旧熊本藩主・細川家伝来の美術品や歴史資料を収蔵し、一般公開している永青文庫。
目白台にある隠れ家系のミュージアムです。
最近すっかりご無沙汰していたのですが、約1年ぶりに訪れることに。
すると、門がリニューアルされていました。
なんだかオシャレな感じに。
しばらく見かけないうちに、垢抜けていました (←?)。
そんな永青文庫で、現在開催されているのが、
“重要文化財 長谷川等伯障壁画展 南禅寺天授庵と細川幽斎” という展覧会です。
細川家とゆかりがある南禅寺の塔頭の一つ、天授庵。
その方丈を飾る長谷川等伯の障壁画全32画面 (いずれも重要文化財!) を公開する展覧会です。
これらの障壁画は、普段は非公開とのこと。
長谷川等伯ファン、日本美術ファンなら、押さえておきたい展覧会です。
ただし、前後期で障壁画は総とっかえ。
前期16面。後期16面。
残念ながら、一挙展示というわけではなかったです。
ちなみに、前期で紹介されていたのは、《禅宗祖師図》 という16面。
禅宗の偉いお坊さんたちのエピソードが題材となっています。
例えば、この一番左に描かれているのは・・・
「懶瓚煨芋 (らんさんわいう)」 というエピソード。
ある日、皇帝の使者が、懶瓚和尚のもとにやってきます。
その時、懶瓚は牛の糞を燃やして、芋を焼いて食べていました。
しかも、顔を見ると、鼻水が垂れて、鼻水と一緒に芋を口に入れているではないですか。
使者は失笑して、
「皇帝がお呼びです。すみやかに都に向かうように。
しかし、まず、その前に、鼻水を拭いてはどうですか」
と言い放ちます。
すると、懶瓚は、
「ワシは今、必至に工夫して芋を食っている。鼻水を拭う暇なんかない!」
と、返しました。
・・・・・この時点でも、よくわからないエピソードですが。
その使者の報告を聞いた皇帝は、「さすがは懶瓚!」 と満足したそうな。
なんだ、そのエピソード!
また、先ほどの襖の一番右に描かれていたのは、「南泉斬猫 (なんせんざんみょう)」 というエピソード。
ある時、東堂と西堂の弟子たちが、一匹の子猫を巡って何やら論争していました。
そこに現れたのが、南泉和尚。
南泉は猫をつまみ上げるなり、
「何か言ってみろ!言え無かったら、この猫を叩き斬るぞ!」
と刀を手に恫喝します。
おそらく、そんなクレイジーな展開に、弟子たちは何も言えなかったのでしょう。
そのため、南泉は猫を斬り捨ててしまいました。
・・・・・アウトレイジ??
ちなみに、この襖絵の隣には、
その続編 (?) にあたる 「趙州頭戴草鞋」 を題材にした絵が描かれていました。
それは、こんなエピソード。
南泉が子猫を斬るという修羅場にはいなかった趙州が夜になって帰ってきます。
南泉が趙州に一連の出来事を話したところ、
趙州は草鞋を脱いで、自分の頭の上にちょこんと乗せて部屋から出て行きました。
その行動を見て、南泉は、「あぁ趙州がいたら猫を斬らずに済んだのに」 と嘆いたのだとか。
・・・・・赤塚不二夫漫画??
あまりにもナンセンスです。
そういう意味で、《禅宗祖師図》 は、実にシュールな作品でした。
今の自分では、禅の世界は理解不能。
いつか理解できる日が来るのでしょうか。
(いや、別に来なくてもいい気がしています)
さてさて、展覧会には他にも、長谷川等伯による 《細川幽斎(藤孝)像》 と、
その妻を描いた 《細川幽斎(藤孝)夫人像》 も特別に出展されています。
夫婦が並んだ形で展示されているのですが、
細川幽斎が体を後ろに反らしていたので、若干妻に引いてるように見えました。
細川幽斎夫人の祈りのポーズが、
某芸能人のYouTubeでの動画を彷彿とさせるものがあります。
とんでもないものを見ちゃったのかもしれません。
1位を目指して、ランキングに挑戦中!(現在7位です)
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最近すっかりご無沙汰していたのですが、約1年ぶりに訪れることに。
すると、門がリニューアルされていました。
なんだかオシャレな感じに。
しばらく見かけないうちに、垢抜けていました (←?)。
そんな永青文庫で、現在開催されているのが、
“重要文化財 長谷川等伯障壁画展 南禅寺天授庵と細川幽斎” という展覧会です。
細川家とゆかりがある南禅寺の塔頭の一つ、天授庵。
その方丈を飾る長谷川等伯の障壁画全32画面 (いずれも重要文化財!) を公開する展覧会です。
これらの障壁画は、普段は非公開とのこと。
長谷川等伯ファン、日本美術ファンなら、押さえておきたい展覧会です。
ただし、前後期で障壁画は総とっかえ。
前期16面。後期16面。
残念ながら、一挙展示というわけではなかったです。
ちなみに、前期で紹介されていたのは、《禅宗祖師図》 という16面。
禅宗の偉いお坊さんたちのエピソードが題材となっています。
例えば、この一番左に描かれているのは・・・
「懶瓚煨芋 (らんさんわいう)」 というエピソード。
ある日、皇帝の使者が、懶瓚和尚のもとにやってきます。
その時、懶瓚は牛の糞を燃やして、芋を焼いて食べていました。
しかも、顔を見ると、鼻水が垂れて、鼻水と一緒に芋を口に入れているではないですか。
使者は失笑して、
「皇帝がお呼びです。すみやかに都に向かうように。
しかし、まず、その前に、鼻水を拭いてはどうですか」
と言い放ちます。
すると、懶瓚は、
「ワシは今、必至に工夫して芋を食っている。鼻水を拭う暇なんかない!」
と、返しました。
・・・・・この時点でも、よくわからないエピソードですが。
その使者の報告を聞いた皇帝は、「さすがは懶瓚!」 と満足したそうな。
なんだ、そのエピソード!
また、先ほどの襖の一番右に描かれていたのは、「南泉斬猫 (なんせんざんみょう)」 というエピソード。
ある時、東堂と西堂の弟子たちが、一匹の子猫を巡って何やら論争していました。
そこに現れたのが、南泉和尚。
南泉は猫をつまみ上げるなり、
「何か言ってみろ!言え無かったら、この猫を叩き斬るぞ!」
と刀を手に恫喝します。
おそらく、そんなクレイジーな展開に、弟子たちは何も言えなかったのでしょう。
そのため、南泉は猫を斬り捨ててしまいました。
・・・・・アウトレイジ??
ちなみに、この襖絵の隣には、
その続編 (?) にあたる 「趙州頭戴草鞋」 を題材にした絵が描かれていました。
それは、こんなエピソード。
南泉が子猫を斬るという修羅場にはいなかった趙州が夜になって帰ってきます。
南泉が趙州に一連の出来事を話したところ、
趙州は草鞋を脱いで、自分の頭の上にちょこんと乗せて部屋から出て行きました。
その行動を見て、南泉は、「あぁ趙州がいたら猫を斬らずに済んだのに」 と嘆いたのだとか。
・・・・・赤塚不二夫漫画??
あまりにもナンセンスです。
そういう意味で、《禅宗祖師図》 は、実にシュールな作品でした。
今の自分では、禅の世界は理解不能。
いつか理解できる日が来るのでしょうか。
(いや、別に来なくてもいい気がしています)
さてさて、展覧会には他にも、長谷川等伯による 《細川幽斎(藤孝)像》 と、
その妻を描いた 《細川幽斎(藤孝)夫人像》 も特別に出展されています。
夫婦が並んだ形で展示されているのですが、
細川幽斎が体を後ろに反らしていたので、若干妻に引いてるように見えました。
細川幽斎夫人の祈りのポーズが、
某芸能人のYouTubeでの動画を彷彿とさせるものがあります。
とんでもないものを見ちゃったのかもしれません。
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