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Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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第百六十二話 国宝ハンター、しめ切られる!

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前回までのあらすじ~

「文化庁はんぱないって。
アイツはんぱないって。
ノーマークの重要文化財めっちゃ国宝にするもん。
そんなん出来ひんやん、普通。」
と、心の底から泣き叫びたい国宝ハンター・とに~。
こうしている間にも、国宝の数は無情にも増えていく!
果たして、すべての国宝を目にする日は来るのだろうか?!



今回は、日本で一番短い市名でお馴染みの津にやってきました。




津駅から、さらに電車に乗って一駅。




「一身田」 へと降り立ちました。
『いっしんだ』 と読むのかと思い込んでいたのですが、正しくは、『いしんでん』 とのこと。
『だっふんだ』 みたいな感じで読んでしまって・・・なんか申し訳ありません。

そんな一身田は、高田本山専修寺を中心とした寺内町。
街のあちこちに風情が残っています。




高田本山専修寺は、いずこにあるのか。
「出てこいや!」 と思ったその矢先、専修寺が目に飛び込んできました。




予想外に立派な門構えです!
駅からここまで、良くも悪くも鄙びた感じでしたので、
てっきり専修寺自体も鄙びているのかと・・・なんか申し訳ありません。


さてさて、専修寺が所蔵する国宝は、全部で4件。
そのうちの 《西方指南抄〈親鸞筆/〉》 と、
《三帖和讃〈親鸞筆/〉》 は、すでにハンティング済です。
今回狙うのは、昨年、国宝に昇格したばかりの2件の建造物。
《専修寺如来堂》(ジャンル:建造物) と 《専修寺御影堂》(ジャンル:建造物) です。




まず、こちらが、《専修寺御影堂》




全国に現存する木造建築の中でも5番目の大きさという巨大な堂です。
あちこちにドラゴンが彫り込まれていたり、




ドラクエに出てきそうな鎧を連想させる屋根飾りがあったり、




全体的に豪華絢爛、装飾多めな建造物でした。
どことなく、ヤンキーがカスタマイズした車のような印象です。
にもかかわらず、専修寺のHPでは、

「質素ではありますが落ち着いた外観を醸し出しております。」

と紹介されています。
・・・・・これでも質素、これでも落ち着いた外観なのですね。
自己評価は、だいぶ低めなようです。


そんな 《専修寺御影堂》 と通天橋で繋がっているのが・・・




もう一つの国宝建造物、《専修寺如来堂》 です。




《専修寺御影堂》 と比べると建築面積は、約半分ほどしかありませんが、
教義上としては、《専修寺如来堂》 のほうが、専修寺の本堂に当たるそうです。

しかし、先に 《専修寺御影堂》 を見てしまったため、どうにも地味な印象が拭えません。
正面から見ても地味。横から見ても地味。




ズームアップして見ても地味・・・・・じゃない!
ドラゴンだらけ!!





1匹、2匹のドラゴンなら、カッコイイのでしょうが、
こうもワラワラいると、生理的に受け付けないものがありました。
というか、そもそもドラゴンにも見えないような。
なんだかチンアナゴみたいに見えます。


ちなみに、手水舎にもドラゴン。
専修寺は、よっぽどドラゴンが好きなようです。




ちなみに。
専修寺の閉門時間は、17時半です。
それに余裕で間に合う、15時半に到着したのですが、
到着と同時に、《専修寺御影堂》《専修寺如来堂》 の入り口が閉められてしまったのです。

「?!!」

なんと、閉堂時間は15時半とのこと。
ギリギリ間に合いませんでした。
ショック・・・。
専修寺にも、働き改革の波が?


今現在の国宝ハンティング数 974/1115




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