2019年のアート界一番の問題作 (?)、
何かと話題の “あいちトリエンナーレ2019” に行ってきました。
連日、イヤというくらいに報道されているので、
詳細はここでは記しませんが、騒動の発端となった例の展示室は・・・・・
こんな感じで封鎖されていました。
ちなみに、壁一面に貼られている紙は、
YOur Freedom Projectなる団体による一種の抗議活動によるもの。
自由を奪われた経験や日常で見つけた差別や偏見を、
来場者が指定の紙に書いて、それを貼ろうというものです。
そもそもは慰安婦像や昭和天皇の写真を燃やす映像の是非が問題となっていたはずなのに。
論点がどんどんとズレ、大きくボヤけているような・・・・・。
また、その一件を受けて、抗議をするアーティストが多く、
出展作家の全体の約4分の1が、展示の一部または全体を取りやめていました。
抗議するのは、自由だと思いますが、
観客からすると、「3000円 (フリーパス) 払って、これかい!」 と言いたくなります。
そもそも、気に入らないことがあるから出展しない、というのは、
どこかのSAとやってることが、まったく変わらない気がしました。
いくら一流のアーティストとはいえども、本気で何かを訴える際には、
アート活動ではなく、ボイコットという一番オーソドックスなスタイルを選択するのですね。
そう考えると、「アートって結局不自由なんじゃん!」 と、やるせない気持ちになりました。
・・・・・・・と、この話はそれくらいにしておきまして。
“あいちトリエンナーレ2019” 全体としては、ちゃんと面白い作品も数多くありました。
メディアも、こういう作品のことも取り上げてくれたらいいのに。
まず何と言ってもインパクトがあったのは、豊田市エリアで観られるこちらの作品。
高嶺格さんの 《反歌:見上げたる 空を悲しも その色に 染まり果てにき 我ならぬまで》 です。
廃校となった高校のプールの底面の一部がめくれ、聳え立つ壁のように直立しています。
その高さは、9m。
実はこの高さは、あの大統領がメキシコとの国境に設置しようとしている壁と同じ高さなのだとか。
ニュースや新聞で、その数値を見知ってもピンと来ませんでしたが、
こうして物理的に目の前に9mの壁が現れると、否が応でも実感させられました。
続いては、豊田市美術館で展示中のスタジオ・ドリフトによる 《Shylight》 という作品。
天井から吊るされた白い布が、
後楽園遊園地にあるアトラクションのように (?)、フワッと上下します。
横から見てるだけでは、それの何が面白いのかよくわかりませんでしたが。
どうやら下から上を見上げている人は、とっても楽しんでいるご様子。
僕もすぐさま下の階に降りて、作品を見上げてみました。
お~~~、これはキレイ!
しかも、いつまでもボーっと見ていられます。
そして、そのまま・・・・・ムニャムニャムニャ・・・・・Zzz・・・・・
実は、こちらの作品の動きには、植物の花や葉が開閉する就眠運動が取り入れられているとのこと。
なるほど。どうりで見つめていたら、眠たくなってくるはずです。
眠たくなってくると言えば、
愛知県美術館に展示中のウーゴ・ロンディーネの 《孤独のボキャブラリー》 も。
45体のリアルなピエロの彫刻たちが、
思い思いにポーズを取っているのですが、基本的に脱力系。
三次会の後みたいなことになっています。
真剣に見ていると、こちらの気力まで削がれていくよう。
最後に、今回イチオシの作家の作品をご紹介。
ありそうでなかった発想の陶芸作品を作る桝本佳子さんです。
五重塔が壺にめり込んでいたり、
埴輪が圧縮されて壺になっていたり、
メロンやイカをモチーフにした壺だったり。
どの作品もユニークながら、技巧も兼ねそなえており、ちゃんと完成度が高いのです。
中でも個人的に気に入ったのは、こちらの対の壺。
この壺を飾っても違和感がないのは、
おそらく松方弘樹の家くらいなものです。
1位を目指して、ランキングに挑戦中。
下のボタンをポチッと押して頂けると嬉しいです!
何かと話題の “あいちトリエンナーレ2019” に行ってきました。
連日、イヤというくらいに報道されているので、
詳細はここでは記しませんが、騒動の発端となった例の展示室は・・・・・
こんな感じで封鎖されていました。
ちなみに、壁一面に貼られている紙は、
YOur Freedom Projectなる団体による一種の抗議活動によるもの。
自由を奪われた経験や日常で見つけた差別や偏見を、
来場者が指定の紙に書いて、それを貼ろうというものです。
そもそもは慰安婦像や昭和天皇の写真を燃やす映像の是非が問題となっていたはずなのに。
論点がどんどんとズレ、大きくボヤけているような・・・・・。
また、その一件を受けて、抗議をするアーティストが多く、
出展作家の全体の約4分の1が、展示の一部または全体を取りやめていました。
抗議するのは、自由だと思いますが、
観客からすると、「3000円 (フリーパス) 払って、これかい!」 と言いたくなります。
そもそも、気に入らないことがあるから出展しない、というのは、
どこかのSAとやってることが、まったく変わらない気がしました。
いくら一流のアーティストとはいえども、本気で何かを訴える際には、
アート活動ではなく、ボイコットという一番オーソドックスなスタイルを選択するのですね。
そう考えると、「アートって結局不自由なんじゃん!」 と、やるせない気持ちになりました。
・・・・・・・と、この話はそれくらいにしておきまして。
“あいちトリエンナーレ2019” 全体としては、ちゃんと面白い作品も数多くありました。
メディアも、こういう作品のことも取り上げてくれたらいいのに。
まず何と言ってもインパクトがあったのは、豊田市エリアで観られるこちらの作品。
高嶺格さんの 《反歌:見上げたる 空を悲しも その色に 染まり果てにき 我ならぬまで》 です。
廃校となった高校のプールの底面の一部がめくれ、聳え立つ壁のように直立しています。
その高さは、9m。
実はこの高さは、あの大統領がメキシコとの国境に設置しようとしている壁と同じ高さなのだとか。
ニュースや新聞で、その数値を見知ってもピンと来ませんでしたが、
こうして物理的に目の前に9mの壁が現れると、否が応でも実感させられました。
続いては、豊田市美術館で展示中のスタジオ・ドリフトによる 《Shylight》 という作品。
天井から吊るされた白い布が、
後楽園遊園地にあるアトラクションのように (?)、フワッと上下します。
横から見てるだけでは、それの何が面白いのかよくわかりませんでしたが。
どうやら下から上を見上げている人は、とっても楽しんでいるご様子。
僕もすぐさま下の階に降りて、作品を見上げてみました。
お~~~、これはキレイ!
しかも、いつまでもボーっと見ていられます。
そして、そのまま・・・・・ムニャムニャムニャ・・・・・Zzz・・・・・
実は、こちらの作品の動きには、植物の花や葉が開閉する就眠運動が取り入れられているとのこと。
なるほど。どうりで見つめていたら、眠たくなってくるはずです。
眠たくなってくると言えば、
愛知県美術館に展示中のウーゴ・ロンディーネの 《孤独のボキャブラリー》 も。
45体のリアルなピエロの彫刻たちが、
思い思いにポーズを取っているのですが、基本的に脱力系。
三次会の後みたいなことになっています。
真剣に見ていると、こちらの気力まで削がれていくよう。
最後に、今回イチオシの作家の作品をご紹介。
ありそうでなかった発想の陶芸作品を作る桝本佳子さんです。
五重塔が壺にめり込んでいたり、
埴輪が圧縮されて壺になっていたり、
メロンやイカをモチーフにした壺だったり。
どの作品もユニークながら、技巧も兼ねそなえており、ちゃんと完成度が高いのです。
中でも個人的に気に入ったのは、こちらの対の壺。
この壺を飾っても違和感がないのは、
おそらく松方弘樹の家くらいなものです。
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