現在、日本で唯一の紅屋である伊勢半本店が運営するミュージアム、
紅ミュージアムでは、“近代香粧品なぞらえ博覧会” という特別展が開催中。
明治期から昭和初期の香粧品、つまり香料&化粧品の変遷をたどる展覧会です。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております。)
文明開化。
急速な西洋化により、人々のライフスタイルは一変します。
それは、香粧品もしかり。
西洋の最先端の香粧品のようにオシャレにするべく、
国内の香粧品メーカーは、容器のデザインにも力を入れるようになりました。
と言っても、スタート地点はまだこんな感じ。
ガラスの製造技術が向上し、ガラス製の容器になっても・・・
貼られたラベルは、江戸時代風です。
1周回って、コレはコレでアバンギャルドなデザインのようにも思えてきましたが、
同時代の西洋の容器のデザインと比べてしまうと、どうしてもダサさは拭えません。
ちなみに、西洋化を目指し、容器も西洋風に近づけているのですが。
商品名は、「若ざくら」 だとか、 「富士の雪」 だとか、
挙句の果てには 「都ノ一花筏」 だとか (←演歌かよ!)、古風なまま。
明治20年代後半になってようやく、
「チェリー」 のようにカタカナの商品名が誕生したのだそうです。
さてさて、パッケージ以外にも、
西洋の香粧品が日本人に大きなインパクトを与えたものがありました。
それは、香りです。
日本にもそれまで薫香はありましたが、
華やかで豊かな西洋の香りとは、まさに未知との遭遇。
そんな西洋風の香りが、新時代の香粧品の重要なカギとなります。
当時、特に人気が高かった香りは、ムスクと・・・
スミレ。
スミレに関しては、香水や化粧水だけでなく、石鹸の香りとしても人気だったそうです。
今、スミレの香りというと、芳香剤くらいなものでしょうか。
香粧品にスミレが使われている例が、ほとんど思いつきません。
こんなにもスミレが当たり前のように定着していた時代があったのですね。
『すみれの花咲く頃』 や 『すみれ September Love』 と歌われていたのも、納得です (←?)。
・・・と、このように展覧会では、
意外と知らない香粧品のヒストリーが丁寧に紹介されていきます。
見た目は優雅な香粧品の世界。
でも、その裏側では、西洋になんとか追いつけと必死にバタバタもがいていたのですね。
まるで白鳥のよう。
なんと涙ぐましいのでしょう!
明治期の日本の香粧品メーカーが愛おしくなる展覧会でした。
西洋のパッケージをパクって・・・もとい、なぞらえていたことにも愛おしさすら感じます。
おおらかな時代だったのでしょうが、今なら完全にアウト。
隣国のことを、とやかく言えないような気がしてきました。
確信犯的に真似ているパターンもありましたが、なんとなく雰囲気だけを真似ているパターンも。
フランスのほうは、綿がモチーフ。
対して日本のほうは、蜘蛛やホタルがモチーフ。
何で虫にしたし?!
紅ミュージアムでの展覧会なので、
もちろん大正や昭和初期の貴重な紅も紹介されていましたが。
個人的には、明治期に爆発的に流行したという素肌ケア用品に興味津々でした。
女性だけでなく男性も、スキンケアに夢中だったとのこと。
その事実も衝撃的でしたが、ネーミングもいろいろ衝撃的でした。
例えば、こちらの化粧水の名前は・・・
キレー水。
そのまんま!
藤子不二雄が付けそうなネーミングです。
また例えば、写真右の化粧品の名前は・・・
キメを整えるチンキで、キメチンキ。
小林製薬が付けそうなネーミングです。
そんな数々の素肌ケア用品にまじって・・・
にきびとり美顔水なるものがありました。
この時代の人も、にきびが気になっていたのですね。
これが進化して、プロアクティブになるのでしょう。
ちなみに、展覧会と全く関係ないのですが、プロアクティブを連想した瞬間に、
かつてあのCMで流れていた歌詞がちょっと何言ってるかわからない曲が脳内で再生されました。
1位を目指して、ランキングに挑戦中!(現在7位です)
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明治期から昭和初期の香粧品、つまり香料&化粧品の変遷をたどる展覧会です。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております。)
文明開化。
急速な西洋化により、人々のライフスタイルは一変します。
それは、香粧品もしかり。
西洋の最先端の香粧品のようにオシャレにするべく、
国内の香粧品メーカーは、容器のデザインにも力を入れるようになりました。
と言っても、スタート地点はまだこんな感じ。
ガラスの製造技術が向上し、ガラス製の容器になっても・・・
貼られたラベルは、江戸時代風です。
1周回って、コレはコレでアバンギャルドなデザインのようにも思えてきましたが、
同時代の西洋の容器のデザインと比べてしまうと、どうしてもダサさは拭えません。
ちなみに、西洋化を目指し、容器も西洋風に近づけているのですが。
商品名は、「若ざくら」 だとか、 「富士の雪」 だとか、
挙句の果てには 「都ノ一花筏」 だとか (←演歌かよ!)、古風なまま。
明治20年代後半になってようやく、
「チェリー」 のようにカタカナの商品名が誕生したのだそうです。
さてさて、パッケージ以外にも、
西洋の香粧品が日本人に大きなインパクトを与えたものがありました。
それは、香りです。
日本にもそれまで薫香はありましたが、
華やかで豊かな西洋の香りとは、まさに未知との遭遇。
そんな西洋風の香りが、新時代の香粧品の重要なカギとなります。
当時、特に人気が高かった香りは、ムスクと・・・
スミレ。
スミレに関しては、香水や化粧水だけでなく、石鹸の香りとしても人気だったそうです。
今、スミレの香りというと、芳香剤くらいなものでしょうか。
香粧品にスミレが使われている例が、ほとんど思いつきません。
こんなにもスミレが当たり前のように定着していた時代があったのですね。
『すみれの花咲く頃』 や 『すみれ September Love』 と歌われていたのも、納得です (←?)。
・・・と、このように展覧会では、
意外と知らない香粧品のヒストリーが丁寧に紹介されていきます。
見た目は優雅な香粧品の世界。
でも、その裏側では、西洋になんとか追いつけと必死にバタバタもがいていたのですね。
まるで白鳥のよう。
なんと涙ぐましいのでしょう!
明治期の日本の香粧品メーカーが愛おしくなる展覧会でした。
西洋のパッケージをパクって・・・もとい、なぞらえていたことにも愛おしさすら感じます。
おおらかな時代だったのでしょうが、今なら完全にアウト。
隣国のことを、とやかく言えないような気がしてきました。
確信犯的に真似ているパターンもありましたが、なんとなく雰囲気だけを真似ているパターンも。
フランスのほうは、綿がモチーフ。
対して日本のほうは、蜘蛛やホタルがモチーフ。
何で虫にしたし?!
紅ミュージアムでの展覧会なので、
もちろん大正や昭和初期の貴重な紅も紹介されていましたが。
個人的には、明治期に爆発的に流行したという素肌ケア用品に興味津々でした。
女性だけでなく男性も、スキンケアに夢中だったとのこと。
その事実も衝撃的でしたが、ネーミングもいろいろ衝撃的でした。
例えば、こちらの化粧水の名前は・・・
キレー水。
そのまんま!
藤子不二雄が付けそうなネーミングです。
また例えば、写真右の化粧品の名前は・・・
キメを整えるチンキで、キメチンキ。
小林製薬が付けそうなネーミングです。
そんな数々の素肌ケア用品にまじって・・・
にきびとり美顔水なるものがありました。
この時代の人も、にきびが気になっていたのですね。
これが進化して、プロアクティブになるのでしょう。
ちなみに、展覧会と全く関係ないのですが、プロアクティブを連想した瞬間に、
かつてあのCMで流れていた歌詞がちょっと何言ってるかわからない曲が脳内で再生されました。
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