今年2018年は、横山大観の生誕150年に当たる年。
さらに、没後60年にも当たります。
まさに横山大観のパーフェクトイヤーです。
それを記念した展覧会が、年内に各所で続々開催される予定。
そのトップバッターを飾るのが、山種美術館での展覧会です。
初公開作品や38年ぶりの展示となる作品を含む、
大観コレクション全点が、開館以降初めて一堂に会する展覧会を1月3日より開催しています。
その名も、“[企画展]生誕150年記念 横山大観 ―東京画壇の精鋭―”
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております。)
中国旅行の体験を基に描いた若き日の水墨画巻や、
琳派を彷彿とさせる金屏風の作品、
南画風であり、やまと絵風でもあり、セザンヌ風でもあるような大正期の作品など、
横山大観 《喜撰山》 1919(大正8)年 紙本・彩色 山種美術館
実に、さまざまなスタイルの大観作品が紹介されていました。
まさに大観七変化。
こんなにも芸域が広い画家だったのですね!
そして、富士山ばっかり描いている画家ではなかったのですね!
横山大観 《心神》 1952(昭和27)年 絹本・墨画淡彩 山種美術館
150年目の真実 (?)。
横山大観の真の魅力に気づかされる展覧会です。
さてさて、今回出展されている作品の中でイチオシなのが、《叭呵鳥》。
横山大観 《叭呵鳥》 1927(昭和2)年 紙本・彩色 山種美術館
バッドばつ丸ばりに、ふてぶてしい表情をした叭呵鳥がなんともキュート。
羽毛のモフモフ感もキュートです。
また、枝になっている何らかの実も、小ぶりでキュート。
横山大観の作品というと、ダイナミックで男らしい印象がありましたが。
こんなKawaii作品もイケる口だったようです。
キュートな作品は、他にも。
《蛙》 もオススメですが、
横山大観 《蛙》 1938(昭和18)年 紙本・彩色 山種美術館
個人的には、《松竹梅のうち 「松(白砂青松)」》 がお気に入り。
横山大観 《松竹梅のうち 「松(白砂青松)」》 1955(昭和30)年 紙本・彩色 山種美術館
たぶん、というか絶対、大観はカワイさを狙って描いたわけではないでしょうが。
砂浜にポツンポツンと描かれた松を眺めていたら、なんだかキャラクターのように見えてきました。
大きい松は母親?
小さい松は子供?
中央に描かれた一番小さな松は、赤ちゃんでしょうか。
砂浜をちょこちょこと駆け回ってるようです。
(『ドラえもん』 に登場したキー坊というキャラクターをついつい思い出してしまいました)
ちなみに、今回の展覧会には、横山大観の作品だけでなく、
大観と交流があった画家や東京画壇を代表する画家たちの名品も紹介されています。
その中には、山種美術館所蔵の作品の中でも特に人気の高い一枚、東山魁夷の 《年暮る》 の姿も。
東山魁夷 《年暮る》 1968(昭和43)年 紙本・彩色 山種美術館
まさか、年明けに 《年暮る》 が観られるだなんて。
1位を目指して、ランキングに挑戦中!(現在7位です)
下のボタンをポチッと押して頂けると嬉しいです!
↧
[企画展]生誕150年記念 横山大観 ―東京画壇の精鋭―
↧