~前回までのあらすじ~
知らない間に、国宝の建造物が増えていたという事実を突き付けられた国宝ハンター。
国宝の総数が増えれば、その分だけ、ゴールが遠のいていく。。。
終わらなき国宝ハンティングの旅に、国宝ハンターは、一度はやる気を失ってしまう。
しかし、自分の国宝ハンティングしたいという気持ちに嘘はつけない。
「安西先生・・・!!国宝ハンティングがしたいです・・・」
(・・・って、安西先生って、誰だよ!)
今年の夏は、いっぱい国宝ハンティングをしました。
東村山市にある 《正福寺地蔵堂》 (第三十話) と、
いつの間にか国宝に指定されていた 《歓喜院聖天堂》 (第三十一話) の2つの国宝建造物を観に行きました。
この他にも、美術館や博物館で、僕はたくさんの国宝を観ました。
まずは、東京国立博物館に行った時のことです。
いつも国宝が展示されている国宝室には、
日本で初めての医学書の 《医心方(半井家本)》 (ジャンル:書跡・典籍) を観ました。
何が書かれているのか、サッパリでしたが、
よく漢字を見ると、医学用語っぽいものが、チラホラと出てきているのはわかりました。
僕は、スゴいなぁと思いました。
屏風がいろいろと展示されている部屋では、
《紙本淡彩納涼図〈久隅守景筆/二曲屏風〉》 (ジャンル:絵画) を観ました。
夏らしく、とっても涼しげな絵でした。
確かに、この家は、夏には快適な涼しそうな家ですが、
「冬はどうするのかなぁ?」 とか 「雨の日とか風の強い日は大丈夫かなぁ?」 と僕は心配になりました。
でも、ここに住んでいる家族が、僕の気も知らないで、
のほほんとしているので、心配するだけ損をしたなぁと思いました。
刀がたくさん展示されている部屋では、
《刀〈無銘正宗(名物観世正宗)/〉》 (ジャンル:工芸品) を観ました。
もともとは、能楽の観世家が所持していたのを、
徳川家康が取り上げて、息子の秀忠に上げちゃったのだそうです。
徳川家康は、悪いヤツだなぁと思いました。
本館を観終わった後は、法隆寺宝物館に行きました。
ここでは、 《竹厨子〈(行信大僧都奉納)/(法隆寺献納)〉》 (ジャンル:工芸品) を観ました。
僕は、靴箱なのかなぁと思ったのですが、
この竹の厨子の中には、たくさんの経典が納められていたのだそうです。
それから、別の日に、
サントリー美術館の “おもしろびじゅつワンダーランド展” に行きました。
ここには、 《浮線綾螺鈿蒔絵手箱》 (ジャンル:工芸品) が展示されていました。
蓋の中が、とても綺麗なようなので、
出来たら、蓋が開いた状態で、観たかったです。
蓋が閉まった 《浮線綾螺鈿蒔絵手箱》 は、わりと地味でした。
大倉集古館で開催されている “国宝 古今和歌集序と日本の書” では、2つの国宝を観ました。
《元暦校本万葉集》 (ジャンル:書跡・典籍) と、
《古今和歌集序(彩牋三十三枚)》 (ジャンル:書跡・典籍) です。
僕は、これまでに、 《古今和歌集(彩牋)(元永本)》 と、 《古今和歌集巻第八(高野切本)》 を観ているので、
この 《古今和歌集序(彩牋三十三枚)》 で、国宝の “古今和歌集” は、3つ目となるのですが。
調べたら、あと5つも国宝の “古今和歌集” があるみたいです。
一つにまとめておいて欲しいなぁと思います。
今年の夏は、神奈川県立歴史博物館にも行きました。
“ペリーの顔・貌・カオ” という展覧会で、こんな国宝を観ました。
これは、 《島津家文書(一万五千百三十三通)》 (ジャンル:古文書) のうちの一つだそうです。
15133通全部を観るのは、スゴく大変そうなので、
「全体のうちの一部を観ただけでも、国宝を観たことになる」
というルールを、最初に決めておいてよかったなぁと思いました。
最後に行ったのは江戸東京博物館です。
ここでは、 “二条城展” が開催されていました。
二条城に関するものが、いっぱい展示されている中に、
大広間の花熨斗形釘隠とか、黒書院の花熨斗形釘隠とか、
全部で4点の二の丸御殿の飾金具展示されていました。
これは、国宝指定されている 《二条城》 (ジャンル:建造物)の一部として登録されているそうです。
だから、 《二条城》 を観たことになりました。
とてもラッキーです。
なので、今年の夏は、 《正福寺地蔵堂》 と 《歓喜院聖天堂》 を合わせると、
僕は、全部で11件も国宝を観たことになります。
自分でも、よく頑張ったなぁと思いました。
font color="#FF0000">今現在の国宝ハンティング数 237/1084
国宝ハンターは、ランキングにも挑戦中
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第三十二話 国宝ハンター、今年の夏を振り返る!
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