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Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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ドビュッシー、音楽と美術 ―印象派と象徴派のあいだで

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『月の光』 や、




『海』 でお馴染みの…




フランスを代表する作曲家クロード・ドビュッシー。
今年2012年は、彼の生誕150周年の節目の年です。
そこで、それを記念して、ブリヂストン美術館では、

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-ドビュッシー展


“ドビュッシー、音楽と美術 ―印象派と象徴派のあいだで” なる美術展が開催されています。

芸術家をフィーチャーした美術展は、星の数ほどあれど、
作曲家をフィーチャーした美術展は、ありそうでなかったレアなケース。
ドビュッシーと印象派や象徴派などの芸術運動の関係に焦点をあてることで、
19世紀フランス美術を紹介するという斬新な切り口の美術展です。
これは、期待が高まります♪

さらに!

こちらの美術展は、ブリヂストン美術館だけでなく、
オルセー美術館とオランジュリー美術館との共同開催。
当然、オルセー美術館やオランジュリー美術館のコレクションも展示されるわけです。
これは、ますます期待が高まります♪


で、期待を膨らませるだけ膨らませて、
いざ美術展を観賞してみたところ・・・・・・。
膨らませた期待が、普通のサイズに戻ってしまいました (笑)


確かに、オルセー美術館からは、エミール・ガレや、

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-たまり水


エドゥアール・マネの作品…etcが。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-浜辺にて


オランジュリー美術館からは、
ルノワールの 《ピアノに向かうイヴォンヌとクリスティーヌ・ルロール》 が。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-ピアノに向かうイヴォンヌと


その他、ルーヴル美術館やギメ国立東洋美術館、
ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館などなど、
そうそうたる美術館から、作品を集めてきているので、
展示のラインナップは、文句なしで素晴らしかったです。

ただ・・・。
率直に言って、ドビュッシーと美術品との結びつきが、
イマイチわかりづらい美術展ではありました。
(そこが、一番肝心なハズなのに)

ドビュッシーの肖像画や、

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-クロード・ドビュッシーの肖像


ドビュッシーの楽譜が、ところどころに展示されては、いましたが。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-ペレアスとメリザンド


それが無ければ、 「ドビュッシー展??」 という感じでした。
そう感じてしまった一番の理由は、
美術展会場に、一切ドビュッシーの音楽が流れていなかったことにあると思われます。

例えば、こちらのドニの 《ミューズたち》 という一枚。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-ミューズたち


この絵は、

“ドビュッシー初期の代表作 《選ばれし乙女》 に影響を与えたかもしれない絵”

というニュアンスで紹介されていました。
しかし、残念ながら、僕はドビュッシーに詳しくないので、
《選ばれし乙女》 が、どんな曲なのか全くわからず、この絵の前で立ち尽くすしかありませんでした。

(帰宅後、調べたら、こんな曲でした)



また、こちらのアンリ=エドモン・クロスの 《髪》 という一枚。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-髪


こちらは、ドビュッシーが残した唯一の歌劇 《ペレアスとメリザンド》 と、関連させて紹介されていました。
しかし、残念ながら、やっぱり僕はドビュッシーに詳しくないので、
《ペレアスとメリザンド》 が、どんな曲なのか全くわからず、この絵の前で立ち尽くすしかありませんでした。


他にも、 《ビリティスの3つの歌》 や、 《夜想曲(ノクターン)》 など、
ドビュッシーの楽曲が、キャプションに登場するたびに、
絵の前で立ち尽くすくだりが、何度も繰り返されることになりました。

というわけで、ドビュッシーに詳しくないと、
僕と同じ目に逢ってしまいますので、予習は必至です。



それと、もう一点気になったのが、
ドビュッシーの 《海》 を意識してだとは思いますが。
展示室の壁一面が、マリンブルーに模様替えされていました。


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-紫と緑のヴァリエーション


こちらの 《紫と緑のヴァリエーション》 のように、
マリンブルーの壁に映える作品もありましたが。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-王女サブラ


こちらの 《王女サブラ》 のように、
マリンブルーの壁に、全然映えていない作品もありました (笑)
壁の色を変えるのは、特別展である感じが演出される半面、
こうして、作品のイメージを大きく喰ってしまう可能性もあり、もろ刃の剣なのですね。



ちなみに。
なんだかんだ、美術展の文句ばっかり言っているような感じですが。
先ほども触れた通り、展示のラインナップは、文句なしで素晴らしかったです。
僕が一番気に入ったのは、ウィンスロー・ホーマーの 《夏の夜》 という作品。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-夏の夜


海面に照らされる月夜の表現が抜群でした。
この絵に出会えただけでも、僕は、行って良かったです。
(ただ、この絵とドビュッシーの関連性は、よくわかっていませんw)
星星




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