建物そのものが、一つの美術品と言っても過言ではない東京都庭園美術館 (旧朝香宮邸)。
その建物の魅力に迫る建物公開展が、年に1度のペースで開催されています。
今年の建物公開展は、“1933年の室内装飾 朝香宮邸をめぐる建築素材と人びと” 。
室内を構成する装飾をテーマとし、その素材や携わった職人や企業にスポットが当てられています。
さてさて、これまでにざっと30回以上は東京都庭園美術館を訪れている僕。
しかも、毎年開催されている建物公開展だって、ほぼ欠かさず鑑賞しています。
それゆえ、正直なところ、
“(今回の展覧会で) 今さら、新しい発見はないだろうなァ・・・” と高を括っていました。
が、しかし!
普段はあまり・・・というか、まず意識することがない、
壁紙やタイル、ガラスや石材といったややマニアックな部分が掘り下げられていたため、
「えっ、そうだったの?」「何それ知らなかった!」 を思わず連発。
むしろ新しい発見しかない展覧会でした!
まさに 『とに~の知らない世界』 状態です。
今回の展覧会で、特に驚かされたのが、
美術館のシンボルともいうべき香水塔のあるスペースの黒い柱に隠された秘密。
一見すると、何の変哲もない (?) 黒い柱ですが、
実は、コンクリート面に黒漆を塗って仕上げたものなのだとか。
これまで幾度となく目にしているのに、まったく気が付かなかったです (汗)。
なお、この塗装方法を考案したのは、遊部重二なる金沢の漆職人なのだそう。
当時としては、かなり画期的な技法だったそうで、
日本だけでなく、アメリやかイギリス、ドイツ、フランスでも特許が取得されているそうです。
展覧会では、特許証を含む関連資料の数々も展示されていました。
この他にも、「へぇー、ここにはこんな木材が使われてるんだ!」 とか、
「この部屋にかつて使われていた壁紙は水洗いできたの?!」 など、初耳情報が続々登場します。
そういう意味では、東京都庭園美術館ビギナーの方だけでなく、
東京都庭園美術館ヘビーユーザーの方にも、オススメできる展覧会です。
ちなみに、ここ近年の建物公開展と同様に、本館に限り写真撮影はOK!
今展のために修復され、当時の姿を取り戻した家具や、
当時をイメージしたテーブルセットが随所に設置されているため、
映える写真がたくさん撮れること請け合いです。
どこを撮っても画になりますよ。
また、普段は非公開のウインターガーデンも、今展に限り特別公開中です。
白と黒の石が敷き詰められたチェックの空間は、今見ても十分にスタイリッシュ!
あれっ?ここは、六本木ヒルズ内のインテリアショップ??
きっと、そんな錯覚を覚えることでしょう。
個人的に特にイチオシなのは、書斎。
通常時は中に入ることは出来ない書斎が、今展に限り、入室可能となっています。
この建物が外務大臣公邸として使われていた頃は、
こちらの書斎は、あの吉田茂が執務室として使っていたのだそう。
書斎の窓から外の景色を眺めれば、少しだけ吉田茂の気分を味わうことが出来るでしょう。
さて、通常時、この書斎内に立ち入れない一番の理由は、
スペースの中央に、大きなデスクが備え付けられているから。
しかし、今回の展覧会では、そのデスクが新館へと移動。
そのため、特別に立入りが叶っているのです。
ちなみに、こちらがそのデスク。
(注:新館の写真撮影は、特別に許可を得ております)
設計したのは、アンリ・ラパン。
朝香宮邸の主要な部屋の設計も担当したフランス人装飾美術家です。
見た目からして重厚感がありますが、こう見えて、このデスクは回転するのだとか。
書斎スペースは、ドームを有した円形型。
日が差す方向に自由に向けるよう設計されたハイテクなデスクだったようです。
イトーキの学習机よりもハイテクです。
1位を目指して、ランキングに挑戦中。
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その建物の魅力に迫る建物公開展が、年に1度のペースで開催されています。
今年の建物公開展は、“1933年の室内装飾 朝香宮邸をめぐる建築素材と人びと” 。
室内を構成する装飾をテーマとし、その素材や携わった職人や企業にスポットが当てられています。
さてさて、これまでにざっと30回以上は東京都庭園美術館を訪れている僕。
しかも、毎年開催されている建物公開展だって、ほぼ欠かさず鑑賞しています。
それゆえ、正直なところ、
“(今回の展覧会で) 今さら、新しい発見はないだろうなァ・・・” と高を括っていました。
が、しかし!
普段はあまり・・・というか、まず意識することがない、
壁紙やタイル、ガラスや石材といったややマニアックな部分が掘り下げられていたため、
「えっ、そうだったの?」「何それ知らなかった!」 を思わず連発。
むしろ新しい発見しかない展覧会でした!
まさに 『とに~の知らない世界』 状態です。
今回の展覧会で、特に驚かされたのが、
美術館のシンボルともいうべき香水塔のあるスペースの黒い柱に隠された秘密。
一見すると、何の変哲もない (?) 黒い柱ですが、
実は、コンクリート面に黒漆を塗って仕上げたものなのだとか。
これまで幾度となく目にしているのに、まったく気が付かなかったです (汗)。
なお、この塗装方法を考案したのは、遊部重二なる金沢の漆職人なのだそう。
当時としては、かなり画期的な技法だったそうで、
日本だけでなく、アメリやかイギリス、ドイツ、フランスでも特許が取得されているそうです。
展覧会では、特許証を含む関連資料の数々も展示されていました。
この他にも、「へぇー、ここにはこんな木材が使われてるんだ!」 とか、
「この部屋にかつて使われていた壁紙は水洗いできたの?!」 など、初耳情報が続々登場します。
そういう意味では、東京都庭園美術館ビギナーの方だけでなく、
東京都庭園美術館ヘビーユーザーの方にも、オススメできる展覧会です。
ちなみに、ここ近年の建物公開展と同様に、本館に限り写真撮影はOK!
今展のために修復され、当時の姿を取り戻した家具や、
当時をイメージしたテーブルセットが随所に設置されているため、
映える写真がたくさん撮れること請け合いです。
どこを撮っても画になりますよ。
また、普段は非公開のウインターガーデンも、今展に限り特別公開中です。
白と黒の石が敷き詰められたチェックの空間は、今見ても十分にスタイリッシュ!
あれっ?ここは、六本木ヒルズ内のインテリアショップ??
きっと、そんな錯覚を覚えることでしょう。
個人的に特にイチオシなのは、書斎。
通常時は中に入ることは出来ない書斎が、今展に限り、入室可能となっています。
この建物が外務大臣公邸として使われていた頃は、
こちらの書斎は、あの吉田茂が執務室として使っていたのだそう。
書斎の窓から外の景色を眺めれば、少しだけ吉田茂の気分を味わうことが出来るでしょう。
さて、通常時、この書斎内に立ち入れない一番の理由は、
スペースの中央に、大きなデスクが備え付けられているから。
しかし、今回の展覧会では、そのデスクが新館へと移動。
そのため、特別に立入りが叶っているのです。
ちなみに、こちらがそのデスク。
(注:新館の写真撮影は、特別に許可を得ております)
設計したのは、アンリ・ラパン。
朝香宮邸の主要な部屋の設計も担当したフランス人装飾美術家です。
見た目からして重厚感がありますが、こう見えて、このデスクは回転するのだとか。
書斎スペースは、ドームを有した円形型。
日が差す方向に自由に向けるよう設計されたハイテクなデスクだったようです。
イトーキの学習机よりもハイテクです。
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