹っ飛んでしまったようです。
イメージが吹っ飛ぶ、といえば。
今回のミュシャ展では、《スラヴ叙事詩》 を含むチェコ時代の作品のキャプションには、
ミュシャのチェコ語読みの 『ムハ』 が採用されていました。
(『ミュシャ』 はフランス語読み)
もしかしたら、展覧会が終わる頃には、
『ミュシャ』 ではなく、『ムハ』 の名前のほうが浸透しているかもしれないですね。
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ミュシャ展
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