先日、横浜美術館の近辺をふらふらぷらぷらと歩いていた時のこと。
最近オープンしたらしい美術館を発見いたしました。
その名も、みらい美術館。
“みらい” という名前が、なんとなーく怪しく。
なんとなーく新興宗教の匂いを感じてしまったのですが。
実は、 “みなとみらい” の “みらい” とのこと。
鶴見歯科学園の創立者である鶴見輝彦博士による財団・鶴見輝彦育英会が運営する美術館でした。
なので、美術館自体も横浜歯科医療専門学校の建物内にあります。
“歯学と美術??”
と、その不思議な結びつきに、一瞬ポカンとなりましたが。
鶴見氏曰く、歯科技工とガラス工芸には 「焼成、研磨、色調」 など共通する要素があるとのこと。事実、19世紀の著名なガラス工芸家の一人であるアンジー・ルソーは歯科技工士だったとのことです。
なるほど。
そういう理由から、ガラス工芸作品の収集家でもあった鶴見氏は、
多くの方々にガラス工芸に親しんでもらうための美術館を設立するのが長年の夢だったそう。
昨年オープンしたみらい美術館は、まさに念願の美術館というわけです。
さてさて、そんなみらい美術館で、
現在開催されているのは、“レースガラスの魔術師 安田泰三展” という展覧会。
富山を拠点に活躍するガラス芸術家で、
“レースガラスの魔術師” の異名を持つ安田泰三氏の横浜では初となる個展です。
その名前をすっかり失念していましたが、
会場に展示されていた作品の一つを観て、ハッと思い出しました。
先日、富山市ガラス美術館の展覧会で、安田氏の作品を目にしていたのでした。
みらい美術館は撮影禁止でしたので、
参考までに、富山市ガラス美術館に出展されていた作品を掲載しておきます。
普通は数人の人間で制作するというガラス作品。
しかし、安田氏は一人での制作にこだわり、
その制約の中で、これほど複雑で繊細なガラス作品を完成させているのだとか。
どの作品も、レースと気泡が神秘的なほどに美しかったです。
安田氏の作品自体は、素晴らしかったのですが。
みらい美術館の展示室自体は、そこまで広くなく、あっさりと見終わってしまいました。
これで入館料800円は割高な印象。。。
出展作品が全部掲載されたパンフレットを1部もらえたので、
こちらをミニ図録と捉え、それ込みの値段と考えれば・・・。
ちなみに。
入館する時に、「一般一名でお願いします」 と普通に申し出たら、
受付のスタッフさんに、「招待券とかはありますか?」 と返されました。
「あ、いや、ないので。一般一名で」 というと、
ちょっと戸惑った様子で、「えっ、いいんですか?!」 と一言。
どうやら招待券で訪れる方が多い模様。
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レースガラスの魔術師 安田泰三展
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