現在、世田谷美術館で開催されているのは、
“村井正誠 あそびのアトリエ” という展覧会。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を得ております。)
日本における抽象絵画のパイオニアの一人で、
世田谷とはゆかりの深い洋画家・村井正誠 (1905~1999) をフィーチャーした展覧会です。
さてさて、洋画家の展覧会ではありますが、
冒頭では、あえて洋画ではなく、立体作品が紹介されていました。
これらの作品は、村井曰く、
彫刻作品ではなく、“クッツケルアート” 作品とのこと。
なんとも、あそび心のあるネーミングです。
続いて紹介されていたのも、立体作品。
アルミニウムで鋳造されたレリーフ作品です。
抽象的なレリーフかと思いきや、
タイトルは、どれも 《自画像》 となっていました。
『NO MORE 映画泥棒』 のカメラの人??
いえいえ、実際の村井正誠は、こんな感じのビジュアルです。
アトリエの村井正誠 1962年
あの 《自画像》 とは似ても似つきません。
(まぁ、でも、見ようによっては、面長な顔立ちが似て無いとも言い切れないような)
なお、3体の 《自画像》 の足元に飾ってあるのは、
村井のアトリエに遺されていたという、お気に入りの民芸品や古道具なのだとか。
ちなみに、そんな村井のアトリエは、生誕100年にあたる2005年に、
建築家の隈研吾氏によって、村井正誠記念美術館に生まれ変わっています。
小さいながらも居心地の良い、素敵な美術館なのですが、
開館しているのは、3月~5月、または9月~11月の日曜日のみ。
しかも、往復はがきによる予約が必要となっています。
日々の生活に 「あそび」 がある時に、是非、訪れてみてくださいませ。
閑話休題。
オブジェのコーナーを抜けた先で紹介されていたのは、
村井の渡仏時代、まだ抽象になる前の絵画作品の数々です。
初期は、こういった絵を描いていたのですね。
セザンヌのようなマティスのような、
いかにもフランスっぽい印象の油彩画でした。
《不詳(サン・マメの庭)》 1920年代後半
その後は、いよいよ村井の真骨頂とも言える抽象画が紹介されています。
”難解” や ”つまらない” など、苦手意識を持たれやすい抽象画ですが、
むしろ、そういう方にこそオススメしたいのが、村井正誠の抽象画です。
《女の顔》 1951年
今展では、抽象画に移行したてホヤホヤの作品から、
晩年に辿り着いた抽象画まで、ドドーンと一気に紹介されています。
ただ単純に、なんか楽しい。
たた単純に、なんか面白い。
ただ単純に、なんかのほほんとしている。
ただ単純に、なんかいい。
それが、村井正誠の抽象画。
理屈や難しいことは抜きにして、
いるだけで、なんか心が軽くなる。
そんな展覧会です。
ちなみに。
全体的に、ユーモラスな雰囲気なのですが、
会場の一角に、若干、テイストが違う作品群が飾られています。
こちらは、「黒の時代」 と呼ばれる頃の作品群。
あるコメディアンが、ジョーカーとなってしまったように。
”まさか、村井正誠も闇堕ちしてしまったのでは?” と、心配してしまいましたが。
どうやら、それまでの絵に登場していた黒い線が、
段々と太くなっていき、それが面となり、画面全体を覆ってしまったのだとか。
決して、心の闇を抱えて、黒く画面を塗り潰したわけではないようです。
安心しました。
なお、黒い絵の具はカビが生えやすく、
長持ちしないことが、のちに判明したとのこと。
黒の時代は、数年で終わりを迎えたようです (笑)
ムライさんは、愉快だな。
┃会期:2020年2月8日(土) 〜4月5日(日)
┃会場:世田谷美術館
┃https://www.setagayaartmuseum.or.jp/exhibition/special/detail.php?id=sp00197
~読者の皆様へのプレゼント~
“村井正誠展” の無料鑑賞券を、5組10名様にプレゼントいたします。
住所・氏名・電話番号を添えて、以下のメールフォームより応募くださいませ。
https://ws.formzu.net/fgen/S98375463/
なお、〆切は、2月22日です。当選は発送をもって代えさせていただきます。
1位を目指して、ランキングに挑戦中。
下のボタンをポチッと押して頂けると嬉しいです!
“村井正誠 あそびのアトリエ” という展覧会。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を得ております。)
日本における抽象絵画のパイオニアの一人で、
世田谷とはゆかりの深い洋画家・村井正誠 (1905~1999) をフィーチャーした展覧会です。
さてさて、洋画家の展覧会ではありますが、
冒頭では、あえて洋画ではなく、立体作品が紹介されていました。
これらの作品は、村井曰く、
彫刻作品ではなく、“クッツケルアート” 作品とのこと。
なんとも、あそび心のあるネーミングです。
続いて紹介されていたのも、立体作品。
アルミニウムで鋳造されたレリーフ作品です。
抽象的なレリーフかと思いきや、
タイトルは、どれも 《自画像》 となっていました。
『NO MORE 映画泥棒』 のカメラの人??
いえいえ、実際の村井正誠は、こんな感じのビジュアルです。
アトリエの村井正誠 1962年
あの 《自画像》 とは似ても似つきません。
(まぁ、でも、見ようによっては、面長な顔立ちが似て無いとも言い切れないような)
なお、3体の 《自画像》 の足元に飾ってあるのは、
村井のアトリエに遺されていたという、お気に入りの民芸品や古道具なのだとか。
ちなみに、そんな村井のアトリエは、生誕100年にあたる2005年に、
建築家の隈研吾氏によって、村井正誠記念美術館に生まれ変わっています。
小さいながらも居心地の良い、素敵な美術館なのですが、
開館しているのは、3月~5月、または9月~11月の日曜日のみ。
しかも、往復はがきによる予約が必要となっています。
日々の生活に 「あそび」 がある時に、是非、訪れてみてくださいませ。
閑話休題。
オブジェのコーナーを抜けた先で紹介されていたのは、
村井の渡仏時代、まだ抽象になる前の絵画作品の数々です。
初期は、こういった絵を描いていたのですね。
セザンヌのようなマティスのような、
いかにもフランスっぽい印象の油彩画でした。
《不詳(サン・マメの庭)》 1920年代後半
その後は、いよいよ村井の真骨頂とも言える抽象画が紹介されています。
”難解” や ”つまらない” など、苦手意識を持たれやすい抽象画ですが、
むしろ、そういう方にこそオススメしたいのが、村井正誠の抽象画です。
《女の顔》 1951年
今展では、抽象画に移行したてホヤホヤの作品から、
晩年に辿り着いた抽象画まで、ドドーンと一気に紹介されています。
ただ単純に、なんか楽しい。
たた単純に、なんか面白い。
ただ単純に、なんかのほほんとしている。
ただ単純に、なんかいい。
それが、村井正誠の抽象画。
理屈や難しいことは抜きにして、
いるだけで、なんか心が軽くなる。
そんな展覧会です。
ちなみに。
全体的に、ユーモラスな雰囲気なのですが、
会場の一角に、若干、テイストが違う作品群が飾られています。
こちらは、「黒の時代」 と呼ばれる頃の作品群。
あるコメディアンが、ジョーカーとなってしまったように。
”まさか、村井正誠も闇堕ちしてしまったのでは?” と、心配してしまいましたが。
どうやら、それまでの絵に登場していた黒い線が、
段々と太くなっていき、それが面となり、画面全体を覆ってしまったのだとか。
決して、心の闇を抱えて、黒く画面を塗り潰したわけではないようです。
安心しました。
なお、黒い絵の具はカビが生えやすく、
長持ちしないことが、のちに判明したとのこと。
黒の時代は、数年で終わりを迎えたようです (笑)
ムライさんは、愉快だな。
┃会期:2020年2月8日(土) 〜4月5日(日)
┃会場:世田谷美術館
┃https://www.setagayaartmuseum.or.jp/exhibition/special/detail.php?id=sp00197
~読者の皆様へのプレゼント~
“村井正誠展” の無料鑑賞券を、5組10名様にプレゼントいたします。
住所・氏名・電話番号を添えて、以下のメールフォームより応募くださいませ。
https://ws.formzu.net/fgen/S98375463/
なお、〆切は、2月22日です。当選は発送をもって代えさせていただきます。
1位を目指して、ランキングに挑戦中。
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