現在、上野の森美術館で “フェルメール展” が、絶賛開催中です。
入場者数は、早くも50万人目前!
フェルメールこそ、日本人にもっとも人気のある西洋画家と言っても過言ではないでしょう。
・・・・・が、日本でフェルメールがブームとなったのは、実は、ここ十数年の最近の話。
30年以上前は、「フェルメール?何だそれ、うめぇのか?」 な状況でした。
そんな時代に誰よりも早く、フェルメールに目を付けていた日本人画家がいました。
その名は、岩田榮吉 (1929~1982)。
慶應義塾大学工学部電気工学科卒業後に、
東京藝術大学美術学部油画科へ入学、そして首席で卒業した知る人ぞ知る洋画家です。
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今から遡ること50年以上前、
1957年に、フェルメールの故郷であるデルフトを訪問。
さらに、アムステルダム国立美術館やマウリッツハイス美術館も訪れ、
憧れだった 《牛乳を注ぐ女》 と 《デルフトの眺望》 を鑑賞したのだそうです。
入場者数は、早くも50万人目前!
フェルメールこそ、日本人にもっとも人気のある西洋画家と言っても過言ではないでしょう。
・・・・・が、日本でフェルメールがブームとなったのは、実は、ここ十数年の最近の話。
30年以上前は、「フェルメール?何だそれ、うめぇのか?」 な状況でした。
そんな時代に誰よりも早く、フェルメールに目を付けていた日本人画家がいました。
その名は、岩田榮吉 (1929~1982)。
慶應義塾大学工学部電気工学科卒業後に、
東京藝術大学美術学部油画科へ入学、そして首席で卒業した知る人ぞ知る洋画家です。
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今から遡ること50年以上前、
1957年に、フェルメールの故郷であるデルフトを訪問。
さらに、アムステルダム国立美術館やマウリッツハイス美術館も訪れ、
憧れだった 《牛乳を注ぐ女》 と 《デルフトの眺望》 を鑑賞したのだそうです。
ちなみに、その時の日記には・・・
“朝、Maurice Houseにて Vermeer の 「ミルクメイド」 に面会。入口にて貧血起こしそうになる。
「六年間の恋人に遭遇する」(以下略)”
という記載があったとのこと。
少なくとも、1951年の段階で、フェルメールのファンであったのは確かです。
今、日本にはたくさんのフェルメールファンがいますが、
もしかしたら、岩田榮吉が、その第一号なのかもしれません。
そんな岩田榮吉の作品を中心に紹介しているのが、横浜本牧美術館。
2017年にオープンしたばかりの私設美術館です。
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“フェルメール展” が盛り上がっているこの絶妙なタイミングで、
横浜本牧美術館で開催されているのが、“岩田榮吉の世界 フェルメールへの憧憬” という展覧会。
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岩田榮吉がその生涯で残した作品群の中から、
特にフェルメールの影響が見て取れるものをフィーチャーした展覧会です。
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例えば、ポスターに使われていた 《イーゼルの前の自画像》 という作品。
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岩田榮吉 《イーゼルの前の自画像》 1969年 油彩/キャンバス 100.0cm×81.0cm 横浜本牧絵画館
画面左側の窓が柔らかな光が射しこむ構図。
画面全体に流れる静謐な時間。
落ち着いたトーンの壁の風合い。
確かに、フェルメールと通ずる空気感を感じます。
また例えば、《人形と城》 という作品。
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岩田榮吉 《人形と城》 1967年 油彩/キャンバス 65.2cm×53.0cm 横浜本牧絵画館
こちらの作品も、構図や静謐さ、
さらに、壁に地図が貼ってあることも含めて、やはりフェルメールの影響が感じられます。
しかし、フェルメールの完コピ作品かといえば、決してそういうわけではなく。
トランプが配置されていたり、人形をモチーフにしたり、
作品には、岩田榮吉の独自の世界観が投影されています。
フェルメールの作品とは違って、
岩田作品には、どことなく童話の世界を彷彿とさせるものがありました。
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また、フェルメール以外では、銅版画家の長谷川潔にも影響を受けているとのこと。
渡仏中、長谷川潔本人より銅版画の手ほどきを受け、
後継者にならないかと要請されたこともあるそうです。
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岩田榮吉 《人形と鳥》 1970年 油彩/キャンバス 60.0cm×73.0cm 横浜本牧絵画館
長谷川潔風味はあるものの、
全体から受ける印象は、やはり岩田榮吉のオリジナルな世界観。
エッセンスは受け継ぎつつも、ちゃんと個性が発揮されていました。
さてさて、岩田榮吉の作品をまとめて観るのは、今回が初めてだったのですが。
初めて目にしているのに、初めてである気がしない。
妙なデジャヴ感が、鑑賞中ずっと拭えませんでした。
・・・・・何でだろう??
しばらくして、その理由が判明しました。
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岩田榮吉 《マルレーヌ》 1973年 油彩/キャンバス 100.0cm×81.0cm 横浜本牧絵画館
あっ、床にいろんなモノが直置きされているからだ!!
どうも僕は、無意識に床にモノを直置きする癖がありまして。
気づいたときには、自分でもビックリするくらい、床がモノで溢れているのです (汗)
なんだか、自分の部屋を見ているかのよう。。。
勝手に岩田榮吉に親近感を覚えてしまいました (笑)
ちなみに、もちろん岩田榮吉の作品そのものにも感銘を受けたのですが。
横浜本牧絵画館特製の 「フェルメール愛好の足跡」 のパネルにも感銘を受けました。
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力作!
フェルメールのブレイクの歴史が、わかりやすくまとめられていました。
まさか、日本にフェルメールを広めたのが、あの雑誌だったとは?!
フェルメールファン必見のパネルです。
フェルメールファン必見といえば、こちらも↓
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画面右の 《牛乳を注ぐ女》 のポスターは、
岩田榮吉が1957年にアムステルダム国立美術館で実際に購入したものです。
・・・ということは、このポスターが、
“朝、Maurice Houseにて Vermeer の 「ミルクメイド」 に面会。入口にて貧血起こしそうになる。
「六年間の恋人に遭遇する」(以下略)”
という記載があったとのこと。
少なくとも、1951年の段階で、フェルメールのファンであったのは確かです。
今、日本にはたくさんのフェルメールファンがいますが、
もしかしたら、岩田榮吉が、その第一号なのかもしれません。
そんな岩田榮吉の作品を中心に紹介しているのが、横浜本牧美術館。
2017年にオープンしたばかりの私設美術館です。
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“フェルメール展” が盛り上がっているこの絶妙なタイミングで、
横浜本牧美術館で開催されているのが、“岩田榮吉の世界 フェルメールへの憧憬” という展覧会。
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岩田榮吉がその生涯で残した作品群の中から、
特にフェルメールの影響が見て取れるものをフィーチャーした展覧会です。
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例えば、ポスターに使われていた 《イーゼルの前の自画像》 という作品。
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岩田榮吉 《イーゼルの前の自画像》 1969年 油彩/キャンバス 100.0cm×81.0cm 横浜本牧絵画館
画面左側の窓が柔らかな光が射しこむ構図。
画面全体に流れる静謐な時間。
落ち着いたトーンの壁の風合い。
確かに、フェルメールと通ずる空気感を感じます。
また例えば、《人形と城》 という作品。
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岩田榮吉 《人形と城》 1967年 油彩/キャンバス 65.2cm×53.0cm 横浜本牧絵画館
こちらの作品も、構図や静謐さ、
さらに、壁に地図が貼ってあることも含めて、やはりフェルメールの影響が感じられます。
しかし、フェルメールの完コピ作品かといえば、決してそういうわけではなく。
トランプが配置されていたり、人形をモチーフにしたり、
作品には、岩田榮吉の独自の世界観が投影されています。
フェルメールの作品とは違って、
岩田作品には、どことなく童話の世界を彷彿とさせるものがありました。
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また、フェルメール以外では、銅版画家の長谷川潔にも影響を受けているとのこと。
渡仏中、長谷川潔本人より銅版画の手ほどきを受け、
後継者にならないかと要請されたこともあるそうです。
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岩田榮吉 《人形と鳥》 1970年 油彩/キャンバス 60.0cm×73.0cm 横浜本牧絵画館
長谷川潔風味はあるものの、
全体から受ける印象は、やはり岩田榮吉のオリジナルな世界観。
エッセンスは受け継ぎつつも、ちゃんと個性が発揮されていました。
さてさて、岩田榮吉の作品をまとめて観るのは、今回が初めてだったのですが。
初めて目にしているのに、初めてである気がしない。
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・・・・・何でだろう??
しばらくして、その理由が判明しました。
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岩田榮吉 《マルレーヌ》 1973年 油彩/キャンバス 100.0cm×81.0cm 横浜本牧絵画館
あっ、床にいろんなモノが直置きされているからだ!!
どうも僕は、無意識に床にモノを直置きする癖がありまして。
気づいたときには、自分でもビックリするくらい、床がモノで溢れているのです (汗)
なんだか、自分の部屋を見ているかのよう。。。
勝手に岩田榮吉に親近感を覚えてしまいました (笑)
ちなみに、もちろん岩田榮吉の作品そのものにも感銘を受けたのですが。
横浜本牧絵画館特製の 「フェルメール愛好の足跡」 のパネルにも感銘を受けました。
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フェルメールのブレイクの歴史が、わかりやすくまとめられていました。
まさか、日本にフェルメールを広めたのが、あの雑誌だったとは?!
フェルメールファン必見のパネルです。
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画面右の 《牛乳を注ぐ女》 のポスターは、
岩田榮吉が1957年にアムステルダム国立美術館で実際に購入したものです。
・・・ということは、このポスターが、
日本に初めてやってきたフェルメールのポスターという可能性は大いにアリ!
日本のフェルメール史に残る (?) 重要なポスターかもしれません。
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日本のフェルメール史に残る (?) 重要なポスターかもしれません。
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