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Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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第三十話 国宝ハンター、仰け反る

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前回までのあらすじ~
 こんばんは。国宝ハンターです。
 探し物は、国宝です。
 見つけ難いものです。
 カバンの中も机の中も、一応探してみましたが、当然無かったので、まだまだ探す気です。
 踊っている時間もありませんし、夢の中に行っている時間もありません。
 というわけで、227件目の国宝を探しに行ってきます。



今月の 『美の巨人たち』 は、国宝建築シリーズ
先週の放送では、彦根城を。
今夜の放送では、大浦天主堂を。
そして、来週再来週は、中尊寺・金色堂と赤坂離宮・迎賓館を取り上げる予定なのだとか。
国宝ハンター的には、見逃せないプログラムです。

しかし、悲しいかな。
この4件とも、まだ訪れたことがありません。
というか、国宝ハンターとして訪れたことがある国宝建築は、
5月の京都弾丸国宝ツアーでの一連と 《金蓮寺弥陀堂》第17話)しかないのです。
(国宝建築全216件のうち、24件しか観ていない)

これは、国宝ハンターとしては、由々しき事態!!

そこで、今月は、国宝建築強化月間として、国宝建築を中心にハンティングすることに決めました。


さて、そこで向かったのは、




『東村山音頭』 でおなじみの東村山市。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-東村山


実は、この街には、都内には2つしかない国宝建築うちの1つがあるのです。わぁ~お。

駅から歩くこと、約10分。
お目当ての国宝建築が見えてきました。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-正福寺地蔵堂


この門をくぐれば、国宝の 《正福寺地蔵堂》 (ジャンル:建造物) が目の前に現れます。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-正福寺地蔵堂


もう少し寄ってみましょう。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-正福寺地蔵堂


こちらの 《正福寺地蔵堂》 は、
応永14 (1407) に建立された、典型的な禅宗様(唐様)建築の代表的な建造物です。
その様式は、鎌倉の円覚寺舎利殿と全く同じなのだとか。
特徴的なのは、何と言っても、屋根の反り。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-正福寺地蔵堂


「背筋ピーン!!」 というくらいの強い反り (←?) は、円覚寺舎利殿以上なのだそうです。
京都の国宝建築に比べると、地味な感じが否めなかった 《正福寺地蔵堂》 ですが。
この屋根の反りは、一見の価値あり!
思わず仰け反るほどに、カッコいいです。
もはや何かの秘密基地みたいな印象を受けました。

しかも、細部も、よくよく見てみると、なかなかにオシャレ。
窓が、花の姿をイメージしていたり、

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-正福寺地蔵堂


欄間が波模様だったり、

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-正福寺地蔵堂


入口の扉に、幾何学的な意匠が取り入れられていたり。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-正福寺地蔵堂


やはり国宝の建築だけあって、見どころはいっぱいです。

ちなみに、僕が訪れたのは、8月8日。
毎年、 8月8日9月24日11月3日の3日間だけは、
こちらの 《正福寺地蔵堂》 の内部を特別に開帳しているそうです。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-地蔵


お地蔵様を拝みたいという方は、ぜひ、この日程で!

お地蔵様に直接拝めるという、せっかくの機会だったので、
僕は、これからの国宝ハンティング旅の無事を祈っておきました。
それと、どうしてもお地蔵様に聞いておいてもらいたいことが。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-正福寺


「入り口脇のポスター、3年前のものですよ。」

伝わっていれば、よいのですが。


今現在の国宝ハンティング数 227/1084




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