今回ご紹介するのは、出光美術館で開催中の “祭 MATSURI―遊楽・祭礼・名所” です。
「祭」 を、わざわざローマ字表記で、 「MATSURI」 としてみたのは、
東京都美術館で開催中の 「MAURITSUHUIS」 美術館展に、あやかったのでは?
・・・と、予想してみたのですが、いかがでしょうワッショイヽ(゚∀゚)ノワッショイ
それは、ともかくも。
『祭』 をテーマにした美術展は、
今までにありそうでなかった美術展なので、期待していたのですが・・・・・う~~~ん。
思いのほか、パッとしない美術展でした。
そんなに期待し過ぎない方が良かったかな?
・・・と、今さら言ってみたところで、あとの祭りですが。
まず、何よりもガッカリしてしまったのは、
出展されている約20件の絵画作品のうち、半数以上に祭りの場面が描かれていないこと。
歌舞伎の舞台を描いた絵だったり (歌舞伎は、お祭りに匹敵するイベントということ?)
お金持ちの邸内で人々が宴をしている絵だったり (ホームパーティーということ?)
『祭』 というテーマを、かなり拡大解釈している感じがしました。
勝手に期待していた僕に非があるのかもしれませんが。
世の中には、たくさんの祭りがあるので、それらの祭りを描いた絵が紹介されているとか。
(今回の美術展で紹介されていたのは、祇園祭と三社祭のみ)
お神輿とか仮面とか実際にお祭りで使われた品が展示されているだとか。
もっと賑やかでワイワイした美術展を想像していました。
実際は、江戸時代を中心とした風俗画の屏風絵が、
会場の空間を埋めるように展示されているだけでした。
出光美術館のコレクションだけで美術展を構成するのではなく、
日本全国から、祭りの絵や祭り道具を集めてきて構成すれば、もっと面白い美術展になったのに。
せっかくのお祭りなのですから。。。
ただ、美術展全体としては、残念な感じでしたが。
重要文化財の 《祇園祭礼図屏風(右隻)》 は、
純粋に見応えがありましたし、
《洛中洛外図屏風》 と《江戸名所図屏風》 という2つの屏風絵は、純粋に面白かったです。
これらの作品を見逃さなかっただけでも、行った甲斐があったというものです。
《洛中洛外図屏風》 は、
縮尺が、変 (笑)!
清水寺や三十三間堂などの京都の名所を、
画面全体に収めるべく、それなりに小さく描いているのですが。
人の縮尺が、それに全く見合っていませんでした。
なので、女の人が2人描かれているだけで、二条城の建物内はいっぱいいっぱい。
いや、もしかしたら、昔の京都人は、とてもデカかったのかも?
そして、 《江戸名所図屏風》 は、
そもそも、人の縮尺が変 (笑) !
4頭身です。
いや、もしかしたら、昔の東京人は、とても頭がデカかったのかも?
ともに、縮尺は変でしたが、
絵の中の人々は、実に生き生きと描かれていました。
そこは、きっと等身大。
・・・お後が、よろしいようで。
それでは、本日は、この歌でお別れいたしましょう。
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祭 MATSURI―遊楽・祭礼・名所
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