~前回までのあらすじ~
日本全国にある1108件の国宝を目にする。
そんな無謀ともいえるチャレンジを続けて、7年目。
本の出版を記念して、ずっと後回しにしてきた鳥取県の投入堂へ。
もっとも危険な国宝とされるだけあって、その道のりは険しい。
崖、鎖、草履とさまざまな困難が立ちはだかるも、死闘の末についに攻略する!
僕が・・・・僕こそが・・・・国宝ハンターだ。
27時間アートツアーの翌日のこと。
この日は、朝10時から京都国立博物館にて、“国宝展” の内覧会がありました。
ゆっくりぐっすり寝たかったところですが、
むしろ、いつも以上に早起きする必要があったのです。
朝5時に起きれるか、かなり不安でしたが、気合と根性で起きて京都へ。
ギリギリ間に合いました。
人間、なんとかなるものです。
記者発表の後、いよいよ会場へと足を踏み入れました。
そこには、たくさんの国宝が!
・・・・・でも、ほとんど見たヤツ。
それも、苦労して。
こんなに国宝が一堂に会する展覧会が行われるだなんて。
「それさぁ、早く言ってよ~」
松重豊の気持ちがよくわかりました (←?)。
とは言え、未見の国宝もいくつかあり。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております。)
今回訪れたⅠ期では、以下の7件をハンティングしました。
・《麻布著色吉祥天像》(ジャンル:絵画)
・《赤韋威鎧〈兜、大袖付/〉》(ジャンル:工芸品)
・《天寿国繡帳残闕》(ジャンル:工芸品)
・《四騎獅子狩文錦》(ジャンル:工芸品)
・《花鳥彩絵油色箱》(ジャンル:工芸品)
・《古来風躰抄〈上下(初撰本)/自筆本〉》(ジャンル:書跡・典籍)
・《古林清茂墨蹟〈月林道号/泰定四年三月望日〉》(ジャンル:書跡・典籍)
久しぶりの大量ゲットです。
ただし、残りのⅡ期~Ⅳ期にも、
それぞれ未見の国宝があるので、あと3回通わねばなりません。
2週に1回、京博。
なかなかハードなペースです。
ちなみに、国宝展のグッズ売り場では・・・
ちゃんと国宝ハンターの本が販売されていました!しかも、山積み!!
どうか売れ残りませんように。
子供や孫や甥っ子や姪っ子のために、ついで買いしてくれますように。
さてさて、京博の “国宝展” の陰に隠れてしまい、ほとんど話題に上っていませんが。
実は、国宝が21点も出展される地味にスゴイ展覧会が、
今年で開館35周年を迎える栃木県立博物館で開催されています。
そこで、京博の翌週に宇都宮へ。
その地味にスゴイ展覧会というのが、“中世宇都宮氏 頼朝・尊氏・秀吉を支えた名族” 。
知る人ぞ知る一族、宇都宮氏にスポットを当てた展覧会です。
とりあえず宇都宮氏も気になりますが、
栃木県立博物館のゆるキャラ 「みーたん」 のが気になります。
栃木市の後藤遺跡から出土したミミヅク土偶がモチーフとのことですが。
色はどう見ても、ミミヅクというより、ミミズ。
そのせいで、どうにも生っぽい感じがして、僕は生理的に受け付けませんでした (笑)
と、みーたんは、さておきまして。
展覧会は、前期と後期に分かれていました。
僕が訪れたのは、前期。
出展されている国宝のほとんどは、すでにハンティング済みでした。
未見のものは、《三帖和讃〈親鸞筆/〉》(ジャンル:書跡・典籍) 1件のみ。
帰り際に、何気なく後期のラインナップを目にしたところ・・・
「ん???!!!」
気づいてしまったのです。
まだ未見の 《附法状〈俊〓筆/嘉禄三年三月廿二日〉》(ジャンル:古文書) が後期に出展することを。
「宇都宮にも、もう1回来なきゃいけないのかー!」
21件出展されている国宝のうち、僕が未見だったのは2件だけ。
その両方が、前期と後期に分かれているなんて、出来すぎている気がします。
きっと栃木県立博物館の人は、国宝ハンターの記事をチェックしていて、
それで、あえて未見の2件の国宝を前期と後期に分けたに違いありません。
そうに決まっています!(←完全なる被害妄想)
というわけで、まんまと2度目の栃木県立博物館。
片道2時間の移動で、テンションはかなり低めです。
そんな僕を、みーたんが待ち受けていました。
みーたん、この野郎
ろいうか、土偶のくせに、何で貴族の服を着てるんだ!設定どんなだ!
つくづく生理的に受け付けないみーたんです。
ちなみに。
別日には、永青文庫で開催中の “重要文化財 長谷川等伯障壁画展” にて、
《柏木兎螺鈿鞍》(ジャンル:工芸品) をハンティングしています。
芸術の秋。国宝の秋。
1000件を目指して、数を稼ぎたいと思います。
今現在の国宝ハンティング数 920/1108
1位を目指して、ランキングに挑戦中!(現在7位です)
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第百四十九話 国宝ハンター、 訝しむ!
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