三井記念美術館で開催中の “能面と能装束-神と幽玄のかたち-” へ行ってきました。
“能面” をテーマにした展覧会と言えば・・・。
以前、根津美術館の “能面の心・装束の華 物語をうつす姿” を訪れて、
全くピンと来ず、自分自身が、能面のようになってしまった記憶がよぎります。
そんな軽いトラウマを抱えているだけに、
今回の展覧会も、正直、あまり気が乗らなかったのですが、 (←じゃあ、行くなよ!)
予想以上に、楽しめてしまいました♪
あれっ、あのトラウマは、いずこへ??
おそらく、今回の展覧会を楽しめた理由は、2つ。
まず1つは、それぞれの能面に対して、
丁寧なキャプションが付いており、来歴や観賞ポイントが解りやすかった点。
そして、もう1つは、出展されている能面が、ただの能面ではなかったという点。
出展されているのは、能の名門・金剛流の宗家伝来の能面。
つまりは、世に出回っている能面の手本となった能面。いわば、オリジナルな能面です。
しかも、平成20年に、重要文化財に指定された能面なのです。
オリジナルにして、プレミアムな能面。
そんな貴重な能面を、54面まとめて観られるのですから、
能面に全く興味のない僕でも、十二分に堪能することが出来ました。
ではでは、今回展示されていた貴重な能面の一部を、ご紹介いたしましょう。
《翁 (白色尉)》
こちらは、天下泰平を祈祷する長老をイメージしたもの。
いい人オーラが、出まくっています。
なんとなく、五木ひろしに似ている気がします。
続いて、 《小尉 (子牛尉)》
なんとなく、中村勘三郎 (18代目) に似ている気がします。
ガダルカナル・タカにも、ちょっと似ている気がします。
《中尉 (鼻まがり)》
なんとなく、上田正樹に似ている気がします。
《小面 (花の小面)》
メガネをかければ、なんとなく、たんぽぽの白鳥に似ている気がします。
・・・と、ただ、有名人に 「似ている気がします。」 を連発しているだけのようですが。
(↑実際、連発しているだけです)
誰かに似ている気がする仮面って、よく考えれば、不思議なような。
世界各国に、いろんな仮面はあるのでしょうが、
能面ほど、人間を生き写したかのようなリアルな仮面は、そう無いのではないでしょうか。
とりわけ、 《舞尉》 のリアルさは、鳥肌ものでした。
この皺の感じは、舘ひろしクラスです。
ここまで来ると、単なる舞台の小道具ではなく、
一種の写実的な彫刻とも言える、立派な芸術作品です。
最後に。
一番インパクトの強かった能面をご紹介。
怨霊になった菅原道真公を表すという 《大飛出》 です。
「うっそー、マジ?俺、怨霊になったん?!」
何も、そんなに驚かなくても… (笑)
“能が好きな方は、やはり 「NO 能, NO LIFE.」 と思っているのでしょうか?”
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能面と能装束-神と幽玄のかたち-
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